新・さひょ君のらくがき帳

僕と妻と娘、3人の日常と僕の趣味を書いたブログです。

母べえ

2012-08-12 23:28:46 | 映画
「母べえ」
監督 山田洋次
主演 吉永小百合

覚えている方も居ますでしょうか?僕がついこの間、夢に見た人の映画です。その記事にコメントしてくれたヤプミーさんが挙げた作品名にあったので、レンタルして見ました。

まさに8月に見るに、ふさわしい映画です。

山田監督も、吉永さんも、お二方ともあの戦争に並々ならぬこだわりをお持ちなのは知っていましたが、そのお二方がコラボした時、既に年輪とキャリアを充分過ぎるほど積み重ねたお二方ならではの、静かで淡々としていながら、かつ力強い逸品が、産み出されました。

ドラマの中心は日米開戦までの母べえと子ども達の日常です。この手の作品にありがちな戦闘シーンも空襲シーンもありません。唯一それらしいシーンと言えば、浅野忠信さん演じる山ちゃんの乗った貨物船の沈没シーンくらい。全編、ほとんどが日常生活の描写に終始します。ただ、坂東三津五郎さん演じる夫が、思想犯として特高警察に逮捕、拘留されているということを除いては…。

今、当時を知る人間が減っているのをこれ幸いと、戦前戦中が、さもすばらしい時代であったかのようなデマが横行しています。
僕はこの国を愛していますし、この国の人間も歴史も文化も愛しています。大学のゼミだって日本美術史です。が、だからといって、少なくとも昭和初期、終戦までの約20年間のこの国の政治が正しかったとは、全然思いません。
戦争がなければ、父の幼少時代はもっと違ったものだったはず。少なくとも、高校や大学に進学する際に、あんなに苦労することはなかったはずです。また、終戦直後に産まれた母が、学徒動員で出征した二人の兄を写真でしか知らない、などということもなかったはずです。

僕は、歴史に対峙する際には、事実に対して真摯であるべきと思います。
僕には、「日本は何も間違っていない」と主張する人間は、失礼ながら「日本に原爆を投下したのは正しかった」と主張するアメリカ人と同レベルにしか見えないのです。

僕の誕生日は8月14日。日本がポツダム宣言受諾を決めた日です。