カツ★ガレーヂ

Vintage Motorcycle Laboratory

スポーツカブで行く~ガソリン道と塩江温泉鉄道遺蹟 その1

2008-07-30 07:49:01 | ツーリング記
私の郷里は(この場合郷里という方がおかしくも思えますが)神戸の新興住宅地で、その土地についての歴史などが皆無であった事もあり、今まで住んでいる土地の歴史や遺蹟にふれる機会と言うのはほとんどありませんでした。
以前元町の博物館に行ったときに、神戸港の歴史についての常設展示を見た事くらいか・・・その神戸の町も『住んでいる所』というよりは出かけ先であった為に、あまり深く知ろうという気も起きませんでした。
それに比べて現在住んでいる香川、高松は古くからの城下町でもあり、歴史的なものが数多く残っています。

  

事の発端はこの春、写真の看板を見たときなのですが、塩江街道(旧R193)から東へ入ったところにあるこの『ガソリン道』。
ガソリン道?一般的に聞く○○街道とか○○通りなんていうのとは違う、ちょっと『何故こんな名前が付いているの?』と思いたくなるネーミングです。
最近は何でも知りたくなった時に調べる事が出来るネットというものがあります。
最初にこの看板を見た夜にかなり深くコレについて調べる事になりました。


ガソリン道の名前の由来は、戦前ココを走っていた電車がガソリン車であった事に由来します。戦前には現在『ガソリン道』となっている所に『塩江温泉鉄道』という鉄道が通っていました。これは現在の琴電の仏生山駅と温泉地である塩江温泉郷を結ぶもので、1929年に塩江温泉鉄道として開業、その後業績不振により親会社である琴平電鉄に吸収され(こういうのはいつの時代も同じですね)琴平電鉄の塩江線となり、戦争直前の1941年に廃止されるまで塩江への温泉客の足として愛用されたようです。
現在では『ことでん』となっている琴平電鉄ですが、戦前には現在でも存在する志度線、長尾線、琴平線の3路線の他にこの塩江線・栗林線の2路線があった事を今回初めて知りました。


そもそも戦争ムード一色のその時期に、娯楽の為の路線と言うのはけしからんと言う事もあり廃線になってしまったこの塩江温泉鉄道=琴平電鉄塩江線ですが、資料などを見ていると廃線後車両自体は満州へ、線路などの資材は軍需物資として徴用されたそうです。一方残った線路跡は仏生山~香川町あたりまではガソリン道として、それ以南の香東川沿いはサイクリングロードとして整備されています。廃線後60年経った今でもその形跡を垣間見る事が出来、一部の廃線マニアの方々には人気のあるスポットだとか(笑)
路線自体について興味ある方はwikiなどで調べていただければと。
この廃線跡をスポーツカブでのんびり散策しようと言う計画はこの時からあったのですが、仕事やら免許没収やらでついにこの時期になってしまいました。

プロローグが長くなってしまいましたが、そういう訳でいざ散策!


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