晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

髙田郁 『あきない世傳金と銀(二)早瀬編』

2021-09-15 | 日本人作家 た
前にも当ブログに書いたと思うのですが、ここ最近、テレビドラマを見ていません。記憶が確かならば始めから終わりまでちゃんと見たのは朝の連続テレビ小説の「ひよっこ」が最後ですかね。あ、いや「まんぷく」かな。そういえばあれは十年以上前ですかね、深夜テレビで「バリでの出来事」っていう韓国のドラマがやってまして、興味本位で見始めたらなんだかんだで最終回まで見てしまいました。ストーリー的には「可もなく不可もない」といった感じだったのですが、今でも印象に残ってるのが、ジャージャー麺を出前で食べるシーン。物語もだいぶ終盤になってのシーンだったと思うのですが、主人公の女性が電話で注文して確か男の人といっしょに食べてたような記憶が。そんなもんです。

ざっとおさらいを。摂津国(現在の兵庫県)の学者の娘、幸は、父と兄が相次いで亡くなり、奉公に出ることに。行商人に連れられて、やってきたのは大坂、天満の呉服商「五鈴屋」。ここで女中として奉公に入ります。五鈴屋は(お家さん)と呼ばれる女将格の富久、主は富久の孫にあたる四代目徳兵衛、その弟で次男の惣次は仕事熱心でしょっちゅう兄と衝突。三男の辰藏は本好きで商売よりも物書きになりたいと家を出ます。

さて、前巻で放蕩三昧の当主も身を固めれば仕事に集中してくれるのではと結婚したのはいいのですが嫁に逃げられ、四代目徳兵衛はまた遊び歩きます。番頭の治兵衛は富久に「幸を四代目徳兵衛の後添えにしてはどうでしょうか」と提案。ところが、四代目徳兵衛と次男の惣次と富久と治兵衛の四人で話し合いの最中、治兵衛が卒中で倒れます。

治兵衛は幸を呼び、幸はただの女中にしておくには惜しい、この(商い戦国時代)の戦国武将になれる器だ、と四代目徳兵衛の後添いになってくれるようお願いします。

ところが、当主が結婚するにしても再婚するにしても天満の呉服寄合仲間からの承諾が必要で、富久は幸を連れて仲間のもとへ。生地の種類すらよくわからないまだ十四歳の女中で大丈夫か、と嘲笑される中、幸は「商売往来」をスラスラと暗唱してみせます。すると、大店の主が「治兵衛どんに教わったんだすな、この後添いの話も治兵衛どんの打った最後の一手だすやろ」と発言、これで認められます。

とはいったものの、まだ小娘の女中を(あてがわれた)四代目徳兵衛にとっては面白くなく、寝室は別に。これで遊びが収まるはずもなく、挙句に、店の品を勝手に売ってしまい、当主が店の品を売って何が悪い、と逆ギレして出て行ってしまいます。しかし、大事なお得意様に頼まれた品なのでなんとかせねばならんということで、惣次は同じ仕入れ先から買おうとしますが、いっしょに幸を連れて行きます。そして幸に「店に行って反物を買ってきてくれ」と命じます。なんとか成功した幸は、惣次に分からないことを質問しますが、ぶっきらぼうながら質問に答えてくれます。

それからというもの、幸は商いで何かわからないことがあったら何かと惣次に質問します。それをめんどくさがりながらも、なんだかんだ答えます。新番頭の鉄助から生地について教わり、幸はどんどん呉服商の女将として成長ぢていきますが、主は相変わらず。そしてまたしても事件が。
なんと主が夜中に店の売り上げをくすねようとしたところを見つかって・・・

なかなかドラマチックな展開です。今更ですが、シリーズが完結してから全巻一気読みしたかったなあという気分。

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