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穴にハマったアリスたち

生きてれば楽しい事がいっぱいある!の証明の為のページ。ぴちぴちピッチを大応援。第三期をぜひ!
→新章開始!ありがとう!

ディケイドプリキュア! 第9話・第10話「スイートの世界」

2011年06月19日 | ディケイドプリキュア!他
そろそろ「ディケイド」の元ネタを説明しないといけない時代になってきた気もする。

■ディケイドプリキュア! 第9話「スイートの世界」、第10話「新たなる運命の扉」

これまでのディケイドプリキュアは!



 「数字が出ないものに、価値はないです」
 「人はたこやきだけで生きるわけじゃない。チョコだけで生きるわけでもない」
 「どれか一つだけだなんて、それじゃチョコ食べても美味しくない!」
 「…私は、間違っていたんでしょうか」
 「私?通りすがりのプリキュアよ!」

 第1話「プリキュア大戦」
 第2話、第3話「プリキュア5の世界」「夢のその先へ」
 第4話「SplashStarの世界(前編)」
 第5話、第6話「GoGo!の世界」
 第7話、第8話「MaxHeartの世界」「無限の光 永遠の闇」
 第9話、第10話「スイートの世界」「新たなる運命の扉」
 第11話、第12話「フレッシュの世界」「You make me Happy?」
 第13話、第14話「ハートキャッチの世界」「せめて、そうすれば」
 第15話、第16話「ふたりの世界」「旅の始まり」
 第17話、第18話「鏡の世界の闇プリキュア」「歩くプリキュア図鑑」
 第19話、第20話「銀水晶の世界」
 第21話、第22話「見参双子姫」「それが宇宙の授けた光の答え」
 第23話、第24話
 第25話、第26話(最終回)「世界の破壊者」
 劇場版「ディケイドプリキュア! 完結編」

『世界の破壊者・ディケイド』
『8つの世界を巡り、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。

巡り巡って、今日もまた。ディケイド姉は新しい世界にやってきました。
前々回に仲間になった夢原さんとの仲も大分良くなりました。
最初は絞めてやろうかと思いましたけどね…。「ディケイド」版の夢原さんは、本家と違って神要素が足りてない。



新しい世界では、何やらお祭りの準備中でした。
賑やかなのは良いことです。街中を挙げて、華やいでおられる。
聞けば、明日は音楽祭をやるそうで。

と、そこに。喧嘩をする二人の声が。



南野さん:
 「だから、そんなんじゃお客さんが満足してくれないでしょ!」
北条さん:
 「え~?そもそも目立たなきゃ、お客さん来てくれないじゃない」

よく分かりませんが…。
どうも出店の方針で求めているようです。
客引きを優先する北条さん。中身を優先する南野さん。
本人たちはヒートしてビートしてますが、第三者からすればくだらないことで酷い大喧嘩をしやがって…。
結局、ふたりそれぞれバラバラに出店を出すことになりました。

その翌日。今日はお祭りの本番日。



北条さん:
 「やっぱりまずは、お客さんを集めないと!」

バトンを振りかざし、大道芸を始める北条さんの様子に、道行く人たちも興味津津。
よし!食いついた!
北条さん、超嬉しそう。
でもしかし。
人は集まってくれるのに、なかなか商品を買ってくれません。何か疲れるばかりで、肝心の売上が全然伸びていかない…。

一方の南野さん。



南野さん:
 「喜んでもらうためには、綺麗なデザインを頑張らないとね!」

こだわりぬいた内装や小物がとても可愛らしいです。
昨晩、夜なべしてミシンを走らせた甲斐がありました。
来てくれたお客様にも大好評。やった!
でもしかし。
そもそもお店に来てくれなければ、良いものを用意しても気付いてもらえない。何かせっかく用意した小道具が、閑古鳥の巣になってる。

 『PreCu Ride ...』

 がしゃこん!

 『Cure Decade!!』

ディケイド姉:
 「話題、見栄え、味、値段…」
 「どれか一つあればいいというものじゃない。どれが正しいというわけでもない」

同じ商品でも、色々な見方がある。
見方一つで、全く違う側面が見えてくる。
だから何か一つ・誰か一人で頑張るのではなく、様々なものが協力し合うことに意味があるんです。

北条さん:
 「…で、あんたはどっちの味方なわけ?」
ディケイド姉:
 「私はどちらの味方でもない!」

断言。よく分からない第三者の発言に、北条さんたちの苛立ちが頂点に達する。
この人、何がやりたいの!こっちは大変だってのに!
絶対に、許せない!!



南野さん:
 「じゃあ、あなた一体、何なのよ!!」
ディケイド姉:
 「私?通りすがりのプリキュアよ!覚えておきなさい!」

 『PreCu Ride ...』

 がしゃこん!

 『Shiny Luminous!!』



ディケイド姉:
 「…じゃ、私はたこ焼き作るから」
 「他はお願いね」

その言葉に、北条さん・南野さんもピンとくる。
え、あ。そうか。よし。
お互いに顔を見合わせると、力強くうなづいてみる。
一人ではダメ。でも二つの要素を合わせれば…。
私たち、交換すればもっと強くなれる!


 
北条さんの客引き能力と!
南野さんのレイアウト力を!
今こそ一つに!



素晴らしい。大盛況だ。

北条さんの体力馬鹿な曲芸により道行く人の興味をひき…。
南野さんの趣向を凝らしたデザインで評判を高め…。
ディケイド姉の作った高原たこ焼きを、売る。
何か一つだけが正しいわけじゃない。万華鏡のように、同じ道具であっても見方次第で色々変わるんです。



ふと気がつけば、音楽祭もクライマックスを迎え、周囲からは華やいだ音楽が。
嗚呼、この素敵な歌声は、くどまゆさんじゃないかしら。綺麗なオルゴールの音色も響いてきます。
その音楽につられ、更に人が集まる。



ハミィ:
 「ブローチも使うニャ!」

良いですね。これでまた店内が華やかに。
プリキュアさんたちだけじゃない。街中の人たちが盛り上げて、相乗効果で大きな組曲を奏でてる。
私たちは、一人じゃない…!さあ頑張って、たこ焼き作ろう!そして売ろう!



夢原さん:
 「そうだ!たこ焼きにチョコをかけるってどうかな!」
 「どっちも仲良く美味しく食べられるよ!けってーい!」

もう貴女は黙っててください。世の中には、スイートしてはいけないものも、ある。


(左画像)
明日のナージャ Vol.1 [DVD]

(右画像)
明日のナージャ ナージャバトン

明日のナージャ アンティークミシン
明日のナージャ 想い出のオルゴール宝石箱
明日のナージャ 星の瞳の万華鏡
明日のナージャ 秘密のリングジュエリー


パソコンとカサを出せなかったのが心残りです。

あと今後の展開で、番組テーマ的に矛盾があったら去年の「ハートキャッチ」さんみたいに、こっそり差し替えよう。

【蛇足】

「MaxHeart」は全話見てないのですが、あるんじゃないかと思って調べたら案の定あった。
タコカフェが、味では勝負できずにアイデアで勝負する回。高原たこ焼き。
レモネのカレーといい、ナッツの餓死といい、昔からプリキュアさんは商売で苦労しておられる。

【蛇足2】

聖地】大泉、東映ギャラリー--ナージャを訪ねて--【巡礼】(リンク先:ニコニコ動画)

非常に分かりやすい動画。東映アニメ様の誇るミュージアム・通称「在庫倉庫は本当にあった!」の様子が生々しく…。
動画では写されていませんが、売店の先にひっそりとあるナージャさんグッズも涙を誘います。
陽にやけて煤けておられる様がなんとも…。

【蛇足3】



明後日のナージャ

ナージャ:
 「税務署が何よ!」
 「前売り券ならこれから嫌ってほど売ってやるわよ!」

売上に苦しむナージャさんが、ローズマリー様と共に戦う後日談。
経営指南するロズマリ様、格好いい。適材適所で能力発揮する皆様、格好いい。
「スイート」精神はこんな時代から。

…そして「次回予告」。

ナージャ:
 「うそつき!ローズマリー、あなた改心なんてこれっぽっちもしてなかったのね!」
 「次回、『明後日のナージャ』」
 「絶叫!こけら落とし。借金返済まであと2ヶ月と4週間」

やはり「ものには善悪はない。見方次第」とか「みなで協力する」という「スイート」精神には、無理があるのではなかろうか…。

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ディケイドプリキュア! 第13話・第14話「ハートキャッチの世界」

2011年03月13日 | ディケイドプリキュア!他
こんな時に更新するのはどうかとは思う。
でも、幸いにして被害が軽微な地域にいる身としては、心配だけしていても役に立てない。

内容が押しつけがましいですけど、一応前々から放送休止用に用意していたものです。

■ディケイドプリキュア! 第13話「ハートキャッチの世界」、第14話「せめて、そうすれば」

これまでのディケイドプリキュアは!



 「あたし頑張ってるのに、どうして…」
 『You make me Happy? How are you doing girls. I know everybody thinks ...』
 「ありがとう!プリキュアのお姉ちゃん!」
 「何でもない日常、でもそこに幸せがある」
 「不幸はなくならない、でもきっとやり直せる」
 「私?通りすがりのプリキュアよ!覚えておきなさい!」

 第1話「プリキュア大戦」
 第2話、第3話「プリキュア5の世界」「夢のその先へ」
 第4話「SplashStarの世界(前編)」
 第5話、第6話「GoGo!の世界」
 第7話、第8話「MaxHeartの世界」「無限の光 永遠の闇」
 第9話、第10話「スイートの世界」
 第11話、第12話「フレッシュの世界」「You make me Happy?」
 第13話、第14話「ハートキャッチの世界」「せめて、そうすれば」
 第15話、第16話「ふたりの世界」「旅の始まり」
 第17話、第18話「鏡の世界の闇プリキュア」「歩くプリキュア図鑑」
 第19話、第20話「銀水晶の世界」
 第21話、第22話「見参双子姫」「それが宇宙の授けた光の答え」
 第23話、第24話
 第25話、第26話(最終回)「世界の破壊者」
 劇場版「ディケイドプリキュア! 完結編」

『世界の破壊者・ディケイド』
『7つの世界を巡り、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。

新しい世界にやってきたディケイド姉、そこで出会ったプリキュア娘と共に戦うことになりました。
だって何か困ってたし。
私が来たからにはもう安心!全部、任せて解決するから!

 『PreCu Ride ...』



 『Cure Peach!!』

いっぱい世界も回ったし、今のディケイド姉に解決できない問題なんてない。
さあ、今こそディケイド能力をフルに活かす時!
雄たけび上げて、桃キュアさんが殴る。殴る!



そして敗北しました。現実は、甘くない。



ディケイド姉:
 「私、頑張ったのに、どうして…」



呆然と佇む目の前には、砂漠と化した町々。
のっしのしとデザートデビルが闊歩する中、人々も途方に暮れています。
ええと、こういう状況を解決できるのは…

お目々をグルグルさせながら考えますが、打てる手なんて早々ない。
まずデザートデビルを殴るでしょ。ああでも何か沢山いるし。
それから砂漠を元に戻すでしょ。ああでもそんな能力ないし。
こういう時こそピルン能力の出番なのに、どうも思いつかないようです。
桃園さんは、これだから…。肝心な時に空回る。

このままでは世界が大変なことに。何とかしなきゃ…!
焦れば焦るほど、出来ることがほとんどない。
何がディケイド能力だ。結局は、戦うだけの能力じゃないか。

無力感に苛まれるディケイド姉。
でも、ふと周りを見れば。皆様、絶望はされていない。
もちろん不安な顔はしている。だけど、まだ終わってない。



まだ遠くにデザートデビルの姿が見えるのに。
それでも生活のために動き始めてる。
当事者にしかできない戦いが、そこにある。

安全なところからやってきて、またすぐに違う世界に行くディケイド姉。
結局は他人でしかない彼女に出来ることなんて、ほとんどない。
どんなに色んなプリキュアさんの力を使えたって、それで解決できるほど甘くはないんです。
世界を救うと意気込んだところで、所詮はこのざまか。
ディケイド姉の胸に、ぽっかりと穴が開く。一体、私は何のために今まで…。

と、そこに名も知らぬ人が声をかけてくれた。

名もなき人々:
 「プリキュアは強い心をみんなに教えてくれたんだ」
 「きっと今もどこかで、世界を守ろうと頑張ってる」
 「俺たちだって、頑張らないとな」

ディケイド姉:
 「……………。。」



花咲さん:
 「あなたのお名前は、なんですか?」

ディケイド姉:
 「私?」
 「通りすがりの、プリキュアよ」

花咲さん:
 「そうですか」
 「詳しい事情は存じませんが、私達に力を貸してくれませんか?」

通りすがりには、通りすがりなりに出来ることがある。
戦うしか出来ないのなら、戦えばいい。それを卑下したり悔やむ必要はない。
他人の自分が、何でもできると思う方が思い上がりです。
自分に出来ることを、それぞれが前を向いてやっていこう。

 『PreCu Ride... 』

 がしゃこん!

 『Cure Decade!!』

来海さん:
 「ねぇねぇねぇ!さっきのアレ、またやってよ!」
 「あたし、色んな服を見るの、好きなんだよね!」

でも変身したところで、何が変わるわけでも…。
所詮は、上辺だけ変えてるだけだし。。
もっとこう、本質的なところから変えていかないと…



来海さん:
 「外見を変えるだけでも変わるもんだよ!」
 「単純だけど、それでいいと思ってるんだよね」

確かにそういうものかもしれない。
現実問題として、そうそう変われるものじゃない。変えられるものでもない。
だからせめて上辺だけでも変えてみれば、少しは前に進めるかもしれない。

 『PreCu Ride ...』



 『Cure Bloom!!』

まだ土も空も残ってる。通りすがりにでも、出来ることはきっとある。
今プリキュアさんに出来るのは、あのデザートデビルを殴ること。
それは本質的な解決にはなってないのだけど、きっと、無駄じゃないはずだ。



根なし草の自分に一抹の寂しさを覚えつつ。
その寂しさを解消できるのは、当事者であるディケイド姉自身でしかないことも気づきつつ。
出来ることを果たしたディケイド姉は、また次の世界へ。旅の終わりも、近付いてきた。


(左画像)
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(右画像)
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小説 プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花


前に書いた「ハートキャッチ」編は、放送が終わってみればテーマ的に不適当だったので、差し替えで。


【蛇足】

私たちは、一人じゃない!
 ⇒スイートプリキュア♪ #05.5「グレグレ!スケ番キャプテン」(『真・南海大決戦』さん)
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ディケイドプリキュア! 第2話・第3話「プリキュア5の世界」

2011年01月02日 | ディケイドプリキュア!他
新年初めの更新がこれというのもどうかと思いますが、花咲さんが年始休暇を取得されたので仕方がない。
同じ社会人として、正月も働けなんて酷いことは言えないのです。
おのれ花咲さんめ…。

■ディケイドプリキュア! 第2話「プリキュア5の世界」、第3話「夢のその先へ」

これまでのディケイドプリキュアは!



 「だってマナは、誰よりもジコチューなんだから」
 「プリキュア5つの誓い!」
 「どうしてかな。あなたを見ていると、私も一緒に戦いたくなる」
 「私?」
 「通りすがりのプリキュアよ!覚えておきなさい!」

 第01話「プリキュア大戦」
 第02話、第03話「ドキドキの世界」「誰がために」
 第04話、第05話「プリキュア5の世界」「夢のその先へ」
 第6話「SplashStarの世界(前編)」
 第07話、第08話「スマイルの世界」「あなたと私の物語」
 第09話、第10話「GoGo!の世界」「あなたに会いに行くよ」
 第11話、第12話「MaxHeartの世界」「無限の光 永遠の闇」
 第13話、第14話「スイートの世界」「新たなる運命の扉」
 第15話、第16話「フレッシュの世界」「You make me Happy?」
 第17話、第18話「ハートキャッチの世界」「せめて、そうすれば」
 第19話、第20話「ふたりの世界」「旅の始まり」
 第21話、第22話「鏡の世界の闇プリキュア」「歩くプリキュア図鑑」
 第23話、第24話「銀水晶の世界」「後悔はしない」
 第25話、第26話「見参双子姫」「それが宇宙の授けた光の答え」
 第27話、第28話「謎生物の世界」「プリキュアの資格」
 第29話、第30話(最終回)「世界の破壊者」
 劇場版「ディケイドプリキュア! 完結編」
 プリキュアMOVIE大戦「ハピネスチャージの世界」

『世界の破壊者・ディケイド』
『多くの世界を巡り、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。

なんだかよく分からない内に、世界を旅することになってしまったディケイド姉。
目的は世界の破滅を食い止めること。
どうして歴代プリキュアさんが相争ってるのか分かりませんが、とにかく各地の世界を回ってみよう。

そんなわけでやってきた最初の世界。

ディケイド姉:
 「ここは、プリキュア5の世界…」

いきなり異世界チックです。ここは本当に日本なのか。

やってきたディケイド姉は、何故かサンクルミエール生として潜り込むことに。
サンクルミエールの制服は色気に溢れすぎです。
もうみんなあの制服を着ればいいんだ。

学内では超高スペックの娘さんの話題でもちきり。



中学生なのに医学知識豊富な生徒会長。
小説家の卵の和菓子屋の娘さん。
アクセサリ職人でもあるフットボール部のエース。
売れない新人アイドル。

そんな高スペックの人たちの横には、よく分からない欠食児童が一人。

ディケイド姉:
 「それでこの世界のプリキュアは?」

もちろんその娘たちです。
でも戦ってる敵・ナイトメアは既にいないらしい。
話を聞いてみれば、いつの間にかいなくなっていたそうで。

夢原さん:
 「………。………。………。」

でもすぐにディケイド姉は知る。
ナイトメアはいなくなってなどいない。
みんなの夢を守るため、夢原さんがたった一人で裏で戦ってただけだった。

夢原さん:
 「ディケイド、あなたの夢は何?」
 「…そっか、叶うといいね」
 「戦うのはあたしに任せて。あなたは夢に向かって頑張って。けってーい!」

威勢よく言う。
水無月先輩の勉強時間を、秋元先輩の執筆時間を、夏木さんの練習や制作時間を確保するため、全てを一人で背負いこむ。
何か檸檬だけ仕事ないんで暇そうにしてる気もしますが、とにかく夢原さんが全部を肩代わり。
それが夢の力を持つ夢原さんの仕事だから。
だけどたった一人で抱え込み続ければ、当然無理が出る。



珍しく檸檬のライブが開催されるその裏で。



例によってやってきたナイトメアの皆さんの総攻撃に、夢原さんはこっそり応戦。
みんなには知らせません。
檸檬の仕事なんて物凄く貴重なのに、バトルなんかで抜け出させるわけにいくものか。

夢キュアさん:
 「プリキュア!ドリームアタック!」

理不尽な軌道を描くホーミングバタフライが、雨あられと降り注ぐ。
さすが一人でずっと戦ってるだけあって、恐ろしい戦闘力です。
強さよりも、悲惨さの方が先立つくらいに。



でもやっぱり一人では無理がある。
前線に出てきたカワリーノさん相手に、大劣勢。
ていうかリフレクト能力を持つカワリーノさんとは、5時代の夢キュアさんは恐ろしく相性悪いです。

夢原さん:
 「…私には夢がない。でもみんなの夢を守ることはできる」
 「それが私の夢なんだから!」

それでも必死に立ち上がる夢原さん。
そこに、異変に勘付いた檸檬らが駆け付ける。
仲間がやってきてハロー!助かっ…

夢原さん:
 「ッ!!」
 「うらら!コンサートは!?」
檸檬:
 「大丈夫です。ばっちりアンコールもしてきました!」

びしっと指を立てて答える檸檬。
こんなときまで見栄を張って…。檸檬のコンサートで、アンコールなんて起こるわけないじゃないですか…。
夢原さんもすぐに嘘だと理解する。そして、絶望する。

カワリーノさん:
 「良かったですねぇ。助けが来てくれて」
 「でもせっかくのコンサート、台無しになってしまいましたね」
 「あなたのせいで」

嗚呼、夢原さんの足元が崩れていく。
夢を守れなかった。それどころか邪魔をしてしまった。
仲間の声も届かない。自分が、一人でちゃんと戦えなかったから…

ディケイド姉:
 「それは違う!」
 「…夢は一人一人、自分で叶えるしかない」
 「でもだからって、孤独で、たった独りで、誰かを頼っていけないわけじゃない」

朗々と演説をしながら、ディケイド姉もはたと気づく。
これは各世界のプリキュアさん皆に当てはまることじゃないか。
バラバラの世界でそれぞれのシリーズごとに戦ってるプリキュアさんたち。
お互いに直接的に助け合うことは稀だし、それぞれがそれぞれの世界で、最終的には自分の力で頑張るしかない。
でも各地のプリキュアさんは、孤独じゃない。

ディケイド姉:
 「どんなに苦しくても、この娘は諦めない」
 「お互いにその姿を見ることで、それぞれの道で、それぞれに一人で戦いながら、励ましあっていける」
 「そして自分を乗り越え、再び仲間と出会えたとき、それまで以上に支えあえるのよ!」

カワリーノさん:
 「…何者です?あなた?」
ディケイド姉:
 「…私?」

ようやく自分のすべきことを悟りました。
世界を巡り、色んなプリキュアさんに会おう。
そして世界をつなぎ、孤独ではないことを伝えていこう。

ディケイド姉:
 「通りすがりのプリキュアよ!覚えておきなさい!」

 『PreCu Ride ...』

がしゃこん!

 『Cure Decade!!』

その変身に応じて、夢原さんも再び立ち上がる。
独りで抱え込むことはない。
表面的な一体感しかないナイトメア社には理解できない、「相性ばっちりだけどバラバラ」の境地が、そこにある。



夢原さん:
 「みんな、行くよ!」
水秋夏檸檬:
 「YES!」



こうしてディケイド姉の長い旅が始まる。
長いといっても半年放送なので短いですけど、とにかく長い旅が始まる。
いろんな世界のプリキュアさんをつなぐために。


(左画像)
映画Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!【通常版】 [DVD]

(右画像)
デフォルマイスタープチ プリキュアオールスターズ Ver.cure (BOX)


ディケイド姉の台詞は、同窓会とかに出るたびに思うことです。ええ。


しかし改めて「5」を見返すと、無軌道というかパワフルというか…。
後の「GoGo」のおかげで闇に埋もれた感がありますけど、夢原さんの若かりし頃が光ります。
このシリーズで、何かが変わった。

あと本当はミルミルさんに変身するシーンを入れたかったんだけど、まとまらなかったので省略。
個人的にミルキィローズVSカワリーノさんは、すごく見てみたい。
地味に相性いいと思うんだ、ミルミルさん。
コメント (2)
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ディケイドプリキュア! 第11話・第12話「フレッシュの世界」

2010年11月07日 | ディケイドプリキュア!他
つい最近再放送があったばかりだし、時期外れじゃないって信じてる!

■ディケイドプリキュア! 第11話「フレッシュの世界」、第12話「You make me Happy?」

これまでのディケイドプリキュアは!



 「だから、そんなんじゃお客さんが満足してくれないでしょ!」
 「どれか一つあればいいというものじゃない。どれが正しいというわけでもない」
 「私はどちらの味方でもない!」
 「ブローチも使うニャ!」
 「私?通りすがりのプリキュアよ!覚えておきなさい!」

 第1話「プリキュア大戦」
 第2話、第3話「プリキュア5の世界」「夢のその先へ」
 第4話「SplashStarの世界(前編)」
 第5話、第6話「GoGo!の世界」
 第7話、第8話「MaxHeartの世界」「無限の光 永遠の闇」
 第9話、第10話「スイートの世界」「新たなる運命の扉」
 第11話、第12話「フレッシュの世界」「You make me Happy?」
 第13話、第14話「ハートキャッチの世界」「せめて、そうすれば」
 第15話、第16話「ふたりの世界」「旅の始まり」
 第17話、第18話「鏡の世界の闇プリキュア」「歩くプリキュア図鑑」
 第19話、第20話「銀水晶の世界」
 第21話、第22話「見参双子姫」「それが宇宙の授けた光の答え」
 第23話、第24話
 第25話、第26話(最終回)「世界の破壊者」
 劇場版「ディケイドプリキュア! 完結編」

『世界の破壊者・ディケイド』
『8つの世界を巡り、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。

巡り巡ってやってきたディケイド姉。今日は「フレッシュ」の世界です。



桃キュアさん:
 「うぉぉぉりゃあっっっ!!」

ゴリゴリゴリゴリゴリ!!

びしりと技を撃ち放ち、見事にナケワメーケは撃退されました。
たちまち上がる大歓声。商店街の皆々様から、プリキュアさんに声援が起こる。
この世界のプリキュアさんは、街の人たちに大層愛されておられる。どこの熱血ヒーローだ。

正体を既に公開済みの桃園さん、日常生活でも愛されまくり。
元々桃園さんは街の人気者。
その上プリキュアと分かった今、町ぐるみで大盛り上がり。喜ばしいことです。

だけど。



現れたる不死鳥ナケワメーケ。
もちろん即座に粉砕です。
桃園さんにこの程度の敵は、もはや通用しない。ボコ殴りですよボコ殴り。



その翌日。
再び現れる不死鳥ナケワメーケ。
もちろん即座にボコ殴り、再粉砕するけれど。

その翌日もそのまた翌日も。
終わりなくナケワメーケはやってくる。
桃園さんも必死に走り回るけれど、何度倒してもナケワメーケはいなくならない。一体、いつまで殴ればいいのやら。



ぐったり。

色気も何もあったものではない寝姿に、こちらもぐったり。この娘は、サービスシーンってものを分かってない…。
でもそうも言ってられません。
大好きなダンスレッスンもままならぬほど、桃園さんは私生活を犠牲にして走り回っておられるのだから。

だけどそれでも。やっぱりナケワメーケはいなくならない。殴っても殴っても、潰しても潰しても涌いてくる。

今にも倒れそうになってるのに、今日も今日とて各地で不死鳥ナケワメーケが発生。
4人で手分けし、ばらばらに分かれて撃退に出向くものの…。
桃キュアさんが向かった先で助けた女児様から、何気ない一言が漏れる。

女児様:
 「…キュアピーチ?」
 「……。」
 「………。」
 「…………ねぇパッションは来ないの?」(がっかり)

桃園さん:
 「ッ!!」

この子!?いくら女児様でも言っていいことと悪いことが!



はっと気がついて周囲を見てみれば、微妙に不安げな顔をしている街の人々。
あ、あれ?あたし、あんまり期待されてない?
そんなにパッションが良いのか…。みんなして4人目4人目って…。

一旦気がついてしまうと、どんどん気が付いてはいけないことに気が回る。
美希たんには親衛隊がついている。ブッキーには御子柴財閥が。せつなの人気は言うまでもなく。
あ…。もしかして…。あたし、いらない…?



桃園さん:
 「あたし頑張ってるのに、どうして…」

それでもどうにか倒しても。
やっぱりナケワメーケはいなくならない。
倒しても倒しても復活してくる。昨日も今日も明日も。
そのことを面と向かって責めるような人は、この町にはいない。
でもきついものはきつい。

そしてまた不幸はやってくる。



応戦する桃園さんも、もういっぱいいっぱい。
何であたしはこんなことをやってるんだろう…?
頑張っても、どうせ…。



女児様:
 「ありがとう!プリキュアのお姉ちゃん!」

ふと庇って戦った女児様から声援があがる。
つられて周囲の人たちからも。
頑張れプリキュア!頑張れ!!

桃園さん:
 「そうだ…。あたしは皆を守りたくて」
 「だからいつも頑張って…」
 


桃園さんに呼応するように、各地で人々が不幸に対して立ち上がる。
戦ってるのはプリキュアさんだけじゃない。
いやそもそも日常と戦っているのは、日常を生きる人たち自身だ。



桃園さん:
 「あたしが一人で全部抱える必要はない」
 「みんなで考えて戦うから、意味があるんだ」

プリキュアさんがあんなに頑張ってるのに、それが周りに伝わらないわけがない。
そりゃ桃園さんはロースペックだし、問題点もいっぱいあるけれど、別に何でもできるハイスペックである必要なんてないんです。
むしろロースペックだからこそ、あんなにも愛されてるんだ。

 『PreCu Ride ...』

 がしゃこん!

 『Cure Decade!!』

ディケイド姉:
 「何でもない日常、でもそこに幸せがある」
 「不幸はなくならない、でもきっと乗り越えられる」
 「私たちは、いつだってやり直せるし、幸せをゲットできる!」

ディケイド姉も啖呵を切る。
決して不幸がなくなることはない。
だけど、私たちはそれに抗っていける。きっとみんなで戦っていける!

ディケイド姉:
 「私?通りすがりのプリキュアよ!覚えておきなさい!」



不死鳥さん:
 「………。。。」

聞かれてもいないのに、何故この人はいきなり自己紹介してるんだろう…。
若干冷たい空気が流れましたが、それはさておいて。
私たちは、不幸とも戦っていける。決してくじけはしない…!

 『PreCu Ride ...』

 がしゃこん!

 『Cure Melody!!』



こうしてまた無事に不死鳥ナケワメーケは撃退されました。
町の人たちも大喜び。
でもそれでもなお、不幸はきっとなくならない。明日になれば、また不幸が蘇ってくる。

だけど。



桃園さん:
 「幸せ、ゲットだよ!」

だからこそ、こう叫ぶ。
そして戦っていける。
不幸はなくならない。でも、幸せもまた、決してなくならない。


(左画像)
chibi-arts キュアピーチ

(右画像)
chibi-arts イース

デフォルマイスタープチ プリキュアオールスターズ Ver.pretty (BOX)


なお今現在、上の玩具のAmazonさん売れ行き順位は。
左の桃人形は636位。右のイース様は507位。
これだから桃園さんは…。

あとルミルミは、日常に疲れてる人&子育て繋がり。
→(訂正:2011年6月19日)
 「スイートの世界」を間に持ってきたので、メロディさんと入れ替え。
 「街の人たちが協力してる」「その中で孤独だった」繋がり。

【蛇足】

実際に製作者様が意図されたかどうか微妙で、多少にこじつけの部分はあるのですが。
「幸せ」ワードで起動している桃園さんが精神的に弱い、というのは私の中ではしっくりきます。
人は幸せの最中にあっても鬱になれる。

よく誤解されてる気がしますが、例えば残業が多いといった「不幸な」状況は必ずしも鬱のトリガーにはならない。
まずいのは変化がないことであり、「ずっとこのままなのか?」「この幸せには意味があるのか?」「今までやってきたことは無駄だったのでは?」とふと気づいてしまうことにあると思う。
ここを違えると「他の人(あるいは昔の人)より楽なのに、心を病むなんて軟弱だ」という勘違いをやりかねない。

そういう意味で桃園さんの「あたし頑張ったのに」はかなりきつい。
あんなに頑張ったし、楽しかったのに、全部無駄か。
これは心を病む。

「DX2」で「絶望」を糧にしてるアラクネア姐さんに圧敗したのも、勝手ながらそういう理由だと思ってる。
「絶望」に対抗できるのは「希望」であり、「今後、こう変わることができる」と仮に無根拠でも信じ込めることだと思う。
逆に言えば、過酷な状況であっても「希望」があれば心は病まない。

更に言えば「問題が何もない(不幸の要素がない)」のも心を病む。
だって問題がないということは、改善の余地がないということ。つまり、今が最高の状況であり、これ以上がない。
今がとんでもなく幸せならまだしも、大抵の場合、そうではない。これは結構な絶望ですよ、実際。

桃園さんは他シリーズと違い、戦う明確な目的がありません。
いきなり祖国滅亡してたココナツや、奇跡のしずくやハーティエル回収の目的があった諸先輩とは違う。
初回のベストの状況から、一方的に削られていくお話。
結果的にイース様という戦う理由が出来たから良かったものの、それがなかったら割と普通に心折れてた気がする。
今のところ「フレッシュ」さんの映画は、唯一TVシリーズの敵が関与していない(ラビリンスは完全に無関係)。
桃園さんが戦っていたのは明白で強大な分かりやすい「敵」ではなく、日常生活そのものだったんだと思ってみる。

また、唯一あったプラス方向の「変化」がシフォンという子育て要素だったのは、いかにも桃園さんらしいかもしれない。
女王復活だとか祖国復興だとかの大仰な話ではなく、子育て。
敵も味方も平凡な日常そのもの。そりゃ桃園さんもロースペック(何でもかんでも標準的にこなしてしまう)に設定されますよ。なんて可愛い娘だ。

【蛇足2】

毎週8時に送られてくる「プリキュアメルマガ」が、今週も「特別号」と銘打って配信されました。
送ってきたのはシプコフ。「今日はプリキュアないけど早起きしてますか?」と題して。
絶対、花咲さんはぐっすり寝坊してることを思うと、謎生物の仕事ぶりが健気です。
コメント (2)
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ディケイドプリキュア! 第13話・第14話「ふたりの世界」

2010年06月13日 | ディケイドプリキュア!他
花咲さんは一足早い夏休み。
過酷な経済状況の中、辛く苦しい夏商戦が始まる…。
花咲さんの勝利をお祈りしつつ、戦勝報告をいい子でお待ちしたい。

そんなわけでいつものように、お留守番記事。

[お留守番リンク]
ハートキャッチプリキュア!/第18.5話「怒濤の衣替え!新しい寝間着、作ります!!」(Girlls Fiction Fan Blog(GFFB)-少女創作ファンブログ-)
仮面ライダーW 第38.5話「明日のN/ロスト・ワールド」(『真・南海大決戦』)
ハートキャッチプリキュア!SP(naitou-souの日常(So-net式))
ハートキャッチプリキュア!#18.5(色・彩(いろ・いろ))

■ディケイドプリキュア! 第13話「ふたりの世界」、第14話「旅の始まり」

これまでのディケイドプリキュアは!



 「プリキュアは強い心をみんなに教えてくれたんだ」
 「俺たちだって、頑張らないとな」
 「詳しい事情は存じませんが、私達に力を貸してくれませんか?」
「単純だけど、それでいいと思ってるんだよね」
 「私?通りすがりのプリキュアよ」

 第1話「プリキュア大戦」
 第2話、第3話「プリキュア5の世界」
 第4話「SplashStarの世界(前編)」
 第5話、第6話「GoGo!の世界」
 第7話、第8話「MaxHeartの世界」「無限の光 永遠の闇」
 第9話、第10話「フレッシュの世界」
 第11話、第12話「ハートキャッチの世界」「せめて、そうすれば」
 第13話、第14話「ふたりの世界」「旅の始まり」
 第15話、第16話「鏡の世界の闇プリキュア」「歩くプリキュア図鑑」
 第17話、第18話「銀水晶の世界」
 第19話、第20話「見参双子姫」「それが宇宙の授けた光の答え」
 第21話、第22話
 第23話、第24話(最終回)「世界の破壊者」
 劇場版「ディケイドプリキュア! 完結編」

『世界の破壊者・ディケイド』
『7つの世界を巡り、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。

やってきた最後の世界「ふたりの世界」。



美墨さん:
 「ほのかーーーーー!!」



到着早々ディケイド姉が見たのは、片割れを敵に奪われ慟哭する黒キュアさんの姿。
いきなりピンチです。
もはや万事休す。だけどふと顔を上げたら、プリキュアっぽい娘がいた。
美墨さん、即座にディケイド姉を捕縛し協力を要請してきました。
一緒にほのかを助けに来い!いいから来い!

ディケイド姉:
 「…でも私は、ほのかじゃないし」
 「通りすがりの、プリキュアだから…」

完全に後ろ向きです。
前回の「ハートキャッチ」の世界で心を萎れさせたのが、思いっきり後を引いている。
ごめんね。通りすがって。すぐ出てくから。
どうせ私じゃ、誰かの代わりなんてできないし、役に立つことだってできないし。

美墨さん:
 「あんたが ほのかじゃないことなんて分かってる」
 「あんたなんかが、ほのかの代わりになるなんて、ありえない!!」

ほらやっぱり。
ディケイド姉が、再びしゅんと落ち込む。
やっぱり私はいらない子なんだ。

美墨さん:
 「でもほのかを助けるには、あんたの力がいるのよ!」
 「一緒に来て、戦え!」

そんな無体な。それって、私の力を利用したいだけじゃない。
ディケイド姉、口をとがらせ拗ねてみる。ふんだ。
どうせ私のキャラリート能力がお目当てのくせに…



美墨さん:
 「そうよ」
 「それの、どこが悪い」

い、居直りやがった…!

唖然とするディケイド姉に対し、美墨さんの言葉が突き刺さる。
いいから来い。そしてほのかを助けろ。
はっきり言って誰でもいいんだけど、今ここにはあんたしか居ないんだから、とにかく来い!

ディケイド姉:
 「………。。。」
美墨さん:
 「…」
 「……」
 「………もういい」

凄まじく短気です。
悩んでるディケイド姉に見切りをつけ、単身生身で雪城さんの救出へ。
でもあまりに無茶苦茶すぎて、逆にディケイド姉の心に木霊する。
私がどこの誰かなんて、実はあんまり関係ない。本質的な解決?なにそれ。
大事なことは、実際に役に立つかどうか…。


場面変わって。



たった一人で特攻した美墨さん、だけど多勢に無勢で力及ばず。
もはや風前の灯…というところで、誰かが助けに入ってきた。
やってきたのは…。

ディケイド姉:
 「…貴女が本当に必要としているのは私じゃない」
 「でも今ここで、貴女の力になれるのは私だけ」

 「だから」

 「私が戦う」

いきなり現れた彼女の姿に、闇の戦士たちも戸惑いながら聞く。
誰だお前は。
「ふたりはプリキュア」なのに、何で他にもプリキュアが居る。

ディケイド姉:
 「私?通りすがりのプリキュアよ。…覚えておきなさい」

自嘲するように。あるいは誇り高く。
そう、私はただの通りすがり。幾らでも替えの利くただの通りすがり。
でも今ここに通りすがった以上、見過ごすわけにはいかない。

 『PreCu Ride ...』

 がしゃこん!

 『Cure Decade!!』

何かをふっ切ったディケイド姉が突進する。ザケンナーの群れを引き裂いて。



私は誰かの一番ではない。通りすがっただけのこの世界で、一番になれるはずもない。
それでも自分のことを必要としている人がいる。だから前に進もう。
誰だって最初から誰かの一番だったわけじゃない。人は元々ひとりなんです。
だから、いつか見つかる「一番」の場所にたどり着くまで、前に進もう。
その思いがあれば。私もきっと、変わることができる…!変わっていける!

 『PreCu Ride ...』



 『Cure Blossom!!』

 『Attack Cure ...』



 『Kokoro Perfume!!』

強化スペルが向かった先は、組伏せられた美墨さん。
たちまち花のパワーが彼女に宿る。名もなき人々の心が力を与える。
間髪いれずザケンナーをふっ飛ばし、美墨さんも立ち上がる。

その前に立ちふさがる闇の戦士たち。だけど…



 『PreCu Ride ...』



ゴッ!!



 『Cure White!!』

闇の戦士を蹴り倒し、すたんと舞い降りたのは、白っぽい人。

それはディケイド姉が変化した偽物に過ぎない。
だから美墨さんも、振り向きもせずに「本物の」白い人を助けに走っていく。
あまりにもあからさまな、「ディケイドよりも、ほのかがいい」の態度。

…でも、それでいい。

闇の戦士:
 「…何かと思えばただの偽物か」
 「せっかく助けに来たというのに、紛い物では相手にもされない」
 「所詮は、ちっぽけな存在だな」

ディケイド姉:
 「そうね。とてもちっぽけね」
 「でも、それがちっぽけだというのなら…」

 『PreCu Ride ...』



 『Cure Black!!』

 「…ちっぽけで、何が悪い」

もしも「本物の」黒い人ならば、ここできっと戦う。
でも「彼女」は今、ここにいない。それならば、私が戦う。

もしも「本物の」黒い人ならば、どこかの誰かのところを通りがかった時きっと戦う。
たとえ真に必要とされているのが「彼女」でなくても。それならば、私も戦う。

それが出来ない人は、誰かの一番になれるわけもない。何もしないうちから、最高のパートナーに巡り合えるわけがない。
全てをふっ切って戦うディケイド姉の元に、ディケイド版夢原さんも救援に駆け付ける。
あの夢原さんにとっての「一番」が、ディケイド姉なのかどうかは分からない。でもそんなことは関係ない。
誰かに必要とされているから戦うんじゃない。
戦うから、必要とされる存在になれるんだ。

始めは「ひとり」きりだったこの旅も、気がつけば「ふたり」。そしてここからが、本当の旅の始まり。


(左画像)
ふたりはプリキュア キューティーモデル キュアブラック

(右画像)
映画プリキュアオールスターズDX2 希望の光☆レインボージュエルを守れ!【特装版】 [Blu-ray]


これで「世界を旅して仲間を作った!」→「でも認めてもらえなくて大抗争」→「ディケイドには物語なんてない」→「いや旅したことは確かに真実だ。それが物語」とつながるかな。

個人的に旅行が好きなのですが、旅先で似たようなことを感じます。
どこに行くのも自由だけど、いきなりそこで特別な人以上に特別な立ち位置につけるわけではない。
所詮は通りすがりでしかない。

あと細かい拘りですけど、ディケイド姉が変身してるのは「MaxHeart」verの黒白。
最終的には、ディケイドルミナスさん&初代黒白のルミナリオもどきで撃破したとかなんとかかんとか。
それと花キュアさんが出張ってるのは、最弱&最新プリキュアが助力するシーンが見たいとか、「ふたり」だけど「ふたり」だけで戦ってるわけでもないという本編のテーマを出したかったからとかなんとか。

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ディケイドプリキュア! 第11話・第12話「ハートキャッチの世界」

2010年05月03日 | ディケイドプリキュア!他
連休後半はちょっと旅行に出かけます。
しばらく更新はお休みしますので、例によっていつもの穴埋め記事。
もういっそ完走を目指そうという気になってきた。

【2010年11月 追記】

 博打で「ハートキャッチ」終了前に書いたはいいけど、来海さんの台詞に違和感が…。
 「外見を変えることで内面も変わる」が信条なんだから、これではおかしい。
 後で焼きなおします。

【追記】

 差し替えました→13話・14話「ハートキャッチの世界」「せめて、そうすれば」

■ディケイドプリキュア! 第11話「ハートキャッチの世界」、第12話「Change!Change!」

これまでのディケイドプリキュアは!



 「あたし頑張ってるのに、どうして…」
 『You make me Happy? How are you doing girls. I know everybody thinks ...』
 「ありがとう!プリキュアのお姉ちゃん!」
 「何でもない日常、でもそこに幸せがある」
 「不幸はなくならない、でもきっとやり直せる」
 「私?通りすがりのプリキュアよ!覚えておきなさい!」

 第1話「プリキュア大戦」
 第2話、第3話「プリキュア5の世界」
 第4話「SplashStarの世界(前編)」
 第5話、第6話「GoGo!の世界」
 第7話、第8話「MaxHeartの世界」「無限の光 永遠の闇」
 第9話、第10話「フレッシュの世界」
 第11話、第12話「ハートキャッチの世界」「Change!Change!」
 第13話、第14話「ふたりの世界」
 第15話、第16話「鏡の世界の闇プリキュア」「歩くプリキュア図鑑」
 第17話、第18話「銀水晶の世界」
 第19話、第20話「見参双子姫」「それが宇宙の授けた光の答え」
 第21話、第22話
 第23話、第24話(最終回)「世界の破壊者」
 劇場版「ディケイドプリキュア! 完結編」

『世界の破壊者・ディケイド』
『7つの世界を巡り、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。



海キュアさん:
 「集まれ花のパワー!」
 「マリン・タクト!!」
 「プリキュア・フローラルパワー・フォルテッシモ!」



花キュアさん:
 「闇の力よ集え」
 「ダーク・タクト…!」
 「プリキュア・ダークパワー・フォルテッシモ!」

新しい世界にやってきたディケイド姉。
最初に目にしたのは、プリキュアさん同士で殴り合う様でした。
凄い!この世界ではプリキュア同士の仲が悪い!



まぁ年頃の娘さんがより集まってるんです。血の雨だって降ります。どぎどきしますね。
そこで早速いそいそと、ディケイド姉も割り込んでみた。
私も混ぜて!殴り合いに!

海キュアさん:
 「………誰、あんた?」

私?私はね…。

ディケイド姉:
 「通りすがりのプリキュアよ!覚えておきなさい!」

 『PreCu Ride... 』

 がしゃこん!

 『Cure Decade!!』

格好良く決めてみた。
ふふふん。プリキュア同士で殴り合うなら、やっぱり私が居ないと!
ここ最近、ディケイド姉は少し調子に乗っておられる。

海キュアさん:
 「……通りすがりが、何しにきたわけ?」

な…。ディケイド姉の体がびくりと震える。
言ってはいけないことをいきなりか…。
た、確かに第三者だけどさ!野次馬根性で首突っ込んでるんだけどさ!でも、これならどうだ!

 『PreCu Ride ...』



 『Cure Bloom!!』

ほら花キュア。これで仲間です。さあ私も戦いに混ぜ…

海キュアさん:
 「何言っちゃってんの?忙しいんだから、あっちでやってよ」

ダメだ。この海っぽい人、取りつく島が無い。
よく分かりませんが、相方の花キュアさんが闇化して大変なようです。
でもそういうことなら、これはどう?そっちの花っぽいのと同じ、ピンクの植物系で私が代わりをしてあげる!

 『PreCu Ride ...』



 『Cure Peach!!』

海キュアさん:
 「あのさ。そういうことじゃないでしょ?」
 「大体、あんたなんか偽物のくせに」
 「他人の力や姿に頼って、関係ない人のところに割り込んで、恥ずかしくないわけ?」

ッ!言ってはならないことを、ずけずけと!
今まで皆、胡乱気にスルーしてきたのに。
これだから空気を読めない本音マシーンは困る!

思わず口をパクパクしながら反論しかけますが、でもよく考えたら全面的に正しすぎてどうしようもない。
い、いいじゃない!他のプリキュアさんの力を使ったって!
キャラリートいっぱい着たら楽しいし、貴女だってファッション部なんだからその辺のことは分か…

海キュアさん:
 「外見だけ変えても変わったことにはならないんだよね」
ディケイド姉:
 「ッ!!」

違うもん!能力だって変わってるもん!外見だけじゃないもん!
涙目で訴えますが、あまりに分が悪い。
確かに色んなプリキュアさんに変われる。でも。嗚呼、でも。



海キュアさん:
 「『花キュアでいい』んじゃない」
 「あたしはブロッサムがいいの!」
 「あんたじゃ、代わりになんてなりやしない」

愕然。全否定されました。
「通りすがり」のプリキュアの出る幕なんてなかった。
え、あ、ぅ…。

落ち込むディケイド姉の心は、気がついてはいけないことにまで気が付いてしまう。
じゃ、じゃあ今までやってきたことも、もしかして実は無意味だったんじゃ…?
必要なのは私じゃなくて、プリキュアの能力…?
確かにディケイドさんの人気は、彼女自身の魅力というより、キャラリート能力によるところが大きいです。
でもそれならば、「ディケイド」自身の存在価値は一体…。

物凄い勢いでこころの花を萎れさせ、ディケイド姉は引きこもり。
そんな彼女を、ディケイド版夢原さんが懸命に励ましてみる。
確かにまだ変わってないのかもしれない。今まで見ていたものは、ただの夢だったのかもしれない。
でもそれならば。カーテンを開いて、夢の続きを探しに行こう。ここから一歩を踏み出そう。
寝間着姿のまま布団をかぶってすすり泣くディケイド姉も、ようやく少し前向きに…。

一方その頃。



花咲さん:
 「私…弱い私が嫌で…変わりたくて…」
 「でもこんな姿に変わってしまって…私は、もう…」
来海さん:
 「つぼみはつぼみだよ」
 「どんなに姿が変わっても、つぼみはずっと変わらない!」
花咲さん:
 「えりか…!」



…ディケイド姉が出るまでもなく、自力で解決してしまいました。
うん。通りすがりの出る幕が、つくづくない。これだから「ハートキャッチ」さんは…。
もう「ディケイド」のコンセプト自体が否定されたような気がしますが、それでもとにかく旅は続く。次回は巡る旅の最後、「ふたり」の世界。


(左画像)
プリキュアオールスターズ ハートキャッチドリームダンス 4ポケットバインダー ~こころの種スペシャルセット~

(右画像)
たっぷりぷちキュアシール プリキュアオールスターズ


「ハートキャッチ」さんが残りの3クールで全然別の話になったら、後でこっそり修正しよう…。

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劇場版「ディケイドプリキュア! 完結編」

2009年12月27日 | ディケイドプリキュア!他
桃園さんが年末出勤を拒んだので、例によって代替記事。
話の展開上、ちょっと自分ルールを破ってネタバレします。
情報規制されてる方は、注意。

■劇場版「ディケイドプリキュア! 完結編」

これまでのディケイドプリキュアは!



 「私たちはこれからも旅を続ける」
 「世界の壁を越え、仲間を作る。その旅はやがて、世界を変える」
 「貴女は全てのプリキュアを破壊しなければならなかった」
 「あんたは悪い人!絶対に許さない!!」
 「来るなら来い…!全てを破壊してやる!!」


『世界の破壊者・ディケイド』
『プリキュアの敵になり、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。



大空の雲を裂き、高速で飛行する謎生物。
その背にまたがるはレモネさん。
誰かを探すように地上を追いますが、お目当ての人影は発見できず。

檸檬:
 「目標の姿、見つかりません!」
ミルミルさん:
 「気をつけて。あいつは…あいつは悪魔だから…」

報告を受けとったミルミルさんとルミナスさん、地上を並走しながら警告を発します。
その言葉も終わらぬ内に、キュアモ越しに嫌な音が聞こえてくる。
すなわち。

 『PreCu Ride ...』



 『Cure Egret!!』

飛行するレモネさんの周囲に、更に高速飛行する何かが旋回する…!
身構える暇もあればこそ。
不意を突かれたレモ子さん+謎生物、強襲の前に墜落。あ、あう。檸檬があっさりやられた…。



レモネの撃墜現場に駆け付けたミルミル&ルミルミさんも大ショック。思わず二人揃って呆けてみた。
気持ちは分かります。ですがここは過酷な戦場です。
一瞬の気の緩みを、奴は見逃さない。硬直した二人の耳に、無情な声が響き渡る。

 『Attack Cure ...』



 『Akarun!!』

ひゅん。
気がついた時にはもう遅い。背後を取られたルミナスさん、問答無用で後頭部に肘打ちの一撃。ゴッ!
慌てて得意の健脚で逃げようとしますが、瞬間移動の前には分が悪すぎます。あの能力卑怯すぎる。
切り札の自暴自棄バリアも瞬間移動ですり抜けられ、容赦の無い肘打ちの連打。ゴッ!ゴッ!た、助けてミルミルさん!



ミルミルさん:
 「ミルキィローズブリザー…」

おぉ。全方位凍結の彼女の技なら、瞬間移動も何も関係ありません。瞬間移動に対抗できる能力持ちが、ここにいた。
強いて言えば近接戦闘してるルミルミさんも一緒に氷漬けになってしまうのが問題ですが、まぁ些細なことです。
ルミルミさんの生命力を信じよう。さあ、今こそ唸れミルキィローズブリザー…

 『PreCu Ride ...』



 『Cure Aqua!!』

ミルミルさん:
 「ッ!?」

偽物だとは分かってる。
でもいきなり現れた水姐さんの姿に、ミルミルさんの動きが一瞬止まる。
そしてその隙を、奴は見逃したりはしない。

 『Attack Cure ...』
 『Aqua Ribbon!!』

どしゃり…。胸に刃を突き立てミルミルさんが倒れ伏す。
ついでにルミルミさんも背に刃を突き立て倒れ伏す。
この期に及んで逃げようと背を向けてた彼女を、誰か褒め称えてあげて欲しい。

ミルミルさん:
 「…おのれ」
 「ディケイド……!」

憎々しく睨みつけるその先にいるのは。
…キュアディケイド。
それは世界の破壊者。

攻撃の要・ミルミルさんと、防御の要・ルミルミさんを失い…。
制空権も奪われ、通信手段も断絶。
単独行動しているところを相性の悪い組み合わせで各個撃破され、かといって数を頼みに挑んでも強制 Final Form Cure で同士打ちさせられる始末。

 『Final Form Cure ...』
 『Cure Peach!!』

ごしゃり!



桃キュアさん:
 「あ…。ああ…。あたし、あたしのせいで…」

 『Final Attack Cure ...』
 『Cure Decade!!』

桃キュアさん:
 「……ッ!!」

プリキュアVSディケイドの全面戦闘は、こうしてディケイド姉さんの勝利で幕を下ろしました。
ちくしょう。プリキュアさんが…。プリキュアさんが……。
おのれディケイド。おのれディケイドぉ!!



ディケイド姉:
 「神キュアだかなんだか知らないけれど、私は既に神を越えている!」

最後に残った夢キュアさんまで風前の灯。
だ、だめだ。いくら夢キュアさんでも一人じゃ勝てない。
信頼した仲間の力を自在に操る悪魔の前に、夢キュアさんも追い詰められ…。

夢キュアさん:
 「…貴女とは戦いたくない」
 「でも……」
 「貴女を一人では逝かせない…!」



その決死の特攻すらも、強引に凌がれ。
かくして全てのプリキュアは破壊されました。この世の地獄だ。
けれどディケイド姉も、決してプリキュアさんたちを憎んでいたわけではなく…。

ディケイド姉:
 「私は、戦うことでしか『世界』と向き合えなかった…」

物語を持たない「ディケイド」。
彼女が存在できるのは、異なる世界のプリキュアさんと対峙した時だけ。
分不相応なことを書きますが、私たちとディケイド姉はとても近しい立場にいる。
私らだって、当然のことながら「物語」を持ってなどいない。
「プリキュア」さんに向き合うには、こうした二次創作や感想記事に頼るしかないし、それはオリジナルの破壊とほぼ同義。

そしてまた。そういった「ディケイド」と対峙することで、プリキュアさんも活性化する。



蘇り、動き出す「プリキュア」の世界。
オリジナルの放送が終わってもう随分になります。ストーリーの細部も忘れかけています。
放送当時は、あんなに熱中したというのに。

時の流れに埋もれていった世界たちが、こうしてディケイド姉と戦うことで再び物語を紡ぎ始めました。
世界は再生した。
もう、番組が終わったからって永久のお別れなんかじゃない。

けれどその代償として、ディケイド姉は力尽きてしまいました。

桃園さん:
 「ディケイドに、物語なんてないんダヨ」

あまりに冷たいそのお言葉。
確かに「ディケイド」には物語なんてなかった。既存の「プリキュア」が存在しなければ、「ディケイド」もまたありえなかった。
でも確かに、「ディケイド」もここにあった。

 第4話「SplashStarの世界(前編)」
 第7話「MaxHeartの世界」、第8話「無限の光 永遠の闇」
 第15話「見参双子姫」、第16話「それが宇宙の授けた光の答え」
 第22話(最終回)「世界の破壊者」

あの旅の記憶が、きっと彼女の物語。
そして旅を続ける限り。
それは未来へも続いていく。

ディケイド姉:
 「ちょっとくすぐったいよ?」

 『Final Form Cure ...』

 『Cure Blossom!!』『Cure Marine!!』

どこまでも続く物語。
永遠に終わらないお話なんてないけれど、形を変えストーリーを変え、コンテンツは続いていける。
「プリキュア」世界の未来は、きっと明るい。


(左画像)
映画プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!【初回限定版】 [DVD]

(右画像)
プリキュア5th ANNIVERSARY プリキュアボーカルBOX2~希望の章~(DVD付)


【蛇足】

・クウガ役が夢原さんだったのは「単独で戦えて、話に説得力がある娘が彼女だけだったから」というだけなんですが、結果的にハマり役だった気がする。
・ディエンドや夏みかんさんの話が出てこないのは、全く何も考えてないからです。オリキャラを前面に出しても読んでる方も面倒でしょうし。
・同様にFinal Form Cureの設定も考え付いてない。
・検索したら「ディケイドプリキュア」よりも「プリキュアディケイド」の方が主流っぽい。「フレッシュプリキュア」であって「プリキュアフレッシュ」じゃないから、という理由で弊ブログでは前者を採用しています。

【蛇足2】

全体の構成は脳内ではこうなってた。
「真面目に嘘をつく」のがうちの方針なので、これでも真面目に考えてみた。
一応、「ディケイド」の鉄則である「各シリーズのテーマを濃縮してリメイクする」は気を付けたつもり。

■第1話「プリキュア大戦」
■第2話、第3話「プリキュア5の世界」

 ナイトメアの襲来がなくなって数ヵ月。
 夏秋水檸檬の4人は、夢に向かってそれぞれの道を歩んでいた。
 けれど実はナイトメアはいなくなってなどいなかった。

 襲来がないと思われたのは、全て夢原さんがたった一人で処理していたから。
 「みんなの夢の邪魔はさせない」「だからあたしが一人で戦う」。
 悲壮な決意で全てを一人で抱え込む彼女だったが、ナイトメアの一斉攻撃の前に…。

■第4話「SplashStarの世界」
■第5話、第6話「GoGo!の世界」

 夢原のぞみさんは、サンクルミエールの極平凡な女学生さん。特技は大食い。
 ひょんなことから学園の超人たち・夏秋水檸檬と一緒にゲーム大会に出ることに。
 練習をするものの足を引っ張りまくりの夢原さん、文通相手に愚痴りながらも励まされ、とにかく本番へ。

 大会当日。
 圧勝かと思われた彼女たちの前に、恐怖の強敵が立ちふさがる。
 果たして夢原さんたちは優勝することができるのか。

■第7話、第8話「MaxHeartの世界」
■第9話、第10話「フレッシュの世界」

 プリキュア業の新人さんの桃園さん、今日も今日とて頑張ったけど、相も変わらず失敗ばかり。
 あたし頑張ってるのにどうして…。
 忙しすぎて、最近は大好きなダンスレッスンにすら行けない有様。

 あたしは一体何のためにプリキュアになったのか。
 毎日の終わりない激務の中、桃園さんの歪みも大きくなっていく。
 そんな時、彼女は自分を支えてくれる街の人たちの存在を思い出す…。

■第11話、第12話「ふたりの世界」

 「ディケイド、お前は自分のためにカードを集めているだけだ」「仲間と言いつつ、力を利用しているだけの偽善者め」。
 鳴滝さんからそう詰られたディケイド姉さん、心がぼっきり。
 世界を旅してまわったけど、確かに私は力を利用しているだけじゃないか。

 そんなディケイド姉に、美墨さんはきっぱりと言い放つ。
 「一番大事なのは自分だ」と。
 だから仲間も大事。それが偽善だと言うのなら、偽善で一体何が悪いのか、と。

■第13話「鏡の世界の闇プリキュア」、第14話「歩くプリキュア図鑑」
■第15話、第16話「銀水晶の世界」

 ディケイド姉がやってきたのは、全てが凍りつき、停滞という名の黄金時代を築いたどこかの世界。
 無限の転生と永遠を是とする月の女王と、多様性と継承される生を是とするプリキュアさんの存在意義を賭けた戦いが始まる…。

 第17話冒頭に書いた「これまでのお話」は、漫画版のラスボスの台詞です。
 元々は主人公サイドの言葉じゃないところがちょっと凄い。

■第17話「見参双子姫」、第18話「それが宇宙が授けた光の答え」
■第19話、第20話
■第21話、第22話(最終回)「世界の破壊者」

 大ショッカーに相当する組織が思いつかなかったので、微妙に空白。
 東映バンダイつながりでレッドリボン軍(ちょうどリメイクされてるし、ドクターゲロとアポロガイストは結構被る)か、
 普通にフュージョンあたりと思ったけど、それほど面白い展開にはなりそうになかったので。

 SunithaさんのTwitterを見て納得したのですが、「超生命体」=「子供視聴者」の解釈は熱いと思った。
 私なりに考えた感じでは、旧来の組織であるショッカーは子供視聴者だけ楽しませればいい的な古い思想から抜け出せない。だから切り札が超生命体。
 そして超生命体=子供視聴者は、ただ単に「面白いから遊ぶ」だけで、コンテンツを食いつぶして行くことしかできない。

 当然それ自体は悪ではないです。
 でも、大人になってもそれしか出来ないのはあまりに悲しい。だから新時代のライダーであるWさんが打ち倒す。
 超生命体が、なぜ子供という設定だったのか釈然としなかったのですが、私としてはかなり納得した。


何はさておき。
「プリキュア」さんと「仮面ライダーディケイド」に感謝の気持ちを伝えたい。
自分の大好きなコンテンツが、一過性で終わらず続いていくことが、とてもとても嬉しいです。
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ディケイドプリキュア! 第22話(最終回)「世界の破壊者」

2009年11月01日 | ディケイドプリキュア!他
昨日、無事封切られた「おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」。
撮影終了して一息ついてた桃園さんも、今頃は映画館を走り回って大忙し。
そんなわけで本日は出張なされてるので、いつもの如く場つなぎ。

■ディケイドプリキュア! 第22話(最終回)「世界の破壊者」

これまでのディケイドプリキュアは!



 「…ここはプリキュア大戦の世界」
 「どんな理由があろうと、プリキュア同士が戦うなんて間違ってる」
 「私は全ての破壊者よ。私に触れるものは、全て破壊する」
 「貴女たちは生き残りをかけたプリキュア同士の戦いに巻き込まれたんだ」


『世界の破壊者・ディケイド』
『幾つものの世界を巡り、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。

 第4話「SplashStarの世界(前編)」
 第7話「MaxHeartの世界」、第8話「無限の光 永遠の闇」
 第15話「見参双子姫」、第16話「それが宇宙の授けた光の答え」


ディケイド姉さんの旅も、とうとう終着駅へ。
やってきたその世界は、プリキュア娘たちが相争う悪夢の世界。
個人的には夢いっぱい世界にも思えますが、そうも言ってられません。でもいがみ合ってるプリキュアさんは良いなぁ…。

異なる世界に住む様々な背景を持つプリキュアさんたち。彼女たちは、お互いにお互いを否定しあわないと存在できない。
そんな強迫観念に捕らわれて、ごっつりごっつり殴り合っていましたが、ディケイド姉の言葉で和解の道が開けました。
シリーズや好みが違っても、同じプリキュア娘同士。誰が一番偉いとか面白いとか、そんな垣根は乗り越えて、共に歩むことができるんです。

ディケイド姉:
 「それが仲間ってもんよ」 
 「だから守る。それだけのことよ…」
 「私たちはこれからも旅を続ける」
 「世界の壁を越え、仲間を作る」
 「その旅はやがて、世界を変える」

キュアディケイド:
 「私?…通りすがりのプリキュアよ。覚えておきなさい!」

 がしゃこん!

 『PreCu Ride』
 『Cure Decade!!』

こうして世界をかき乱す悪い敵さんは打倒され。
こうして世界観の異なるプリキュアさんたちも仲良しさんになり。
こうして世界は平和になったとさ。

…。
……。
………ほんの一瞬だけ。



桃園さん:
 「………ッ!!」

あ、ああ…。ディケイド版桃園さんが消えていく…。
分かり合えたはずなのに。何故にどうして。
世界と言う大きな枠組みの中では、個人の思いや仲間意識なんかあまりにも儚かった。

そこに不意に声が届く。



???:
 「ディケイドの存在が、フレッシュとMaxHeartを消し去ったんダ」
 「あたしの言葉を覚えてる?」
 「貴女は全てのプリキュアを破壊しなければならなかった」
 「だけど仲間にしてしまった」
 「それは大きな過ちなんだヨ」

それは先ほどまでの桃園さんとは、ちょっと違う桃園さん。
より正確に書くのなら。こちらが本家本元、正真正銘のオリジナルの桃園さん。
彼女こそが唯一無二の、公式桃園。それ以外は、破壊すべき、紛い物。



一体何が起こったのか。
途方にくれるディケイド姉の前に、ずらりと並ぶプリキュア娘。
それも、オリジナルの。

プリキュアさんは多様性を肯定する番組。
でもしかし。だがしかし。
「多様性の賛美」は極めて当たり前に、ある事柄が前提になっているのです。

 『異なる様々な価値観も認め、多様性を賛美しよう』

 『ただし、敵を除く』

「多様性=何でもあり」では決してないのです。
自分たちに危害を加える者や悪意のある者、純粋に愚かな者等々。
あらゆるものを本気で認めてしまっては、逆に多様性は崩壊してしまいます。

現実世界においては、常にこの問題とは直面します。
法律で決まっていなくても、ドレスコードやマナーは当たり前に存在し、違反するものは叩きだされるのです。
一般ご家庭でも、そこらの飲食店でも。スポーツでも仕事場でも。自由の代名詞のようなネット世界でも同じく。

 『人には権利がある。自由もある。多様性は素晴らしい』

 『ただし、敵を除く』

己の世界を脅かす存在は容赦なく叩きのめさないと、多様性は維持できない。
これはプリキュアさんでもずっと裏テーマとして流れてきました。
例えば檸檬さんのこの台詞。



檸檬:
 「私、そろそろ失礼します。ドリームが呼んでいますから」

夢を嘲笑う闇檸檬さんに対して、春日野さんはおっしゃりました。
「あんたの相手をしている暇はない」と。
分かり合おうだとか、闇檸檬の価値観を認めようだとかは微塵も思わない。

たとえどんなに言葉を尽くして価値を語ったところで、闇檸檬は決して理解できないはず。
何せ理解する気もないし、その能力もないから。
当人はわざと嗤ってるつもりでいても、そうしている内についた厳然たる能力差に闇檸檬さんは気がつかない。
気がつかない以上、決して溝は埋まらないし、そんな愚者の相手をしている時間もない。
だから会話する必要なんてないんです。答えはシンプル、黙って叩きのめせばいい。



日向さん: 
 「あんたの理屈なんてどうだっていい!」
夢原さん:
 「あんたの話なんか聞きたくない!」

いつだってどこだって。プリキュアさんは「会話のできない子」。
でもそれは多様性を守るためには必要なこと。
彼女たちの強硬な姿勢は、一見すると矛盾しているようですが、実は首尾一貫しています。
価値のない相手と会話する必要はない。どうせ相手は理解しない。
だから夢原さんは「ブンビーさん」をしつこく「ナイトメア」「エターナル」と呼び続けた。名前なんて、覚えてやる価値もなかったから。

そんなプリキュアさんたちが、ぞろり揃ってディケイド姉を睨みつける。
彼女たちは「世界の破壊者」を許しはしない。
自分たちの世界を守るため、偽の世界を認めるつもりはない。

いきなりな展開に、ディケイド姉も心を折られそうです。
う、うぅ…。完全に敵組織を睨む目だ…。酷い…。
思わず唯一残ってるディケイド版夢原さんに助けを求めますが…



謎生物:
 「私が夢原さんを蘇らせてあげる」
 「ただし、もっとも神っぽいプリキュアとしてね…!」

ぎんっ。
蘇った夢キュアさんが物凄い目つきをこちらを向け、ディケイド姉さんの助けを求める手が寂しく空を切る。
あの…。わ、私たち、仲間、だよね…?



夢キュアさん:
 「あんたは悪い人!絶対に許さない!!」

ッ!
夢原ジャッジが、我を悪と断じた!
う、うわあ。もうこうなったら会話は成立しない。

ディケイド姉:
 「…ああ、そう。そういう態度なわけね」

い、いけない。ディケイド姉さんまでキレかけてる。
所詮姉さんも「話を聞かない」プリキュアの端くれです。
らしくもなくフレンドリーな対応してたのに、こんな扱いをされたら…



ディケイド姉:
 「来るなら来い…!全てを破壊してやる!!」

完全にキレてしまわれた。
向かい合う本家プリキュアとディケイド姉。
本家プリキュアVS改変プリキュアの、「多様性」を賭けた死闘が、今始まる。


(左画像)
映画プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!【初回限定版】 [DVD]

(右画像)
プリキュア5th ANNIVERSARY プリキュアボーカルBOX2~希望の章~(DVD付)


…これで一応、着地できた気がする。

それと、ちょうど「仮面ライダー」さんでこんなニュース記事が。

「仮面ライダー」幕切れ、続きは映画なんて…

実際メタ的なテーマの話だったのかどうかは個人判断ですけれど、私的には十分完結してると思ったので「投げっぱなし」的な批判は疑問符です。
この記事しか読んでいませんが、BPOが「不可」と判断したわけでも、今回の展開を「悪」と放送局が判断したわけでもないことには注目。
直後に予告を放送したことだけを問題視されてるようです。まぁその区分けでの問題提起なら、理解できなくはないかも。
「結末が描かれない」話なんて古くから幾らでもあるし、「仮面ライダー」さんでも過去にあったわけですけど、それはそれで「完結」してます。
「直後に続けて映画の告知を行った」というのは「終わっていない」印象を持たせるので、宣伝手法としてはミスだったのかもしれない。
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ディケイドプリキュア! 第17話・第18話「見参双子姫」

2009年09月19日 | ディケイドプリキュア!他
連休中はお出かけすることになりました。
そんなわけで定期更新がまた滞るので、例によって場つなぎに駄記事を挙げておきます。
かなり今さら感が漂う気配がしますけれど。

■ディケイドプリキュア! 第17話「見参双子姫」、第18話「それが宇宙の授けた光の答え」

先週までのディケイドプリキュアは!



 「楽しい毎日はいつかは終わってしまうかもしれない」
 「でもこの日々が滅んでしまっても」
 「またどこかで新しい希望はきっと生まれる」
 「どこかで新しい未来がはじまり また光と闇が生まれるかもしれない」
 「…きっとまたすべてがある」
 「そのすべてが――――それがこの世界なのよ!」
 「私?通りすがりのプリキュアよ!覚えておきなさい!」 

『世界の破壊者・ディケイド』
『6つの世界を巡り、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。

色々ありつつ6つの世界を回ってきたディケイド姉と劣化夢原さん。

 第4話「SplashStarの世界(前編)」
 第7話「MaxHeartの世界」、第8話「無限の光 永遠の闇」

だけど旅は終わらない。先日支給されたケータッチ&コンプリートフォームを手に新しい世界へ。
そして到着早々、謎の敵に襲われてみた。
早速応戦しようとしますが、それに割り込むように二人組が飛び出してきました。



しゃん!しゃんしゃんしゃん!
軽やかなベルの音が、どこからともなく鳴り響く。
ああ、貴女たちがこの世界のプリキュア…



ふたご:
 「愛と勇気を守るレイン!」
 「夢と希望を守るファイン!」

…違う気がする。誰だこの娘ら。

唖然とするディケイド姉さん、不意に悟ります。
そう、ここは「プリキュア」の居ない世界。より正確には東映さんのいない世界。
スポンサーさんは同じだけど、徹底的に「プリキュア」を拒絶する世界。

いきなり己の存在意義に直面してしまったディケイド姉さん。
それが隙になったのかどうか、キュアディエンドさんが変身アイテムを奪われてしまいました。
いつもいつも思うんですが、あの娘は一体何がしたくて生きてるんですかね…。

奪ったのはアンハッピー収集に命を賭けてるビビン姐さん。



ビビン姐さん:
 「UnhappyRide…」

 ばきゅるん

 「Cure Diend…!」

居ないはずの世界に、「プリキュア」が生まれてしまった。なんたることだ。
敵の出現に、ふたごの姫さんたちは急いで応戦へ。ディケイド姉さんは置いてけぼり。ぽつねん。
この世界の変身ヒロイン様は、ふたごたち。プリキュアさんに出る幕なんてないんです。



ふたご:
 「グランドユニバーサル・プリンセス!」



ズガガガガガガガッ!!

ひぃっ!物理攻撃!



赤の子:
 「うえぇぇぇぇぇっっっ!?」

目を覆いたくなるような残虐な攻撃がファインお嬢さんを見舞ます。嗚呼、物理攻撃の嵐、嵐、嵐。
これが…、「プリキュア」化…。あの可愛い「ふたご姫」が「プリキュア」に浸食されてしまった…。
おのれディケイドめ。うちのお嬢さんになんてことを。。



赤:
 「ぱらりら!」

それでも健気に戦うこじまめファインが健気で可愛いです。
魔法のロッドを操る姿は変身ヒロインの鑑のよう。
どこかの「ロッド?打撃武器、ゲットだヨ!」な人たちとはえらい違いです。

ディエンド姐さん:
 『UnhappyRide…』

 ばきゅるん



 『Wester!』『Souler!』

そんなファインさんを踏みにじるように、呼び出されたアンハッピー部隊が一斉にタコ殴り。
大の大人がいたいけなお嬢さんを殴ってる様は、どこからどう見ても犯罪にしか見えません。
「プリキュア」がいかにダメな番組か、こうしてファインに例えてみるとよく分かる。

…何か襲われてるのがファインさんばかりで、レイン姉さんが無傷なのが納得いきませんが、まぁそういうものなんだろう。

夢キュアさん:
 「手伝いに来たよ」
 「…いらないかもしれないけれど」



大劣勢のふたごの元に、ディケイド版劣化夢原さんが救援に来てくれました。
もちろんファインさんもレイン姉さんも大歓迎。おでこからブスブス煙出してるファインお嬢さんは特に。
ふたごと言いつつ、応戦してるのは実質ファインさんだけでしたし…。

一方その頃。

プーモ:
 「命を賭けた戦いプモ…。無事に帰ってこないかもしれないプモ」
 「待つことでどうにかなるものではない…、でもやはり待つことしかできないプモ」
ディケイド姉さん:
 「…待つのも無駄じゃないって気がするな」
 「待ってる人間が居れば、そこが帰る場所だから」
 「這ってでも帰ってくるもんでしょ、そういう場所には」

その言葉は自分自身に言い聞かせるように。
どこに行っても除けもの扱いされるディケイド姉さん。
「プリキュアがいたらダメなのか」「キュアディケイドは世界の破壊者なのか」。
その答えはまだ出ない。
それでも、帰る場所はきっとある。

覚悟を決めた姉さん、遅ればせながら戦いの現場に到着。



ディケイド姉:
 「光よ!!」
 「…主役の登場を盛り上げすぎでしょ」

嗚呼、ブライト様が輝いて見える。

ディケイド姉:
 「ここは勝って帰らないとプーモが泣くよ?」
 「あなたたちがが帰る場所を守ってるんだからね」
ファインお嬢さん:
 「…私はあなたが破壊者だとは思ってないよ」
 「世界は知らない。でもあたしたちはあなたを追い出したりはしない」
ディケイド姉:
 「せっかくだけど、この世界に居着くつもりはない」
 「なにしろ私は…」

ディケイド姉:
 「通りすがりのプリキュアだから」

たとえどんなに変わっても、帰れる世界があるのなら本質は失わない。
遠く離れたおひさまの国のことを思いつつ、ファインお嬢さんも優しくうなづいてみる。
さっき突かれたおでこから煙を吹きながら。帰れる場所があるなら、痛くない。

ビビン姐さん:
 『UnhappyRide...』

 ばきゅるん



 『Eas!』

不幸の化身が次から次へ。
でもディケイド姉さんは知っている。ファインお嬢さんも知っている。
不幸もきっと幸せになれると。

ディケイド姉さん:
 『FinalFormCure... Passion!』



 「奏でよ、ハッピーベルン!」
 「唄え、幸せのラプソディ!」

りんごろんりんごろん。ぼろろろろん。

帰る場所がある限り、幸せは決してなくならない。
道に迷って不幸になっても、その不幸を幸せに変えて、ハッピーの嵐が鳴り響く。
そして皆でおうちに帰るんだ。


(左画像)
ふしぎ星の☆ふたご姫Gyu! 13(最終巻) [DVD]

(右画像)
映画プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!【初回限定版】 [DVD]


…実は「こじまめお誕生日おめでとう!」記念で書いてたのですが、1か月間違えたことは内緒です。
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ディケイドプリキュア! 第7話・第8話「MaxHeartの世界」

2009年08月23日 | ディケイドプリキュア!他
所用でちょっと更新が滞ります。
いつもの「プリキュア」さん感想も月曜日以降になる予定。
代わりと言っては何ですが、いつもの駄記事で場つなぎしてみる。

■ディケイドプリキュア! 第7話「MaxHeartの世界」、第8話「無限の光 永遠の闇」

先週までのディケイドプリキュアは!



 「チーム戦?あの人たちと一緒に?大丈夫かな、あたし…」
 「第52問!回答をどうぞ!」「クレープ!」
 「今はまだ未熟でも、仲間と対話し伸びていく。伸ばしていく」
 「言葉もなく、始めから完璧を求めるあなたたちには分からないのよ」
 「私?通りすがりのプリキュアよ!覚えておきなさい!」

『世界の破壊者・ディケイド』
『6つの世界を巡り、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。

前回の「プリキュア5GoGo!」の世界で知り合った夢原さん、何故か一緒についてくることになりました。
「ディケイド」版の夢原さんは、本家と違って神っぽくないあたりが新鮮です。
そんなロースペック夢原さんの好物はチョコレート。

そこでディケイド姉、いいところを見せようとチョコを奢ってあげることにしました。
プリキュア娘を買収するには食べ物に限る。
早速やってきたこの新しい世界で、お菓子屋さんに行ってみた。チョコくださいな!それもいっぱい!

店員さん:
 「チョコ?そんなものは置いてないよ」
 「それよりたこ焼き買っていきなよ。タコカフェのたこ焼き、美味しいよ!」

残念。売り切れでした。
たこ焼きも美味しそうですが、今はチョコが欲しいんです。
やむなく次のお店に行ってみました。

店員さん:
 「チョコ?そんなものは置いてないよ」
 「それよりたこ焼き買っていきなよ。タコカフェのたこ焼き、美味しいよ!」

ここもか。欲しいのはたこ焼きじゃないんです。チョコなんです。
けれど、次の店もその次の店もたこ焼きしか売ってません。ちくしょう。嫌がらせか。
訳も分からず、謎の「タコカフェ」に殺意が募っていく。

店員さん:
 「え?タコカフェを知らない?」
 「今や女の子で知らないものはいないと言われてるのに…」

見せられたのは「女の子の好きな食べ物ランキング」。
圧倒的得票数でたこ焼きが1位。2位のアンパンを大きく引き離しています。
売れすぎだ。年代別支持率が8割に迫るとか意味分かりません。
脅威の売上を背景に、映画撮影や専用グッズまでバンバン作成されているようです。

しかし売れすぎるがゆえに、他の食べ物が駆逐されまくってるらしく。
これはいけない。私たちはチョコが食べたいのに。
そこでディケイド姉さん&夢原さん、タコカフェ本店に乗り込んでみた。



そして社長に引き合わされた。いいからチョコよこせ!

九条さん:
 「…で、それは売れるんですか?」
 「数字が出ないものに、価値はないです」

詰め寄るディケイド姉に、社長さんは冷淡に応える。
何を一方的なことを…。しかし幾ら文句を言っても九条さんは無言で売上表を見せるだけ。
こ、この!二言目には数字数字って!売り上げだけが全てだとでも…!

九条さん:
 「全てです」
 「…これ以上、話すことはないですね」
 「なぎささん!ほのかさん!」

思わず掴みかかろうとしたディケイド姉の間に、用心棒が割って入る。
誰この黒いのと白いの!私は今、チョコが食べた…
が、姉さんの言葉途中に黒いのと白いのがデュアルオーロラる。



ついでに九条さんも変身なさる。そして即行で逃げてった。

あの娘は一体何の為の変身したんだろう…?
ぽかんと眺めますが、用心棒の黒白二人は禍々しいオーラを放ってます。
こいつら、強い。ディケイド姉も夢原さんも思わず臨戦態勢。

どがむ。ずがむ。

用心棒のくせに平気で自社ビルを破壊しまくる黒白に恐怖を覚えます。
この人たち、相手を倒すことしか考えてないんじゃなかろうか。
何やら背筋に寒いものを感じつつ、ディケイド姉さんも本気で応戦してみる。

ディケイド姉:
 『PreCu Ride』

 がしゃこん!

 『MilkyRose!』



ミルミルもどき:
 「私から!」 ゴッ!
 「チョコを!」 ガッ!
 「奪う人は!」 メキリ!
 「許さない!!」 ガガガガッ!!

酷い…。ミルミルさんたら完全にお切れになっておられます。
肘打ちや膝蹴りの連打。それも目や急所を狙って。
煙を吹きながら倒れる黒キュアさんの姿に、何か越えてはいけない一線を見た気分。

黒いのを片づけたディケイド姉の元に、今度は白いのが突進してくる。
その後ろでは夢キュアさんが瓦礫に埋もれてピクピクしています。
まぁ本家本元の神キュア夢原さんならともかく、ディケイド版の夢原さんでは白キュアさんは無理だ…。

ディケイド姉:
 『PreCu Ride』

 がしゃこん!



 『Cure Egret!』

双方ともに投げ系のカウンター娘。横回転と斜め回転がぶつかった結果、ほんのわずかに鳥キュアさんが頭上をゲット。
すかさず炸裂する踵落とし。更には勢いあまって地面にまで叩きつけ。
ごしゃりと嫌な音を立てて白キュアさんの顔面が道路にめり込みます。
さすがのディケイド姉も思わず冷や汗。あ。下、アスファルトだった。や、やっちゃったかな…。

テレビに映せないような格好で倒れ伏す黒白の二人。
凄惨な結果からは目を反らし、誤魔化すように夢キュアさんの所に向かったディケイド姉ですが…。
直後、ただならぬ殺気に慌てて振り向く。



ゆらり。

馬鹿な。
さっきあれほど、お子様がひきつけを起こすような攻撃を見舞ったのに、立ちやがった。
これが全くのノーダメージならば「何かの能力かしら?」とも思いますが、全身のズタボロ具合は変わりません。
なのに何で立てるのあの人たち!



ひぃっ!!こ、こないで!!

やがて日が暮れるころ。念入りかつ残虐にボコられたディケイド姉と夢原さんが倒れ伏す。
周囲に散らばるプリキュアカードの束が涙を誘います。
何とか対抗できる能力を探そうと、色々試してみたんでしょう。
どれもこれも一定以上の効果は発揮しました。
それなのに、あの黒いのと白いのはどんだけダメージを負っても拳で殴りかかってくる。頭おかしいよあの黒と白。

疲弊しきったディケイド姉を助けてくれたのは、通りすがりの少年でした。



しかもチョコを奢ってくれました。やったチョコだ!傷口に甘口が染みるぜ!
もっしゃもっしゃと食べながら聞いたところ、少年はチョコ会社の社長の御子息だそうで。
九条さんのあこぎな販売戦略に追い立てられ、苦労なされてるようです。おのれタコカフェめ。

しかしそう思ったのは彼女たちだけではなく。



少年の父、すなわちチョコ会社の社長さんがクーデターを起こされました。
必死の思いで作った商品を九条さんに踏みにじられ、とうとう我慢の限界に達したようです。
その力は盛大で、たちまちタコカフェ本店も瓦礫の山に。



チョコ勢力の反乱に呆然と佇む九条さん。
それを見て高笑う社長さん。これからはチョコの時代なのです。
しかしそこに現れたディケイド姉さんは言う。

ディケイド姉:
 「人はたこやきだけで生きるわけじゃない。チョコだけで生きるわけでもない」
 「チョコもたこ焼きも、それぞれに良さがある。両方あるからこそ、美味しく食べられる」
 「どれか一つだけだなんて、それじゃチョコ食べても美味しくない!」

相反するものも許容する。そんな多様性を認める世界だからこそ、好きな物だって際立つのです。
他者の否定からは、何も生まれはしない。チョコをべったり顔の周りにつけながら、彼女はそんなことを力説してみる。
そんなチョコ大好きな貴女のお名前は?

ディケイド姉:
 「私?通りすがりのプリキュアよ!」

 がしゃこん!

 『PreCu Ride』
 『Cure Decade!!』

華麗に言い放ち変身したディケイド姉の姿に、九条さんも何かを思う。

九条さん:
 「…私は、間違っていたんでしょうか」
雪城さん:
 「まあ少しやりすぎたかもね」
美墨さん:
 「それにあたしもチョコ好きだしね!」

びくぅ!

先輩のお言葉に最下級生の肩が過敏に震える。
暗に「よくも今までたこ焼きばっか食べさせやがって」「しかもそれでコキ使いやがって」と脅されたことに気がついたようです。
この流れで慰めてくれないなんて…。未来は暗い。

美墨さん&雪城さん:
 「デュアルオーロラウェーブ!」
九条さん:
 「ルミナス・シャイニングストリーム!」



キンキララキララン(←二段変身)
そして全力で逃げていく九条さん。
あたかもそれは、黒い人や白い人から逃れるように…。




戦い終わって。
復興されたタコカフェには、あの少年の姿も。
どうやら仲良く共存していくことで丸く収まったようです。



夢原さん:
 「そうだ!たこ焼きにチョコをかけるってどうかな!」
 「どっちも仲良く美味しく食べられるよ!けってーい!」

いきなり狂った提案をする夢原さんに、九条さんも唖然。
貴女、料理を舐めてるんですかと。
しかしすぐに追随者が出た。

美墨さん:
 「あ、それ良いね。ひかり、作ってよ」

さ、作れ。そして食え。
美墨先輩の暗黙の脅しに、九条さんが恐れおののく。
そ、それは食べ物に対する冒涜なのでは…。

雪城さん:
 「何事も試してみるって大事よね?」

味方がいない。
すがるような九条さんの視線を、ディケイド姉が気まずく無視したところで終。
余計なことをしない方が、九条さんは幸せだったのかもしれない。


(左画像)
映画ふたりはプリキュア MaxHeart2 雪空のともだち (通常版) [DVD]

(右画像)
映画プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!【初回限定版】 [DVD]


【蛇足】

ディケイドプリキュア! 第4話「SplashStarの世界(前編)」

自白すると「MaxHeart」は全話見ていないのですが、「光と闇の共存」がテーマだった気がする。あと「何をやっても壊れない黒と白」と「薄幸のルミルミ」。

ところで「キュアディケイド」って「キャラリートでお着替えしまくる女児様」そのものですね。
「仮面ライダー」よりも なりきり要素が強いコンテンツなのだから「キュアディケイド」は商業的にもストライクに思えます。
というわけでバンダイ様・東映アニメ様には、ぜひ前向きに企画して欲しいです。(偉い人曰く「プリキュアVSプリキュア」は出来ないそうなのですが、コンセプトとしては可能性に満ち溢れてると思う)
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