穴にハマったアリスたち

生きてれば楽しい事がいっぱいある!の証明の為のページ。ぴちぴちピッチを大応援。第三期をぜひ!
→新章開始!ありがとう!

(第30話)ひろがるスカイ!プリキュア「ひろがる海!ビーチパラダイス! 」感想

2023年08月27日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第30話)ひろがるスカイ!プリキュア「ひろがる海!ビーチパラダイス! 」感想


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第30話より)

ソラシド世界の7割は海。驚愕の事実にソラさんは思った。海戦に備えて泳ぎを鍛えよう。
ソラさんのこういう尖った考え方、好き。

だけどその心持では泳ぎは身につかなかった。目的を見据えて身構えてやるよりも、楽しんで経験を積み重ねた方が身につくこともある。
序盤から描かれてきた、ひろプリさんの基本方針。

「7割が海だから海戦」の発想のズレも絶妙です。
私らの感覚では、海が多いとはいえ陸上での戦いが基本です。「7割」といっても平均的に点在してはおらず、居住空間が戦闘の場になるのは必然だからです。

これは逆も言えて、私らは「スカイランドは空ばかり」と聞くと「空中戦がありそう」と思ってしまう。多分ソラさんが聞いたら「確かにスカイランドは空が多いですけど、空で戦ったりはしないですよ」と言うかもしれない。
無意識の思い込みが表現された、地味に面白いすれ違いだったと思う。

「魔女の本拠地」「ナッツハウス前の池」「DX3」「あとまわしの魔女」などなどの事例も過去にはあったけれど。
スカイランド製の今期のプリキュアさんには、水中戦用の機能がついてないらしい。

【オールスターズ】
シュプリームさんが喋りました。そして激震。

全く想像していませんでしたが、シュプリームさんは男子の可能性があったのか。
改めて思えば、2人目の男子プリキュアを出すなら、このタイミングのようには思えます。
あるいは性別不明なままで解釈に委ねる方向か。

正直なところ、20周年のメモリアル映画にそういった論点を入れ込んでくるのは気持ちが悪い。
これは「男子だから」ではなく、「ゲストキュアが芸能人」とかと同種の話で、ぽっと出のその要素にフォーカスが当たってしまうと、プリキュアのこれまでが脇役のように感じてしまう。

男子プリキュアのような「他者とは異なる特徴」の扱い方としては、方向性はふたつある。

・それは特殊なことだから、違いを意識した展開にする。
・それは普通のことだから、違いを殊更には扱わない。

例えば「方言を話す初のプリキュア」である日野さんは、転入生というバックグラウンドを持ち、それ故に同じ転入生である星空さんや、留学生のブライアンに親身になることに説得力があった。
スタプリの天宮さんは、「花と笑顔で誰とでも仲良くなれる」という親から学んだ価値観が通じない相手もいる…という展開に「親がラテン系」なことが寄与していた。要は「狭い地域の狭い価値観だから通じない」のではなく、「グローバルで通じる絶対的に正しそうなことすら通じない」が大事だったので。

後者はヒープリの平光さんの母親不在。統計的には少数派であっても、異常でおかしなことではないのだから、理由だのは意図して省かれた。
(但し、平光さんの性格に影響を与えていそうなことは、何となくは示唆されている)

男子プリキュアの扱いは、ツバサくんを見るに後者のようです。
ただそのせいで「ましろさんは、知らない内に異性と同棲していた」「エルちゃんのおむつ替えをどうしているのか」といった生々しい問題を抱えてしまっています。

※蛇足ですが、ハグプリのはぐたんのおむつ替え問題は、タイムトラベルの考察ネタの一つになってる。

男子プリキュアが問題なのは「男がプリキュアになるなんて気持ち悪い」といった問題以前に、「抱き合ったりといったこれまで普通に行われてきた描写に制限がかかる(あるいは違和感がでる)」のように思えます。
そして何より、こういった本筋とは無関係なことに、一々意識が向いてしまうと集中できない。
(本筋と関係あるのであれば、前提となる「男女の違いを扱わない」と矛盾をきたしかねない。またはジェンダー問題がメインのテーマとなってしまう)

アンリ君の時も、本題である「解決不可能な制限により選択肢が狭まっても、未来は絶望に染まってはいない」ではなく、「初の男子プリキュア」のジェンダー問題として注目されてしまい、公式が困惑しています。

依然として「F」の意図も不明なままなこともあり、今回の映画は色々と不穏だ。
まぁこれ自体が、ひろプリさんの「目的はさておき今は目の前のことを楽しもう」に通じるのかもしれないけれど。
OPでも歌われている「変化と遊んで」の心意気。なかなか難しいな…。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(第29話)ひろがるスカイ!プリキュア「ソラと、忘れられたぬいぐるみ」感想

2023年08月20日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第29話)ひろがるスカイ!プリキュア「ソラと、忘れられたぬいぐるみ」感想


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第29話より)

あまりに異質で不思議なお話でした。

突然沸いてきた動くぬいぐるみの怪異。
これまでとは全く違う、何かを助ける話。
ミノトンらしからぬ戦い方で、しかも戦略として意味も必然性もない。

ここまで異質だと、意図してのものとしか思えません。

館ランボーグの体内での出来事は、素直に見るなら「オールスターズメモリーズ」のミデンとの戦いのオマージュに見えます。
「際限なく追いかけてくる巨大な敵」「不思議な空間で手を差し伸べる」「捨てられた大事な品」などなど。

但し、決定的に異なることがある。

・思い出を持たなかったミデンに対し、ぬいぐるみは思い出を持っている
・思い出を土台にしたエールに対し、スカイは思い出を持たない

立場が入れ替わっている。
努力する機会すらなかったミデンと比べて、ソラさんには鍛錬の過去がありますから、綺麗にひっくり返っているのではない。
とはいえ、かなり象徴的な対比になってる。

これまでも繰り返し描写されてきたように、ソラさんには幼少期に遊んだ子供らしい思い出がない。
現実世界でいえば、医者などになるために遊びを我慢して勉学に励んできたようなもの。
そう思うと、ソラさんは「プリキュア(子供時代の遊びの思い出)」を知らないプリキュアなのか。

10周年や15周年では、子供時代の思い出(プリキュア)を胸に、現実の不幸に立ち向かっていました。
20周年の今年は、考え方が逆なのかもしれない。
現実の壁にぶつかったかつての子供が、自分が切り捨ててきた子供時代の思い出の大切さに気付くとか。

これも現実世界で見ればイメージしやすいかも。
ずっと勉強やスポーツに励んできて、それしか知らないまま社会に出て、壁にぶつかった。
そんな最中にふと経験した、これまで「無駄だ」と馬鹿にしてきた子供っぽい遊びが、新しい視点をもたらし成長につながった。

ここまで劇的ではないにしても、社会人になって子供時代の楽しみを忘れる人は珍しくないと思う。
忙しい激動の日々に、とにかく早く一人前(ヒーロー)にならなきゃと職場と自宅を往復するだけの日々。
ぬいぐるみを忘れてきてしまったように、かつて大好きだった「プリキュア(に象徴される子供時代の宝物)」を忘れてしまった。
そんな折に、忘れてきた思い出と再会するのが「ひろプリ」なのかもしれない。

確かに、全プリキュア展等でメインターゲットに据えた「20代女子」は、ドンピシャリでそのような方々が多数いそう。
私自身が20年ずっとプリキュアを見てきてるせいで失念しちゃってましたが、「子供の頃に応援して、その後プリキュアから離れる」方が多数派だものな。
「プリキュアは子供っぽい」と卒業したお子様たちが、社会人になり改めて「プリキュア」に触れる。20周年作として非常に納得できるコンセプトです。

一方で、1か月後に公開の「オールスターズF」は「プリキュアしかいない世界」が舞台のようです。
ヨヨ邸での日々は「プリキュアしかいない」ので、それに掛かってるのかとは思っていましたが、今回の話を見ると正に「ひろプリ」の本質に直結する要素っぽい。

「プリキュア」と「ヒーロー」の違いも、ようやく朧げに見えてきた気がします。
考えてもみれば、子供時代の遊び(プリキュア)を知らないソラさんがプリキュアをやってるのは、かなり異様です。
プリキュアを知らないキュアスカイが、自身も成長しながら、プリキュアを忘れてしまった私たちにプリキュアを思い出させてくれる物語か。

奇しくも今年は春映画がなく、ソラさんたちはストーリー上も他のプリキュアのことを知らない。
20周年でありながら「プリキュアを知らないプリキュア」というのは、なかなか尖ってる。俄然、面白さが加速してきた。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(第28話)ひろがるスカイ!プリキュア「あげはのアゲアゲファッションショー」感想

2023年08月13日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第28話)ひろがるスカイ!プリキュア「あげはのアゲアゲファッションショー」感想


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第28話より)

辛い時や雌伏の時があるからこそ、今、楽しく笑う。
楽しく笑えるように、実力を高めて辛いことも乗り越える。

一見すると能天気に楽しくやってるだけに見えても、ほんの僅かなかけ違いで、赤ちゃんが舞台上で泣いてショーが中断する恐れもあった。
楽しい場を作れているのは、そこに至るまでの積み重ねがあったから。

現実の仕事ももちろん同じくで、にこやかなスタッフさんは物凄い努力をなさってる。
ちょうど盆期間なので、特にそう思う。災害級の暑さの中、本当にありがたいし、私も別の分野で同じように何かを支えたいと思う。

【余談1】
ところで唐突に出てきたお姉さんですが、エルちゃんのことをどう認識していたんだろう?
ショーへの出演を考えたなら、真っ先に保護者に許可を取ろうとするはずです。
劇中ではそんな素振りが全く見えないので、「あげはの子」と認識していそうな気がする。

【余談2】
中学生あげはさん。今から約5年前。
5年前といえば、リアル世界ではハグプリ時代です。

素直な感想として、現あげはさんより過去あげはさんの方が「プリキュアっぽい」とは思う。
なので見ようによっては「ハグプリ時代(15周年)に変身が間に合わなかった子が、5年たって参戦した」のような深読みこじつけもできそうな気がする。

「成人だからダメ」「中学生の方が良い」といったことではなく、5年前に何かが足りなかった子が、大人になってその領域に届いた、何歳になっても遅くない、とかそういう感じで。

全く描写されていない事なので邪推の域ですが、父についていった姉二人が煌びやかな場に立っているのを見て、中学生あげはさんとしては何か思うところがあったのかも。それを昇華して自分の道を確立したからプリキュアになれた…とか。
年下3人には、昔の自分を重ねて見てるのかもしれない。

【余談3】
背景的には最も戦闘向きのスカイさんが、結果的に最も戦闘センスのない突撃お化けになっているのはいかがなものか。

暗に「鍛えるだけでは意味がない」というミノトンへのアンチテーゼにもなってはいるのですが、ソラさんには強者であって欲しいので、ちょっと救済処置が欲しいところ。
今回のテーマ的にも「過去に辛いことや努力があった」のはソラさんも同様ですから、もう少し花開いてもいいんじゃないかしら。

【余談4】
次回はソラさんが何かに怯える話。お化け全般というより、「忘れられたぬいぐるみ」に特定のトラウマがありそう?

直感的に、映画ハピネスチャージ「人形の国」を連想して背筋がぞわぞわします。
ソラさんは「プリキュアやジークを切り捨てて、バレエ(ヒーロー)に邁進したつむぎさん」とも言える。逆「人形の国」だったら怖い。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(第27話)ひろがるスカイ!プリキュア「ミラーパッドでワクワクレッスン!?」感想

2023年08月07日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第27話)ひろがるスカイ!プリキュア「ミラーパッドでワクワクレッスン!?」感想

前回に引き続き、今回も必然性のない筋トレを拝めた。
プリキュアさんは是非無意味に体を鍛えていて欲しい。


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第27話より)

と思っていたら、トレーニング回だった。
そして色々と不可解だった。

少し前のソラさんだったなら、今回の状況には歓喜していたように思う。だって、色んな方法でトレーニングできるんですよ!
それが何と花火を優先していらっしゃいます。何という柔らかなソラ。

幅と余裕が出てきて人間としては「良いこと」だとは思いますが、ソラさんにはもう少し尖っていていただきたいのも本音。「こっちに引っ越します」ぐらいの勢いで、トレーニングモードに入り浸っていて欲しい。

さて何より不可解なのは、エルちゃんが単独行動していて、誰もそれを気にしていないことです。
今回のお話の導入は、エルちゃんが同じ部屋にいても成り立ちます。外に飛び出る描写が不要になるので、屋内で操作されてた方が自然とすら言える。
わざわざ手間をかけたのだから、何か意味があると思いたい。

「ひろプリは新社会人を背景にしている」説に則るなら、「自分はこうだと決めつけずに、周囲の人の良いところを真似て色々挑戦しよう」かと思われます。
逆に言えば、自分の得意なことばかりをやっていると視野が狭まる。

冒頭のシーン。
ソラさんは筋トレ、ましろさんはネイル、ツバサくんは読書、あげはさんは保育で使う振り付けと、ご自身の興味に没頭している。好きで興味があるから、他が目に入らなくなる。だからエルちゃんがお留守になった。

そこまではトレーニングでのシャッフルとも通じますから良いとして、何故誰も気にしていないんだろう?
普通に考えれば、ソラさん達のモチベーションは「花火を見る」ではなく「エルちゃんが危ない」です。

社会人でいうなら「家族で楽しむために急いで帰ろう」と「子供の世話のために急いで帰ろう」の違いのようなものかもしれない。
後者だと義務や悲壮感が出てしまう。だから「楽しみのため」に帰る展開にした。

大事な点として、実は両方ともやろうとしていることは同じです。
「花火を見る」際には「エルちゃんの世話」も当然する。「花火を見るために帰ろう」も「世話をするために帰ろう」も行動に違いは出ません。

これは育児あるあるというか、「育児行為そのものを楽しみにしてよいか」問題は育児界隈の最大の闇だとも思う。
「花火を楽しむとは何事か。育児を真面目にやれ」に類することはよく聞く。育児は辛くて苦しいことだの思い込みが先行して、「一緒に花火を楽しむ」を育児とみなさない風潮が実際にある。

プリキュアファンなら、「プリキュアイベント(例えば、現在開催中の池袋のイベントを想像してください)」で例えるとイメージしやすいかもしれない。

(1) プリキュアに全く興味がなく、子の世話のために付き添いで参加する親
(2) 自らもプリキュアのファンで、子と一緒に楽しむために参加する親

この人たちが、不意の残業で仕事が増えたとします。早く終わらせないとプリキュアイベントに行けない。
(1)は「子の世話のために早く帰らねば」を思うでしょう。(2)もそういう思いはあるにしても、「プリキュアイベントに行きたいから早く帰ろう」も前面に出てくるはず。
では(2)の親は育児放棄しているのかといえば違います。プリキュアイベントに行くことには、子供の世話も含まれている(世話というか「子供と一緒に楽しむ」こともセットなので、意識するまでもなく世話をする)。

こういう観点でいえばソラさんたちの「花火を見るために帰ろう」も、納得できる余地は出てくると思う。
ただ、リアルが災害級の猛暑かつ目を離すと事故で死ぬ1歳児というリアルな恐怖があるので、とんでもなく分かりにくい。
しかもこの窮地を招いたのが本人たちのミスとなればなおさらです。

先ほどのプリキュアイベントの例でも、「12時に帰宅してプリキュアイベントに子連れで行くことになっていたので、配偶者は12時になったら赤ちゃんを置いて外出した(不自然な状況設定ですが)。ところが帰宅時間が13時になりそうだ」であれば、イベントに行きたいなんて発想は消し飛んで、早く帰らないとヤバい!どうか無事でいて!しか浮かばないです。もちろんソラさん達の状況はこれだ。

前述のとおり「イベントに行く」には「子の世話」も含みます。やることが同じなら、不安に駆られるより楽しい意識で取り組む方が良い結果にはなりそうですから、おかしくない…のだけどネタがリアルなだけに、ソラさんたちの行動はやっぱり違和感はある。

言うなれば、「私たちが負けたら世界が滅びてしまう…!」と思い詰めて戦うのではなく、「チョコが売り切れちゃうから早く倒そう」と同系統の発想にも思えます。こういう描写だったら好ましく感じる人が多いはず。

本質的には同じ考え方だと思うのですけど、「1歳児を放置」はあまりに身近な恐怖なので、かなり際どい(というかアウトと感じる人が多くても無理ない)状況設定だったなと思う。
せめて「エルちゃんが危ない!」→焦りからミス連発。トレーニングをクリアできない→「楽しいことを考えよう」なら、まだ多少は受け入れやすかったのかも。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(第26話)ひろがるスカイ!プリキュア「テイクオフ!飛行機でつながる想い」感想

2023年07月30日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第26話)ひろがるスカイ!プリキュア「テイクオフ!飛行機でつながる想い」感想

本筋と全く関係なく筋トレしてるプリキュアさんの図が好き。
北条さんの電話しながらダンベル上げ下げとか。


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第26話より)

ピーチ航空回。
特には描写されていなかったけど、親視点として感じたこと。

●ましろ父母
「時間ができたから」とおっしゃっていましたが、真相は「同居人が増えて気になったので、無理にでも時間を作った」な気がする。
特に男子がいますし。赤ちゃんまでいるとなると、万が一の最悪のケースまで想定してもおかしくはない。

●翔子さん父
連れてきてくれたソラさん達に、「翔子の母はパイロットで…」を語りだした下り。家庭の事情を話すのは不自然なんですが、リアルで考えると「ネグレクトや誘拐ではない」を説明したい心理が働いたんだと思う。
「目を離した」のは明らかな負い目。また「本当に父親なのか」や「夫婦不仲などで子を連れ去ろうとして、子に逃げられたのでは」を警戒されます。
(あげはさんはまだしも、ソラさん達は全く思い浮かべもしなかったでしょうけれど)

上記を制作サイドが意識したのかはともかく、ソラたちが気付いていない思惑が幾つか重なったのはちょっと面白い。

ミノトンさんの「高跳びするつもりだろう」の誤解も同様。
確かに客観的に見れば、そう連想するのが自然です。
まさか「全く気にせず日常生活を送っていた」とは思うまい。

若干こじつけ感はあるけれど、「価値観や前提の相違」が詰まった回だったように感じてみた。

【親の不在】
ましろさんと父母の再会というそれなりに大きな出来事が起きているのに、ラストでダイジェスト的に流しただけ。
普通に普通の構成にするなら「ミノトンの嵐のせいで、ましろ父母が帰ってこれない」もしくは「娘と過ごし、再び空港から出発する父母。そこにミノトンが現れて結果的に邪魔をする」のようにして、父母との再会を中心に据えてくるはず。

「ひろプリは新社会人(最初期の視聴者の現年齢)を意識している」説に則るなら、ましろさんは既に独立した社会人なわけで、親との再会は大げさに描くようなことではない、との扱いなのかもしれない。
そして、ましろさん本人からそれを語らせても強がりとも受け取られかねないので、寂しさはありつつも親の仕事を誇りに思っているゲストキャラの翔子さんを通じて描いたとか。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(第25話)ひろがるスカイ!プリキュア「ワクワク!プリンセス、動物園に行く!」感想

2023年07月23日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第25話)ひろがるスカイ!プリキュア「ワクワク!プリンセス、動物園に行く!」感想

美翔さんがブラウン管に帰ってきた!
大変に鳥々しく、お変わりないようで何よりです。


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第25話より)

動物園。奇々怪々な生物群に、スカイランド育ちの2人は驚愕。
一方でスカイランドの動物の様子を聞き、ソラシド市の2人は絶句。
触れられていませんが、植生とか天気の考え方も大きく違いそう。

エルちゃんが「運命の子」と判明。育て方が悩ましいです。
だけどよくよく考えてみれば、運命の子かと関係なく、親は育て方を悩むもの。

そのエルちゃんですが、ソラさん達の影響を受けて行動に反映されてきました。
親世代の価値観や行動は、子世代に自然と受け継がれていく。
悪し様に言うなら、一種の呪縛。おそらくはエルちゃんの中では「シマウマ」が標準であり、スカイランドの「シマシマウマ」に違和感を持ちそう。

新しい敵も派遣されてきました。武人タイプの正々堂々としたお方です。
現時点では対立してはいますが、基本的価値観は共有していそう。

これらの要素は、スタプリを強く想起します。
今回は動物園、次回は空港を訪問するようで、「あちこちを巡る」という意味でも似通ってる。
割と真面目に「1クール:トロプリ、2クール:デパプリ、3クール:スタプリ」説は成り立つのかも。

【オールスターズF】
新しい宣伝ムービーが公開されました。
first、fight、forever等の単語が流れる中、ラストに「final…?」。

本当に最後ならば、もっと大々的に「最後の戦い」を謳いそうなので違うとも思える。

「オールスターズは最後」の解釈はちょっと厳しい。
わざわざ言われなくても、来年オールスターズがあるとは思えません。
わざわざ言ったとしても、25周年や30周年では普通にありそう。
どちらに転んでも結果が同じなんだから、表明することに意味がない。

尤も、上記二つの合わせ技で「終わる終わる商法のアリバイとして「オールスターズは最後」ということにする」はありえるかもしれません。
その宣伝方法の是非はともかくとして。

最近のプリキュアさんは動き方が変なので、本当に終わったとしても驚きはしないと思う。

(予想1)
舞台や深夜枠に進出しているので、プリキュアはそちらに移行。現20代女性を取り込むことに日曜朝枠はあまり貢献しないと思われるので、リソースを特化する。
日曜朝の枠は次の20年を見据えて新コンテンツを育てる。もしコケたとしても、最初期の視聴者が親になり、子供が視聴し始める10年後ぐらいを目途にプリキュアを復活させればフォローできる。

(予想2)
「男子プリキュアには抵抗を持つ人もいるようだ」を理由にして、混成チームの新コンテンツに移行する。
例えば「クックファイター3人+女子プリキュア2人」のような構成。タイトルも一新して「プリキュア」の名を消すか、「プリキュア&〇〇〇」のようにする。

どちらも当たっては欲しくはないですが、こういうことを懸念してしまう程度には、最近の公式様は変な感じがしてならない。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(第24話)ひろがるスカイ!プリキュア「輝く一番星☆エルちゃんの秘密」感想

2023年07月16日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第24話)ひろがるスカイ!プリキュア「輝く一番星☆エルちゃんの秘密」感想


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第24話より)

シャララ隊長、生還。薬も完成し、国王夫妻も復活。
万々歳でスカイランドに凱旋なされた。今度こそ、ひろプリ完。第1クールラストを彷彿とさせます。

だけど同じようでいて、あの時とは随分と変わっていました。

青の護衛隊からお迎えされたソラさんは、図らずも自分がプリキュアとして外部に属していることを示唆してしまった。
ベリィベリーさんもそれに気づいたか、若干寂しそう。

エルちゃんは大きく成長し、国王夫妻の知らない単語も口にする。
「おうち」の概念も変わってしまった。親としてはかなり寂しいですが、成長した現実は認めるしかない。

前回が「仕事で追い詰められたときは、実家に戻って原点を思い出そう」だったとするなら、今回は「実家に戻ったことで、もう遠くの外の人であることを実感する」。
悪いことではない。自立して自分の道を歩みだしたのだから喜ばしいこと。ただちょっと寂しいだけ。

だからシャララ隊長は言う。「もう私の後を追うな」と。ここからは自分で歩んでいかねばならない。

国王夫妻もエルちゃんを外に出す決意をしました。
まだ赤ちゃんなのでどうかとも思うのですが、実子ではなく、天から降ってきた謎生物らしい。しかもえらく適当な感じで降臨したようです。それでいいんだろうか…。

何にせよ、次回からはまたソラシド市に戻り、新たな生活を始めるようです。
当面の問題が解決したので、しばらくはのんびりやるのかしら。

先走った適当な予想をすると、20周年記念作ということで、直近の4シリーズを反映しているようにも見えます。
歴代シリーズと比較して、クールの境目が随分とはっきりしているような気がする。

第1クール:トロプリ
(具体的な目標よりも、目の前の一番大事なことを優先して楽しもう)

第2クール:デパプリ
(自分のルーツを見つめなおしてリスペクトすると共に、それを土台に自分なりの新しい道を作っていく)

次回予告の感じだと、第3クールはスタプリ(様々な世界を巡り知識と経験を増やし、想いは受け継ぎつつも固定観念から脱しよう)っぽいように見えます。

第4クールがヒープリ(価値観の異なる他者と戦ってでも前に進む)なら、競争社会らしきアンダーグとどう折り合いをつけるかは面白そう。

ただそれだけだと、ひろプリ(20周年)としてのメッセージがいまいち分かりません。
オールスターズFも、あらすじは非常に納得がいくのですが、ハピネスチャージやハグプリの時のような「そこに踏み込むのか」的なものがまだ見えない。
アンダーグがいまだ謎なあたり、何かがあるんじゃないかと期待しています。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(第23話)ひろがるスカイ!プリキュア「砕けた夢と、よみがえる力 」感想

2023年07月09日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第23話)ひろがるスカイ!プリキュア「砕けた夢と、よみがえる力 」感想


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第23話より)

「「ひろプリ」は最初期の視聴者が新社会人になっていることを背景にしている」説で見ると、今回の話はより納得できるように思えます。

心が折れたソラさんは、実家にお戻りになられました。
逃げたようでいて、最善手の一つ。出先で挫けた時には、まず戻る。

新社会人の最初の数年で、この選択をできるかはリアルに命に関わります。
同僚や友人を頼るのも間違いではない。ただ、とにもかくにも自分の原点に避難し、生活等々の問題を取り除いて休養に専念するのは大事です。
現実としては、実家に戻ることが救いにならないケースも、少なからずありはしますけれど。

彼女の直面した問題は、大小はあれ20代前半で多くの人が気付く問題です。
「敵が強い」「失敗した」といった単純なことではなく、「ベストを尽くしても救えないかもしれない」構造上の恐怖。

萌芽は序盤からあって、全力を尽くして戦っても、ましろさんを守れないかもしれない悪夢を見続けていました。
同僚として信頼する、パートナーとして共に戦うという乗り越え方をしたわけですが、「傷つく」ことからは目を反らしているといえば反らしています。

現実として、どんなに工夫して努力しても、絶対の安全は保証されません。
身近な例でいえば、毎日の食事も健康管理・栄養管理を徹底しても絶対はない。赤ちゃんの離乳食等で、ノイローゼになる方は少なくない。
普段使っている道具も大量に注意書きがつけられているように、安全面では「妥協」されています。生産されている方々は、やむなくリスクに目をつぶっている。

完全な成功をしてすら、不幸な結果は起きます。
画期的な残業削減をしたおかげで、世話になった同僚が人員整理されたとか。市場競争の末、淘汰されていく競合会社とか。

OPの歌詞「果てしなく止めどなく押し寄せるノイズたち」が、非常によく刺さる。
最初に聞いたときは「ノイズ?敵とか不幸ではなくて、雑音?」と不思議に思ったのですが、解決不可能な負の確率は正に「ノイズ」。
絶対にゼロにはできない「ノイズ」の嵐にまみれながら、それでも進む。

ソラさんが憧れた「ヒーロー」は、おそらくはそういった事とは無縁の、完璧な「ヒーロー」だったはず。
でも現実にはそれは不可能。体現したかに思えていたシャララ隊長も、「美しい」自己犠牲の後に悪夢を生んだ。

だから今の自分には「ヒーロー」を名乗る資格はない。だけど「ヒーロー」であれと願ってくれる人がいるなら、あえて「ヒーロー」を名乗る。

従来のプリキュアシリーズ、特に「何かになる」を直接扱っていたハトプリ・ゴープリ・トロプリあたりに通じる思想です。
現実でいえば、「完璧な食事を毎食用意できない私は、親失格かもしれない。だけど、この子が親として頼ってくれるのなら、その期待を背負って親の自覚をもって頑張ろう」みたいな感じか。

今回、結果的には隊長を救えましたが、仮に死亡していたとしてもソラさんは折れなかったと思う。
それはもう覚悟の上だ。絶対の保証はなく、結果は受け入れる。もちろん悲しみはしても。

(テーマ的には死亡していた方が説得力はあったと思います。
月影父やアン王女の事例もあるのでおかしくはないのですが、「失敗した」イメージを持たれかねないので避けたのかもしれない)

上手く行ったんだから前回やっておけば良かったじゃないか…といえば結果としてはそうなのだけど、意味合いは大きく違う。
「実家に帰る」のは思いつかなかったのですけど、この描写のおかげで納得感が増しています。

なお「新社会人」を意識すると納得しやすいと書きましたけど、現在の視聴者の年齢に置き換えても分かりやすいと思う。
小学校で思うような活躍をできなかったとか、お友達と競争して傷つけてしまうような問題。

【オールスターズF】
ついにオールスターズの情報が出てきました。そして猛烈に情報量が多い。

「F」は「festival」と「fukkatsu(復活)」のようです。あらすじ上部にそう書いてある。
ただ、それほど強いテーマを感じるチョイスではなく、公式も大々的には推していません。一方で、テーマソングは「For "F"」で「F」に拘っている様子。
あらすじでは語呂合わせ的にとりあえず乗せただけで、本命やダブルミーニングで他にもあるのかも。

オールスターズで全員登場するものの、メイン構成は選抜メンバーっぽい?

ひろプリ:スカイ/プリズム/ウィング/バタフライ
デパプリ:プレシャス/フィナーレ
トロプリ:サマー/ラメール
ヒープリ:グレース/アース
スタプリ:ミルキー
ハグプリ:アンジュ
プリアラ:マカロン
まほプリ:フェリーチェ
ゴープリ:フローラ

現役の「ひろプリ」は全員採用、直近の3シリーズから2人(メインキュアと追加戦士)、その次の5シリーズから1人ずつ。
こうして見ると規則的に選ばれていますが、「不思議な未知の世界を探訪する」(これも新社会人を連想する)ようなので、スタプリ以前の5シリーズからは好奇心や探求心が具体的に強い面々が選ばれてる雰囲気があります。
テーマ的には「子供時代やこれまでの様々な体験を、新しい舞台での冒険を通じて再統合していく」みたいな感じかしら。

マカロンが選ばれているのは、個人的にかなり嬉しい。彼女は好奇心が代名詞ですから、この基準なら適任者だと思う。
単独で採用される立ち位置のプリキュアではないだけに、選ばれているのがすごく「分かってる」感あって期待が高まります。

アンジュも様々なことに興味を持っています。あとバランス的にありがたい。ボケとツッコミ、静止と暴走のできる方です。
妙に人外生物の比率が高い選抜なのでルールーもありえたのかもしれませんが、単独変身のハードルが高そう。

フェリーチェは「空を飛ぶ」「好奇心」「成長」等々からかなと。
ミラクル・マジカルだと2枠使ってしまうし、単独採用は困難。それに、もしかしたら来年の「まほプリ2」にはフェリーチェは登場しないのかもしれない。

フローラも意外性と納得感でテンション上がります。
キャラデザの方向性の都合か、それとも最も古いシリーズだからかは分かりませんが、妙に浮いてる気がする。が、同時にすごく納得できる。好奇心、学び、成長、具体的な夢を持つプリキュア。
プリンセスとヒーローは細かくは違いますが、相通じる部分もかなりある。
今回のソラさんの悩みの解決策の一つでもある。夢を追うなら、私の背についてこい。それは絶望と隣り合わせの苦難の道だが、お覚悟はよろしくて?

ミルキーはそのまんま異世界からの訪問者。適度な驚きと好奇心で、ちょうど良い立ち位置な気がする。
「ハグプリ以前/以後」の分け方でいえば、スタプリからも2枠あって良さそうですが、そうすると「スター/コスモ」なんですよね。
この2人が悪いとは思いませんが、収拾つかなくなりそうな気がする。

新キュア・キュアシュプリームも期待大です。
デザインが格好いいし、名前からして不穏な空気が全開すぎる。

いまだに「F」の意味合いの全容が見えず不安もありますが、一気に楽しみが膨らんできました。こういうのを待ってたんだ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(第22話)ひろがるスカイ!プリキュア「バッタモンダー最後の秘策! 」感想

2023年07月03日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第22話)ひろがるスカイ!プリキュア「バッタモンダー最後の秘策! 」感想


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第22話より)

偶然なのか何なのか、新アイキャッチでも本編でも「プリキュアごっこ」遊びをされています。
無邪気にプリキュアに憧れた幼かったあの日。月日は流れプリキュアになった今、現実の壁を知る…。

ソラさんが憧れたシャララ隊長は、瀕死の重傷を負ったところをランボーグにされていました。
浄化すれば元には戻せる。だけど重症なので、そのまま力尽きてしまう。詰んだ。

…わけではない。
あげはさんが即時提案したように、浄化した後にすぐに回復を試みればよい。
バッタモンダーを捕縛し、凄惨なる拷問の末に打開策を導く道もあるかもしれない。
いっそこのままランボーグとして第二の生を歩んでもらう…のはダメかもしれませんが、まぁ他にも何かはありそう。

だけどソラさんは完全に戦意を喪失。ちょっと異質なまでに心が折れてしまった。

ソラさんにとって隊長は「ヒーロー」の象徴そのもの。かなり強調して描かれた「背中をおって彷徨う」からも、ソラさんにとっては理想のロールモデルだったと伝わってきます。
そして隊長が選んだ「自分が囮になり敵を倒す」は、ソラさんが頻繁にやろうとしていたこと。
結果はどうか。

確かに勝利のための犠牲は「美しい」。物語であれば感動して涙するところかもしれない。
でも現実の世界はその戦いの後も続いていく。

彼女が憧れた「ヒーロー」の行く末はこれです。全くもってハッピーエンドには程遠い。
隊長の身を案じるのはもちろんとして、ソラさんが思い描いてきた「ヒーロー」像の欠陥を自ら思い知らされてしまった。

次回、どういう解決をするのか読めません。
本編中で否定した「浄化→回復」をやってみたら上手く行きました…では肩透かし。単純に新技に目覚めて解決…も何か違う。
隊長が自我を取り戻し、「私のようにはなるな」と言い残して自害…は解決になってるんだろうか。
それよりは「気にせず撃て」と諭されて、ソラさんが覚悟を決めて浄化技を打つ方がありそう?

記憶違いでなければ、シャララ隊長には同僚・部下はいても、心配してくれる友人や家族の描写はなかったように思えます。
いわば、ましろさんに出会えなかった「バッドエンド」ルートのソラさん。
隊長は格好よくて憧れの対象そのものなだけに、この現実とのギャップが辛い。

無理に新社会人に例えると、尊敬していた先輩が過労や鬱で体を壊し、それでも無理に働いているようなものかしら。
仕事を取り上げれば休むかもしれないけれど、多分そのまま自殺しかねない。そんな状況。
仕事一筋の姿に憧れていた新社会人としては、ロールモデルの崩壊に、思わず親しい人に「どうしよう」「助けて」と泣きつきたくもなるかもしれない。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(第21話)ひろがるスカイ!プリキュア「ひろがれ!知識の翼 」感想

2023年06月26日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第21話)ひろがるスカイ!プリキュア「ひろがれ!知識の翼 」感想

ブロッサムさんがブラウン管に帰ってきた!


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第21話より)

初変身時から問題になっていた「プリキュアになったから飛べました」で解決するのか?が再燃。
先日は「赤ちゃんを助けるためなんだから、自力飛行に拘ったりはしない」「彼が憧れたのは「空を飛ぶ親」ではなく「子を助ける親」だ」で納得感はあったのですが、そうはいっても一息ついたら、今まで学んできたことは何だったのかの思いは沸きます。

この問題はソラさんも抱えていて、あんなに特訓したのに結局は生身ではカバトンに勝てず、変身して解決しています。
戦闘訓練を積んだわけではないプリズムさんにすら生身では勝てないかもしれない。じゃあ無駄だったのか?

幸か不幸か、ソラさんの場合は分かりやすく肉体を鍛えていますから、リレーやら登山やらで発揮する機会が多々あります。
彼女として納得してるのかはともかく、傍目には「無駄」には見えない。ではツバサくんは?

本編中でストレートに語られたように、知識は分かりやすくすぐには役立たずとも、使う機会は意外とあります。
今回は空中戦というダイレクトな活用法でしたけど、エルちゃんのために紙飛行機を作ってあげるとかでも使える。
逆にプリキュアとしての経験も、自力飛行に何らかの形で活かされてもおかしくない。

ひろプリは新社会人を意識している説の観点でも、とても共感できます。
学生時代に学んできたことが、会社ではとっくに自動化されて陳腐化して使わず、資格や専門設備の有無がほぼ全てだったりもする。
それでも不思議と、思いもかけぬタイミングで知識が役立つことは多々ある。
一つの道に拘らずに色々と試し、何かの時にたまたま相互作用を発揮する。そんな材料を集めるのは大事。

ただこの話を21話段階でやってしまうと、この後どうするのだろう?
ツバサくん単体で絞っても、まだ何回かメイン回はあるはずで。
ここからもう一捻りするのか、それとも別の切り口に進むのかしら。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする