用事で成田駅に行ったついでに、「成田市文化芸術センター・スカイタウンギャラリー」で《 いわむらかずお絵本原画展 》を観て来ました。「成田市制施行70周年記念」の事業として開催されたものです。残念ながら作品は撮影は不可となっていました。仕方がないので、パンフレットの表と、裏は画像のみコラージュして載せました。私は参加しませんでしたが、「子どものための読み聞かせ会」のイベントとサイン会が会期中に2回行なわれていました。
【 14ひきのさむいふゆ 】は「14ひきのシリーズ」で、野ねずみの家族がテーブルを囲んで「とんがりぼうしゲーム」をしているところです。/【 かんがえるカエルくん 】は子どものための哲学入門です。「カエルくん」は栗の気持ちを考えています。/【 もりのあかちゃん 】は「こりすのシリーズ」で、こりすの3兄弟の話。/他に「トガリネズミ」の若者「トガリィ」が「トガリ山」のてっぺんを目指して登る「トガリ山のぼうけんシリーズ」も展示されていました。
「合作絵本」は【はらぺこあおむし】でお馴染みの「エリック・カール」氏との合作で、【 どこへいくの?To See My Friend!】です。『どこへいくの?』と動物たちが次々と仲間を増やしながら歩いて行くお話です。「エリック・カール」氏が左の表紙から描き始め、「いわむらかずお」氏が右の表紙から描きます。そして、真ん中のページが観音開きになっていて、大画面で二人の絵が出会うというユニークで楽しい絵本です。合作のきっかけは2000年1月に「いわむらかずお絵本の丘美術館」で開催された二人の原画展になります。その時に意気投合し、「エリック・カール」氏の提案で「合作絵本」づくりが始まりました。2001年に出版されました。
代表作の「14ひきのシリーズ」は、豊かな自然を背景に3世代家族の14ひきの野ねずみの日常生活が描かれています。それぞれが個性豊かに生き生きと愛らしく描かれていました。背景の花・昆虫・鳥などの生物や四季折々の自然は、実体験を基にリアルに丁寧に表現されていました。私は子どもの頃は都内に住んでいました。まだ田んぼや溜め池・林などが周りにあって、そこで遊んだのを思い出して懐かしさを感じました。
「いわむらかずお」氏は1939年に東京都足立区に生まれました。5歳の時に秋田県に疎開し、戦後は杉並区に住みました。「東京芸術大学・美術学部」を卒業後、36歳の時に里山を求めて栃木県の益子町に移り住み、畑を耕しながら創作活動を続けました。1998年(平成10年)には栃木県那珂川町に「いわむらかずお絵本の丘美術館」を開設しました。
作品の多くは国内だけでなく、フランス・ドイツ・台湾などでも翻訳され、ロングセラーとなりました。国内では出版の各賞を数多く受賞し、2014年には「フランス芸術文化勲章シュヴァリエ」を受賞しました。84歳の今でも絵本・自然・子どもをテーマに活動を続けています。
左より【14ひきのさむいふゆ】 【かんがえるカエルくん】/【もりのあかちゃん】/「合作絵本」
ポスターより:14ひきが成田にやってくる! 入口の撮影のスポットより:顔出しパネル
会場入口と廊下の壁のタペストリーより:「14ひきのシリーズ」の野ねずみ
壁に貼られた切り抜きより:「14ひきのシリーズ」の野ねずみと【かんがえるカエルくん】
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