穴にハマったアリスたち

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花咲さんを応援できたらイイナ!

2010年04月26日 | プリキュア雑談・総合
花咲さんの苦闘を見ながら、「おねがいマイメロディ」を思い出してみた。

『おねがマイメロディ』
 サンリオ様の誇る白ウサギ・マイメロディが、人間界にやってきて夢を叶えるお手伝いをする、というお話。
 それだけを聞くといかにもなお子様番組ですが、「魔法で夢は叶わない」という強力なテーマを採用。
 魔法を使うのは主にライバル方で、彼女らの「夢」を強制的に叶える様は悪夢そのもの。
 
 例:「サッカーの試合に勝てたらイイナ!」
   →対戦相手が病気や事故に見舞われ、試合は悉く不戦勝
   →異常な状況の中、最後まで不戦勝で勝ち進み決勝戦
   →当然、観客や対戦相手から罵倒の嵐

 そんなどうしようもない悪夢の中、「やっぱり魔法なんかじゃ駄目だ」とゲストが悟ったところで、マイメロが「なんとかする」のが基本ストーリー。

昨今の花咲さんは「別にプリキュアがいなくても問題が解決する」という問題をお抱え中。
でも同じ状況の「マイメロ」はとてもしっくり来てた。
大前提として、夢なんてものは自力で叶えるしかないことは分かりきってる。
この辺は夢原さん達もテーマとして扱ってた。
だから花咲さんが主体的に動かない(動けない)のは必然なわけですが…。

「マイメロ」のヒロインの夢野歌さんの「完全に第三者」ぶりは脅威の一言です。

歌ちゃん:
 「マイメロ!早くなんとかして!」

これほどやる気のない決め台詞は早々ない。
ただ実際問題、歌ちゃんたちは巻き込まれてるだけであり、当人たちの「夢」に関与できる立場にない。
だから当然と言えば当然の対応。

同じことをやってても、花咲さんには違和感を覚えるのは、プリキュアさんは直接腕力で物事を解決してきた歴史があるからかなと思ってみる。
「プリキュア」さんの魅力は、まぁ色々ありますけれど「ややこしい問題を力づくで粉砕する」ことも一つある気がする。
例えば敵さんの主張はそれなりに正しかったりする。「夢が叶う訳が無い」とか「一人では何もできない」とか「もう詰んでるから諦めろ」とか。

これらに対し「明らかに間違ってる」と思っても、現実にはいざ反論しようとすると面倒くさいわけですが、プリキュア娘の回答はいたってシンプル。殴る。
「あんたの話なんか聞きたくない」「ちっぽけだというならそれのどこが悪い」「あんたの理屈なんてどうだっていい」。
嗚呼、これを現実に出来たらどんなに爽快か。
面倒な証明だの反論だの理解だのをさっくり捨て去り、「正しいものは正しい」と言い切る。そして殴る。
絶対的に正しい回答を通すため、それを理解する気のない敵を粉砕する「強い」姿勢は個人的にはかなり魅力に感じます。

で、花咲さんの場合、別に殴っても解決しない。ていうか、解決しても困る。
だったらストーリーテラーに徹するのも見せ方だと思いますが、如何せん「変わる」「変わらない」をテーマにしてるようなので、「プリキュアに変わる」ことに意味がないと落ち着かない。
花咲さん…。第1話から何か変わったんだろうか…。(彼女は地味に"外"弁慶)

特に致命的なのがデザトリアンの設定のように思う。
これのせいで、必ず敵幹部はゲストキャラを利用しないといけないし、ゲストはゲストで勝手に萎れないといけない。
「本心を叫ぶ」というギミック上、相手の心を探る要素もなし。
同一人物が萎れるのも不自然なので、毎回新キャラが必要で、その度に要説明。
順当に考えて途中で展開が変わるのでしょうけれど(まさかクライマックスに入ってもゲストキャラが出てくるとは思えない)、そこまでどう転がすんだろう。

そういえば桃園さんのFUKO集めも、フォーマット的には似てたけど、随分と印象が違う気がする。
デザトリアンにもっと特殊能力があれば変わるのかもしれない。「明日が来ない」とか「ブルンで野球」とかああいった感じの。
あともうちょっとファッション部だか何だかで、花咲さん達の活動の余地を作ってくれれば…。

ちなみに「マイメロ」は、「別に悪夢のままでもいい」という判断をするゲストキャラもいた。
上の例でいえば「過程はどうあれ試合に勝ったんだからそれでいい」みたいな。
花咲さんには覚悟を決めていただいて、それくらいの展開に挑戦してみて欲しいです。(誰かの闇堕ちは本当にありそうですけれど)

まぁ闇キュア・月光キュアさんから「あんたら役に立ってない」的発言がありますし、これら自体が伏線の可能性は大。
この手のゲストキャラ多数のお話は、一通り登場しきって世界観が出来てからが本番ですし。
何はさておき、来週は楽しみです。

蛇足で付け加えると、土曜日9時半から放送中の「ジュエルペット」さんも似たような「変わる」をテーマにされてる。
優秀なお姉さんにコンプレックスを持つ娘さんが、魔法使いを目指して異世界に留学するお話。
おそらく肝は、魔法を覚えたところでコンプレックスが解消されるとは思えないこと。
「お姉さんの勇姿を見て凹む→魔法世界へ」を執拗なほど繰り返しており、魔法習得が単なる逃避にしか見えないのも演出だと思う。
「プリキュアになったからといって、それだけで解決するわけではない」を、より明確に扱ってるようで、この先どう現実と魔法を融合させるのかが楽しみ。

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