穴にハマったアリスたち

生きてれば楽しい事がいっぱいある!の証明の為のページ。ぴちぴちピッチを大応援。第三期をぜひ!
→新章開始!ありがとう!

(第5話)ひろがるスカイ!プリキュア「手と手をつないで!私たちの新しい技! 」感想

2023年03月05日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第5話)ひろがるスカイ!プリキュア「手と手をつないで!私たちの新しい技! 」感想


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第5話より)

プリキュアが二人に増えました。
カバトンは恐怖で職務放棄し、ソラさんはましろさんを巻き込んだ恐怖に慄く。
敵味方共に余裕がない。

ソラさんを「初代を見ていた初期視聴者(現20代半ば)」に例えてみると、彼女のヒーロー像は「専業主婦と子供を養って戦う大黒柱」に近しいです。
かつての流行語「24時間戦えますか」のノリ。家庭を離れて、職場で一人戦う。心身を壊し、家族とも疎遠になっていくけれど、ヒーローとは孤独を恐れないものなのだ。

しかしながら今は現代。その戦い方ではやっていけません。
夫が一人で24時間戦うよりも、妻も12時間働いて、夫の仕事は12時間に減らす。その分で夫が家庭に参加できれば妻も働きやすくなる。
ポイントは「ふたりでやると負担が半分になる」。「ふたり揃って、どちらも24時間戦えますか」ではない。

ましろさんがプリズムとして戦えば、ソラの負担は半分に減る。同時に、「エルちゃんを守る」という負担も半分になる。

先日の河原や専門学校での戦いのように、エルちゃんを抱っこして逃げる方もかなり大変です。
どちらかが未変身のまま生身で逃げねばならないなら、運動能力で圧倒するソラの方こそが実は適任。プリズムに戦いを任せて、ソラが抱っこしてる逃げる。
実際、前回の専門学校での戦いも、捕まってたのがましろさんで、逃げたのがソラ&あげはさんwith金属バットだったら、生身で戦って勝てそうな気配すらある。

この種の発想の転換は現実の生活でもあって。
例えばテレワークと、やんちゃ盛りの子供の世話を比べると、体力的にきついのは後者です。
だったら体力がある夫が育児をし、妻が働くのは有力な選択肢といえます。
(しばしば批判される子育て政策・男女政策も、この視点で見ると納得できることが多い)

ソラさんは幼いころからずっと「自分が守らねば」の思いで鍛えてきた。その覚悟は悪いことではないのですが、そうは上手くいかないのも現実。
任せられるところは頼む。逆に、自分が受け取れることは引き取る。その範囲が大きくなるように頑張る。
お互いが一極集中で専任するよりも、安定性が格段に上がります。

一方でカバトンには「友達」がいません。
己の腕っぷしにアイデンティティを感じていた点は、ソラさんと同じ。
でも残念ながら彼にはパワハラ上司しかいなかった。辛い。
屋台のおでんを掻っ食らい、頬をこけさせながら上司に追いたてられて現場へ。まさしく「24時間戦えますか」です。

今回の戦いはランボーグにだけ任せるのではなく、カバトン本人も戦いに参加しています。
そういう意味では、「ふたりはプリキュア」側と同じといえば同じなのですが、彼には何が足りなかったのか。
まぁ本人の性根とか目的とかが大違いなんですけど、「ずっと一緒に戦ってる」のが違ったのかも。

あのランボーグに運転手が必要だったのかは知りませんが、カバトンとランボーグで挟み撃ちにするとか、別々に戦われていた方が厄介だった気がする。
ちょうど前回の戦いでの「プリズムが小柄なランボーグを抑え込んでる間に大技を決める」とか、今回の「スカイが動けないのでプリズムが引き付けて離脱」みたいに。

先ほどからの例でいえば、夫婦そろって「24時間戦えますか」をするのではなく、各々が12時間ずつに分担する。そこだけを見ると楽をしてるだけに見えても、総合的にはそっちの方が強い。

他、エルちゃんの浮遊も、「祖父母の協力や託児所があれば、抱っこ役が不要になり戦いに参加できる」のメタファーとも言えそう。
同じく子育てを扱っていたハグプリにはなかった視点です(ハグプリでも、ワンオペを防ぐために周囲の協力がかなり意識して描写されていますが、「預ければ戦える」はなかったように思う)。

【プリキュアオールスターズ】
9月公開の「プリキュアオールスターズF」。「F」ってなんだ。
(正確には「f」ですが、とりあえず以下では「F」と表記)

歴代映画と比べて異色のタイトルです。
「DX」や「NS」だって、長々した副題がついていました。

しかも「F」。「S」や「Z」なら雰囲気は分かりますけど「F」…?
「P」と字の形が似ている(宣伝映像を見ると「F」が反転して「P」に見える瞬間がある)ので、そこに何か意味があるのか。
正確には「F」ではなく「f」なのも、「反転するとP」に見せるため?

「Friends」や「Forever」なら、素直に「プリキュアオールスターズフォーエバー」にすると思うんですよね。
じゃあ何かのダブルミーニングかといえば、そういう複雑な真似を子供向けコンテンツたるプリキュアでやる意味がない。
それこそ「プリキュアオールスターズF 永遠の友達」とでもすればいいんであって。

上記を踏まえると、真っ先に思い浮かぶのは「Final」の略で、プリキュアシリーズが終わる。
現時点で終了を告知してしまうと販売戦略に関わるので、伏せたタイトルにした。
ただ今年の20周年記念の大攻勢を思うと、ここでコンテンツ終了はちょっと理解できない。

以上から、とりあえず2つの仮説を立ててみた。

(1) 20代半ば(初代をリアルタイムで見ていた世代)を呼び込みたい。恥ずかしさがハードルにならないように、露骨に子供っぽいタイトルを避けた。
公式様は20代をコアターゲットの一つとして認識していらっしゃるので、この種の配慮はありえるかもしれない。全プリキュア展も「大人も楽しめる子供向けの企画」ではなく、「大人をターゲットにした企画」でした。

(2) 「プリキュアオールスターズF」という有料の定期配信コンテンツを予定している。映画で大々的にお披露目予定。設定等の基本説明&宣伝を行い、課金に繋げる。
これなら長々しいサブタイトルがないのも分かる。
仮面ライダーさんたちのように、旧シリーズのスピンオフや後日談を有料配信するのはビジネスとしていかにもありそう。素人考えですが、実写よりアニメの方がやりやすそうな印象もある。

できれば(2)が正解だと大変に喜ばしいので、続報を期待して待ちます。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「episode15:美しき2人のラ... | トップ | 「時間の牢獄」: HUGっと!... »

ひろがるスカイ!プリキュア」カテゴリの最新記事