最近、日課にしている夕方の散歩で、こん
な光景に出会いました。
思わず目を見張るほどの、金木犀の大木。
その下に置かれている、水色のペンキの、
ちょうどいい頃合いに剥げかかったベン
チ。
そこへ、間もなく山の端に沈まんとしてい
る夕陽が……
枝いっぱいの花の隙間から、一日の終わり
の挨拶がわりの光を投げている……。
もしよろしかったら、こうイメージしてみ
てください。
この写真が撮られた瞬間のこの場所に、も
し自分がいたとしたら……。
このベンチに腰を下ろして、ひとときを過
ごしたなら……。
あなたはすでにあなたの中に、この瞬間の
記憶を包み込んでいるのです。
大いなる源の、一つの視点として。
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