サヨコの独り言

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《 成田屋 市川團十郎の書と絵画 》 -成田山書道美術館にて-

2023年02月07日 | 展覧会

2月7日(火)、成田山新勝寺に行って来ました。「十三代目市川團十郎白猿」襲名記念として《 成田屋 市川團十郎の書と絵画 》が開催されていました。今回の展示では、成田山に関係する歴代の「市川團十郎」の直筆資料が観られました。歌舞伎の大名跡である「市川團十郎」は代々、同時代の狂歌師や絵師・書家と交流する文化人でした。才能は多岐にわたり、たくさんの筆跡が残されています。会期は1月1日~2月12日。撮影不可だったのでパンフレットのものだけ載せました。

七代目市川團十郎による書です。<福も寿もひとつにあそべ玉の春>と書かれています。上の「壽」の字が蝙蝠(コウモリ)になぞられています。蝙蝠は富貴の象徴でした。尚、「三升」(みます)の模様はパンフレットのものです。

②七代目市川團十郎は成田山に千両の大金を奉納して「額堂」を寄進しました。正面に「せったい所」という自筆の看板を掲げ、参詣者に茶菓子を接待したそうです。

③五代目市川三升(いちかわさんしょう)による「矢の根」の隈取です。九代目市川海老蔵(後の十一代目市川團十郎)によって、死後に十代目市川團十郎を追贈されました。

④九代目市川團十郎によって描かれた「暫」の図です。「目」の一文字は團十郎を特徴づけるギョロリとした目玉の絵文字になっています。

⑤七代目市川團十郎によって描かれたものです。木の枝にぶらさがった猿が水面に映った月を取ろうとしています。<身の程をわきまえないと失敗する>とする故事に由来する画題です。「白猿」という俳号に掛けていて、謙虚さが感じられます。

⑥七代目市川團十郎は子宝に恵まれず、成田山に祈願して男子(のちの八代目)が誕生しました。成田山の御利益であると感謝して奉納したものです。「三組大杯」の三方には定紋である「三升」(みます)が記されています。

⑧八代目市川団十郎によって描かれた「扇面」です。江戸時代に誕生した最後の團十郎になります。

⑩五代目市川團十郎によって書かれた「老人の寝言」は随筆集・狂歌集です。

 

【表】①七代目市川團十郎による書 / ②「せったい所」の招牌 / ③「矢の根」隈取 / ④「暫」の図

⑤七代目市川團十郎画賛幅  /  ⑥七代目市川團十郎による奉納の三組大杯

 

【裏】⑦初代歌川国貞による歌舞伎十八番の「勧進帳」と「景清」 / ⑧八代目市川團十郎による扇面

   ⑨初代歌川国貞による「成田山繁栄の図」 / ⑩五代目市川團十郎による「老人の寝言」

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