ジョイス・C・オーツ「ブロンド」
あの稀代のセクシー女優、マリリン・モンローの伝記小説だ。
いや、女優の伝記というより、ノーマ・ジーンという不幸な女の子の一代記、といったほうがいいかもしれない。
まあこのレビュー見てこの本を読みたいなんて思う人はいないだろうから言うけど、読後あと味は「めっちゃ悪い」。
とにかくやなヤツのオンパレードである。
ノーマの母親、里親、恋人(大統領も含む)、ビジネスパートナー、結婚相手(元野球選手も)・・・よってたかって彼女を傷つけ続けたような関わり方しかしていない。
相手の要求に応えようとして、無様に失敗し、傷ついていく彼女を見ているとそれはそれは痛々しいのである。
(この場合「イタイ」ではなく、「痛ましい」ということだ)
なんで、家族に無条件に愛されてはいけない?
なんで、家族のかわりに自分を愛してくれる人を探してはいけない?
なんで、不器用ではいけない?
なんで、美貌だけじゃなくて主婦としても完璧じゃなくちゃいけない?
なんで、セクシー女優から向上していこうしてはいけない?
なんで、他人は彼女の人生に恐ろしい予言をする?
・・・何かひとつ人並み以上に突出したものを持っているからといって、そのほかのこともできてアタリマエなのか?
こうして彼女はずっと、まわりの人間の欲望にふりまわされていく。
ちっぽけな願いすらズタズタにされて。
上下巻のうち、晩年に向って暴走していく下巻は特に圧巻だ。
まあ小説だから史実ではないけれど、トラップだらけのストーリーが頭の中に滝のように流れこんでくるカンジだ。
あの稀代のセクシー女優、マリリン・モンローの伝記小説だ。
いや、女優の伝記というより、ノーマ・ジーンという不幸な女の子の一代記、といったほうがいいかもしれない。
まあこのレビュー見てこの本を読みたいなんて思う人はいないだろうから言うけど、読後あと味は「めっちゃ悪い」。
とにかくやなヤツのオンパレードである。
ノーマの母親、里親、恋人(大統領も含む)、ビジネスパートナー、結婚相手(元野球選手も)・・・よってたかって彼女を傷つけ続けたような関わり方しかしていない。
相手の要求に応えようとして、無様に失敗し、傷ついていく彼女を見ているとそれはそれは痛々しいのである。
(この場合「イタイ」ではなく、「痛ましい」ということだ)
なんで、家族に無条件に愛されてはいけない?
なんで、家族のかわりに自分を愛してくれる人を探してはいけない?
なんで、不器用ではいけない?
なんで、美貌だけじゃなくて主婦としても完璧じゃなくちゃいけない?
なんで、セクシー女優から向上していこうしてはいけない?
なんで、他人は彼女の人生に恐ろしい予言をする?
・・・何かひとつ人並み以上に突出したものを持っているからといって、そのほかのこともできてアタリマエなのか?
こうして彼女はずっと、まわりの人間の欲望にふりまわされていく。
ちっぽけな願いすらズタズタにされて。
上下巻のうち、晩年に向って暴走していく下巻は特に圧巻だ。
まあ小説だから史実ではないけれど、トラップだらけのストーリーが頭の中に滝のように流れこんでくるカンジだ。
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