IT部門のトップを務める徳永俊昭氏を社長に据えて、デジタルとインフラ事業を組み合わせた成長戦略を推進する
日立製作所は16日、徳永俊昭副社長(57)が2025年4月1日付で社長に昇格する人事を固めた。小島啓二社長(68)の後任に据える。
IT(情報技術)部門のトップを務める徳永氏を社長とし、デジタルとインフラ事業を軸とした成長戦略を推進する。
徳永氏は21年4月に副社長に就き、主力のIT部門を率いる。
情報システム畑を歩み、家電子会社の社長や米IT子会社のトップなどを歴任してきた。21年に1兆円を投じた米IT企業のグローバルロジックの買収も主導した。
日立は現在、徳永氏の指揮のもとで25年4月に始まる3カ年の中期経営計画を策定している。デジタル技術を使って送配電網や鉄道、産業設備などの各事業の収益力を高める計画で、次期中計が始まるタイミングで社長を交代する。
日立は09年3月期に当時の製造業最大となる7873億円の最終赤字を計上した。その後、デジタル技術との相乗効果を基準とした事業構造改革を進め、22社あった上場子会社をゼロとした。
一方で、送配電や鉄道などの分野で海外企業の大型買収を実施。ITと送配電網、鉄道などによる成長の基盤を整えた。
徳永 俊昭氏(とくなが・としあき)90年(平2年)東大工卒、日立製作所入社。17年日立アプライアンス(現日立グローバルライフソリューションズ)社長、19年執行役常務、20年執行役専務、21年副社長。茨城県出身。
日経が先駆けて報じた最新のニュース(特報とイブニングスクープ)をまとめました。
日経記事2024.12.16より引用