アメリカを正しく認識する 建国までの歴史概略-15 エスニックとは何かhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/14e37b8203a8e307c259cd1fa3245f3c
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増えたイングランド系
はじめ『イギリス』の『植民奨励策』の背後にあったのは、社会問題になっていた大量の『失業者・浮浪者』を移住させ、本国の負担を減らしたいという意図でした。
イングランドは『余剰人口』をもっていると信じられていたからです。 しかし『イングランド経済』が順調に発展し始めると、人口は『負担』というより、『国力の基礎』となる『労働力』として意識されるようになり、イギリス政府は『母国』からの『人口の喪失』を嫌うようになりました。
そしてイングランドの『生活が向上』すると、『植民地への移住者』が『不足』するようになり、『植民地の側』も『非イングランド系移民』の『流入を歓迎』するようになりました。
こうして『イングランド人以外』の『スコットランド人』、『スコッチ・アイリッシュ人』、『アイルランド人』、それに『ドイツ人』、『フランス人』などの『渡来者』が増え、『植民地白人』の『』エスニック構成』がかなり変わっていきました。
『イングランド系以外』が多くなった『地域の代表』が『ペンシルヴェニア』です。 この『植民地の創設者ウィリアム・ペン』は、イングランドで『迫害』されていた『クエーカー教徒』でした。
彼はこの植民地を、『ヨーロッパ諸国』の『迫害された人々』の『安住の地』とすることを『理想』としました。 そこで『ドイツ』では、『迫害』されていた『敬虔主義的宗派』の人々が『ペンシルヴェニアの移民募集』に応じました。
その結果、『独立革命直前』には、『同植民地』の『人口三分の一』は『ドイツ人』になっていました。
基本はイギリス文化
こうして『多様なヨーロッパ人』がやって来ましたが、『諸民族が融合』して『』生活』していた訳ではありません。
『ニューイングランド』、『ヴァージニア』、『メリーランド』などではほとんど、『イングランド人』が『定住』していました。 『イングランド系以外』は『遠い奥地にて移住』して、『孤生活』を営んでいたので、大部分の地域で人々はかなり『同質的』でした。
『住民の大部分』が広義の『イギリス系』で、事実上は『北西ヨーロッパ系』であり、『多数派のイングランド系』に似た『文化』を持っていました。
また植民地人の『圧倒的多数』が『プロテスタント』でした。
植民地は『イギリスの支配下』にあり、イギリスの『文化と制度』を継承し、それを『社会の基幹』としました。 『イングランド人』は『政治的にも文化的』にも『ヘゲモニーを掌握』していたのです。
そのため、それ以外の『植民地者』は『イングランド的』なものに適応しなければいけませんでした。したがって『独立当時』の『アメリカ文化』は基本的に『アングロアメリカ(英米)文化』でした。
『植民地への渡来者』は当初、『コロニスト』(植民者)とか『セトラー』(定住者)と呼ばれており、新しく来た者が『イミグラント』(移民)と呼ばれるようになるのは、『独立革命以後』のことです。
『イミグラント』という英語は、1789年(フランス革命の年)にアメリカ最初に使用されたアメリカ英語です。
それまであった『エミグラント』という言葉は、『他国へ流出』する人々を『意味』し、これに対し『イミグランド』というのは『他国から自国に流入』してくる人々に対して、これを『受け入れる側』の『国民の立場』から呼んだ言葉です。
イングランドからの植民者たちは、『外国』に移住してその国の国民になった『移民』ではありませんでした。
ところが建国以後にやってきた移民は、すでに成立している『アメリカ合衆国』の社会と文化を受け入れ、それに同化する必要がありました。
植民地時代の移住者すなわち『コロニアル・ストック』は、『アメリカ社会を形成』した『住民』であり、その意味で『移民』とは異なります。
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