榎本温子さんのバスツアーに行ってきました。
今までライブやら何やらには行って来たけれど、バスツアーは初めてです。
泊まりのイベントも初めて…と思ったけれど、こっちは経験済みだと途中で気が付いた。
それに参加前に気が付いていれば、イベントのノリに気がつけたのかもしれない。
■榎本温子デビュー10周年記念バスツアー ~雨天決行~
日時:2008年7月12日(土)~13日(日)
【参加者層】
初めに、とても悲しいご報告をしないといけません。
本ツアーは榎本温子さん主演によるバスツアー。
榎本さんといえば「ふたりはプリキュアSplashStar」の美翔舞役で著名な方です。ですよね?ね?
参加者さんA:
「プリキュア?見てないです」
参加者さんB:
「え?まだやってるんですか?」
なんてことだ。ほとんど誰も見てなかった。
「榎本温子のバスツアーに参加している」という強力なバイアスがかかっているにもかかわらず、この有様。
思わず脳内美翔さんを振り返ってしまいました。目を逸らされました。現実はかくも厳しかった。
このままでは榎本さんに「あー、プリキュアってニーズないもんねぇ。演目ネタから外そう」とか思われてしまいかねません。
もっと私たちはアピールしまくり、金を投げつけないと。
「あー、美翔舞のモノマネやると金を貢ぐ気の毒な人たちがいるねぇ。毟れるなら毟っとくか」と思わせないとダメなんです。ダメなんです!
そんなわけで、参加者層は微妙に予想と違っていました。
榎本さんは最近、朝アニメの出演が多かったですが、それらを見ている人はほぼおらず。
(おかげで「しずくちゃん」ネタも「マイメロ」ネタも大半スルーされていた)
かといって深夜アニメにもあまり出ていないし、ゲームでも聞かず。
結果、
・「彼氏彼女の事情」の昔からのファン
・ラジオ番組を聴いて興味を持った(または「手当たり次第に声優イベントを制覇してたらたまたま出くわした」)
・アクエリアンエイジ関連
の3者が大半でした。
「プリキュア」関連は知る限りゼロ。
(したがってプリキュアネタもなし)
なお最年少は18歳の二人。一人は「アクエリアンエイジ」、もう一人は「CLANNAD」からでした。
【バスツアー】
○○さんの××ツアー。
私は今まで、無意識に勘違いしていましたが、これは
「○○さんが××するのを愛でるツアー」ではなく、
「××してたら、何故か隣に○○さんがいるツアー」が正解なのですね。
ツアー工程は桃狩りやらワイナリー見学&試飲とかでしたが、いたって普通の小旅行感覚でただワイン飲んでるだけとかだった。
で、油断して不意に後ろを見ると、我関せずと買い物してる榎本さんが居るとか。
不気味。
今までライブやサイン会等々、「出演者をひたすらに神と崇めたもうイベント」しか参加したことがなかったので、意識の切り替えが難しかったです。
「ステージ上」とか「机越し」とかそういうバリアは大事だと思った。
その辺に横並びになって、平行遊びしてるとか謎だ。
一方、「桃アレルギーだ」という方や「未成年なので酒が飲めない」な方とかもいらっしゃいました。不思議なツアーだ。
【工程の風景】
とりあえず羅列。
【車内ラジオ】
移動は全てバス。参加者約60名で2台分でした。
残念ながら榎本さんは2体いないので、交互に乗っていたのですが、居ない間は撮り降ろしのラジオが流れてた。
内容はいつものラジオの方向性のまま悪化させた感じ。
で、なんとなく思って「バスツアー42」を書いた。
榎本さん自身、元々(そして今も)声優・アニメ好きなので、別声優やアニメの話題が展開され、「○○のライブ最高!」なことを言われていたのですが。
私に言わせれば榎本さん自身も神であり、そんなどこの誰のライブよりも榎本さんに歌っていただいたほうがハッピーなわけで。
盛り上がり方がどうにもよく分からなかった。
普段ラジオを聴いてないせいもあるのかなぁ。
いや、車内ラジオ自体は面白かったのですけどね。
でも「実は怖い『トトロ』」は有名な都市伝説です。
(サツキとメイは途中で死んでいる。その証拠に××なシーンがあるetc。
同時上映の「火垂るの墓」と混合したのが始まりで、「証拠」とされているシーンは実在せず、公式にも否定されている)
思わず空気を読まずに突っ込んで申し訳なかったですけれど…。
榎本さんが同席している場合は、マイク使ってトークをしてくれてました。
きっちりラジオ喋りしてたところがプロだと思った。
(相手の会話に被せない。スルーすべきネタはスルーし、拾うところは拾う。やたらに沈黙を嫌う等々。普段の会話もそうだといえばそうですけど、特に徹底してた)
【夕食】
特製甚平を売りつけられていたので、てっきり座敷かと思ってたのですが、丸テーブル数脚に分かれてのディナーでした。
まんま、ディナーショーの雰囲気。
ちょっと意外だった。
ちなみに「宴会」と銘打ってましたが、酒は別途清算でした。
予算面でのスタッフさんとホテルさんの苦労が垣間見え、とても微笑ましく思いました。
こういうのを見ると、「お金を落とさなきゃ!」という気持ちになってくる。
【ミニライブ】
夕食に続いてミニライブがありました。
演目は色々あって忘れた。「kissから始まるmiracle」「ココロレーダー」「Be My Angel」他6曲くらい。
このブログ的には気になる「プリキュア」ソングですが、ありませんでした。
なお、初曲「kissから始まるmiracle」の途中で、何度か榎本さんが吹き出していました。
何かと思ったら、後のトークで説明された。
「kissから始まるmiracle」は「鋼鉄天使くるみ」のOP。コールとかが起こる系の曲です。今回はアコースティックバージョンだったので、比較的静かでしたが、
榎本さん:
「ホテルのスタッフさんが『何だこれは』と思うかと思ったんですけど」
従業員さんはいたって普通に手拍子の他、PPPHまで行っており、それを見て吹き出したそう。
榎本さん:
「実はそういう方なんですか?」
従業員さん:
「嫌いではないです」
このホテルがとても好きになった。
【宿泊】
概ね4,5人一部屋での泊まりでした。
相部屋というので最初は身構えましたが、良い人たちばかりで仲良くなれました。ありがとうございます。
前述のように、要するに普通のツアーなのでこうやって知らない人と仲良くなれるのも楽しみの一つですね。これは予想外の収穫でした。
【アクエリアンエイジ】
榎本さんが頻繁に出没していることもあり、前からやりたいと思っていたのですが、ようやく触れることが出来ました。
(知識としては、saga1時代にほんの少し横目に見てた程度。2ターン目にステルスでぶん殴って即死させるゲームだと思ってた)
「アクエリアンエイジ」はブロッコリーから発売のカードゲームで、榎本さんはキャンペーンガール的ことをやってます。
しかもご自分自らプレイされ、そのまんまハマってプレイヤーの一人になってます。
温泉合宿とかもやっているので、覚えておくと楽しいことになれる。
カードゲームはMTGから最近ではD0をやっていたので、心の敷居は低く、教えてもらったらすんなり理解できました。教えてくれた方、ありがとう。
ただ一つ思ったのが、共通語としてMTGが使えない(教えてくれた人はカードゲームの大御所MTGを知らなかった)と、意思疎通が困難だなと。
更には、MTGどころかカードゲームすら全く知らないという人にも初心者講習が行われていましたが、初めてが「アクエリ」はむちゃくちゃ厳しいと思った。(土地を集めたら魔法が使える、とイメージしやすいMTGと違い、女の子を支配して命令するアクエリでは「コスト」や「勝利条件」のイメージがさっぱり分からない)
夕食後、22時ごろから集まって「アクエリ」やってたのが20人弱。
そのうち、途中から榎本さんもやってきて非公認大会をやっていた。
終わったのが深夜2時前。まぁゲーム系のイベントなら余裕で徹夜するので、大人しいほうかもしれない。
【プリキュア】
朝のバイキングで、たまたま隣にいた娘さんが口走ってた。
「私は(ご飯食べてるより)プリキュアが見たい」。
とても正しい価値判断だと思います。
そして、「あのね、型落ちだけどプリキュアさんがこのホテルに泊まってるんだよ」と教えてあげたかった。
そして「でも夜遅くまでアクエリやってたせいで、まだ寝てるよ」とも。夢も希望もない。
【ワインツアー】
酒飲みがほとんどいないのにワインツアー。
泥酔するほど飲むのは論外としても、ろくに試飲もしない(というかワインに興味がない)層によるワインツアーは理解不能の一言でした。
ワイン好きの榎本さんにしても、酔う訳にはいかないので自制されてましたし。
下手したら、私が一番飲んでたんじゃないだろうか。
(ワインは好きです。自力で作るくらいに)
それを訝ったのが、それとも単に見慣れぬ集団に戸惑ったのか。
ワイン工場の店員さんが榎本さんに質問してた。
店員さん:
「貴方が(本日のツアーで名前を冠してる)榎本さんですか?何をやられてる方ですか?」
榎本さん:
「……」(聞き取れなかった)
なんと答えたのだろう。「声優です」と答えたとして、それで店員さんは納得したのだろうか。
【訪問先の人々】
前述の店員さんの他、行く先々のお店の人も愛嬌があって楽しかったです。
裏でどういった契約なのかは知りませんが、サービス業の根性を垣間見た。
おお、榎本さんが観光に貢献しておられる。何やらやたらに、期待の目を向けられている。
【天気】
吐きそうなほどの晴天でした。
あまりの暑さに脱水を起こしかけたほど。
2日目の帰路でにわか雨が降ったときには歓声が上がりました。
【帰り道】
解散して帰宅途中、「SplashStar」のシャツを着た小学2年生くらいの娘さんに出会いました。
嗚呼、榎本さんにこの光景を見せてあげたかった。
その女の子に「あのね、さっきまで美翔さんに会ってたんだよ。少し黒いのだけど」と自慢したかった…!
【お土産】
酒ばっかりだ。
小さいワインは榎本さんから手渡しで貰った。
大きい2本はワイナリーで買った。
冷酒は相部屋の人たちと飲むために買ったやつの余り。
ことごとくアルコールですが、10年前にはこういうツアーは出来なかった(未成年だし)ことを思うと、ある意味、もっとも「10周年記念」に相応しいのも知れない。
【結論】
初めてのバスツアー。どんな様子か想像も付いてませんでしたが、十分に楽しめました。
内容的には通常のツアー旅行に「榎本温子」オプションがついたようなものですね。(演歌歌手とかでよくあるディナーショーに近い)
そういう意味では、「榎本さんは神…!」という人よりも、ツアー日程そのものに興味のある人の方が楽しめるのかもしれない。
次回企画でネタとして「海外」という案もありましたが、実現するなら行ってみたいと思いました。
もういっそ、参加費数十万で欧米旅行とか。
次回ネタで「誰それさんに頼んで雄大な観光VTR付きで、世界遺産を見に行こう!」「そしてVTRとのギャップに沈んだ気持ちになろう!」「そういう大人の遊びがやりたいよね」とおっしゃられてましたが、いたく賛同です。
時間と金とコネを全力で使ってドブに捨てる、そういうのが大人の遊びだ。
もう「安くてお得で効率的な旅行」とかそんな歳じゃない。
ファンの年齢層も上がってきてるし、榎本さん自身、若さ任せのアイドル売りは出来ないししたくないしで、そういうことへの過渡期イベントなのかなとも思いました。
10年前にこのイベントは出来なかった。そう思うと感慨深い。
また10年後にこういったイベントが行われる時にも、榎本さんには活躍していてもらいたいです。