アミですが、ニャニか？ ～ ミラは「3C」

こんにちは。アミです。

 

さっき、お姉ちゃんが言いました。

 

今日は、「ネコの日」だよ。

おめでとう！

 

でもね、プレゼントはなんにもないんで

すって。

 

あんまりだなあと思って、スネて見せた

ら……

 

お母さんがカリカリにカツオ節をかけて

くれました。

 

オイシカッタ。

 

 

ところで……

 

今日の写真、またアミじゃないの、わかり

ましたか？

 

これはね、新参者なんですよ。

 

ミラっていうんです。

 

アミとノアはきょうだいなんですけど、ミ

ラはそうじゃないの。

 

お姉ちゃんが言うには、私たちふたりのお

母さんと、ミラのお母さんは、きょうだい

なんだそうです。

 

だから、私たちふたりとミラは、人間だと

「いとこ」って言うんですってね。

 

それじゃあ、まあ、あかの他人でもないん

でしょうけど……

 

アミ、正直言って、ミラにはほとほと困っ

てるんです。

 

私たちふたりの中に、いきなり割り込んで

きたっていうのに……

 

ずうずうしい

ふてぶてしい

そうぞうしい

 

の「３C」がそろっていて、

 

「おてんばクラブ」のメンバーになっちゃ

ったんですよ。

 

おまけに、お母さんのおひざを独り占めし

たりなんかして。

 

あんまり好き放題ばっかりするので、アミ

も頭にきて、にらめっこの勝負をしかける

と……

 

お姉ちゃんから決まって「よしなさい！」

とストップがかかります。

 

まあ、同じ家の中でけんかしたら、みんな

居心地がよくないですもんね。

 

実はね、ふた月くらい前、ミラが家出した

んです。

 

ある夜、お姉ちゃんが玄関の戸をちょっと

開けたすきに、脱走して……

 

そのまま、どのくらいかなあ……多分、十

日くらい行方不明になっちゃって。

 

お母さんもお姉ちゃんも心配そうだったけ

ど、近所を見て回っても見つからなくて。

 

ああ、ミラはもう、戻って来ないつもりな

んだ。

 

またノアとふたりになるのかなあ。

 

アミがそう思い始めた頃……

 

お隣の人が、物置にネコが一匹ずっと隠れ

ているけどもしかして……って教えてくれ

て……

 

お母さんがあわてて見に行って、ミラ発

見。

 

「もう放さないわよ」って言いながらぎゅ

っと押さえ込んで、連れ戻してきたんで

す。

 

それを見ていて……

 

これまであんなにプリプリしてたのも忘れ

て、なんだかホッとしちゃったんです。

 

おかしいなあ。

 

でもまあ、これからはもう少し、仲よくし

てみようかと思ってます。

 

「いとこ」だし。

 

ただし、アミのカリカリにふりかけてもら

ったカツオ節を盗み食いするのだけは……

 

絶対にゆるさないからね！