真理を黙って実行する

847の日々の戯れ言。aircraft & chines galleryの別館です。

「鉄」の伝来と「木」の文化

2022-12-11 20:02:38 | その他の道楽
昨日は予定通り「鉄」の伝来と「木」の文化へ行ってきた。
申し込み確認のメールが来ないので、どうなっているか不安だったが、ちゃんと名簿に載っていた。
人海戦術でチェックしていたが、もう少しなんとかならんものかね。
大学で学生がいるからと言う論理なんだろうけど、これから社会人になろうとする学生にそんなアナクロのやり方をさせるのはね。
まだ、不満があるがそれは後ほど。
受付から会場へ行く通路に打ち刃物のいろいろが展示してあった。
写真を撮っていいか分からなかったので、撮影は遠慮してきた。
でも、物はじっくり見てきたよ。
槍鉋、蛤刃のちょうな、和釘や刳り小刀があった。
刳り小刀は魅力的だったなぁ。(白鷹興光さんが打ったのだった。)
登壇者は
基調講演を行う村上恭通さん
麓 和善さん
鈴木一有さん
白鷹興光さん
新妻淳子さん
講座は
の予定。
登壇者の経歴は
まあ、鍛冶の白鷹興光さんが分かれば十分。
さて、内容の話を。
基調講演は
日本の鉄は、弥生時代にスクラップを研磨して始まった、つまり製鉄や鍛冶から始まったのではないと。
次に鍛冶が始まった
白鳳時代に製鉄が始まった
製鉄炉は箱形炉(今のたたらを小さくしたようなのらしい)
中国や朝鮮の製鉄炉は円筒炉で高さ(3~6m)も高い、送風管と反対側にノロや銑鉄を出す穴があるそうだ。
もっとも玉鋼はできないそうだ。
砂鉄を使って鋼や銑鉄を作り出せるのは日本の製鉄炉だけだそうだ。
鍛冶も日本だけ座位、他の国は立位だって。
次は麓さんの話。
現存する天守閣の柱の加工痕からどんな道具を使ったか分かるとのこと。
SEM(走査型電子顕微鏡)写真みたいの見せられて、確かに分かるなぁと納得。
強い光を当てると痕が浮かび上がるそうだ。
犬山城はくさびで割ったの、ちょうな、槍鉋、平鉋、二人挽大鋸(ふたりびきおが)、前挽き大鋸とフルラインナップだそうだ。
面白ね、痕から使った道具が分かるんなんて。
それと作った時代もほぼ特定できるんだって。
なかなか為になる新鮮な話だったけど、この人予定時間を大幅超過、社会人としては失格。
鈴木さんは地元の博物館の学芸員で、地元の話が多かった。
地元の考古学なんか、せいぜい蜆塚遺跡の貝塚と人骨ぐらいしか知らなかったので、なかなか興味深い話が多かった。
面白かったのは鈴木さんだけ、鉄は再利用したり、錆びて無くなっちゃうからあんまり残っていないと言っていた。
学芸員だけどあんまりアカデミズムに染まっていないようだ。(他の言い方をすればパラダイムの外)
最後は白鷹さんの話というか、新妻さんが白鷹さんに質問をすると言った形。
麓さんの話が伸びたので、ちょこっとしか聞けなかった。
面白かったのは槍鉋の研ぎ方。
槍鉋って、先に向かって反っている。
どうやって研ぐかと言うと、刃の形同様丸くなった砥石で研ぐそうだ。
刃が付いて裏に返った分は平らな砥石で軽く落とすんだって。
なるほどね。
それとね、和釘って形がいろいろあるの、木を固定しているのは面の摩擦、節があるとそれを避けて曲がると言うことを知ってビックリ。
実際に曲がっているのを見せられて納得。
白鷹さん曰く、3次元に曲がるので材を割らない限り抜くことは不可能。
和釘は柔らかいそうだ。
いろいろと知らないことを聞けて、為になる講座だったな。
最後に文句を書いておくけど、大学だからと言ったところかもしれないけど、在野の人を粗末に扱うね。
それと教授や名誉教授を司会や進行役が先生と付けて呼ぶことが気に入らない。
進行役は文芸大の学生、自分の学校の先生だからと言って、敬称を付けて呼ぶのはよろしくない。
民間企業だったら、あり得ないし、間違って言ったら、痕からドヤされること必須。
村社会にいるから、そうなっちゃうのかな。
新妻さんもインタビューの仕方、下手だったし。


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