路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

かくれんぼ

2008-06-01 | 『麦・フク・ぽん太』

実家の近所の公園に差し掛かった時、猫の気配を感じた。

物陰からこっちを伺う茶猫、『麦』だ。

顔だけ見てるとアビシニアンに似ているが、

尻尾が何故か灰色の縞模様。

一応挨拶だけして、実家へ急いだ。

用事を済ませた帰り道、

『麦』が公園で雄叫びの様な鳴き声で鳴いている。

ナイトモードで撮影出来るかと思い、カメラを取り出すが

薄暗い中、街灯の下へは上手いこと誘導出来ず

その日は仕方なく帰る事にした。



翌日、同じ位の時間帯に公園へ立ち寄った。

すると昨日会った場所で『麦』が待っていた。

薄暗い夜が近付くこの時間帯、みるみる辺りは暗くなって行った。

又撮影は無理かと思ったが、一応カメラを構えた。

すると、『麦』はくるりと向きを変えて植え込みの中へ逃げ込んだ。

もう諦めて帰るかと思っていると…



あっちの植え込みで  「みゃう みゃう」

こっちの植え込みで  「みゃう みゃう」

可笑しくなった。

どうやら、猫のかくれんぼにご招待のようだ。

近付いてみても

あっちで   「みゃう みゃう」

こっちで   「みゃう みゃう」

エンドレスだ。仕方なくフェイドアウトする事にした。




次の日同じ場所へ行っても『麦』の姿は何処にも無かった。

やっぱり、かくれんぼに本気で付き合っておけば良かったと

ふと、思った。






今日は何位??
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コメント (6)
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