主にオートバイ。時々クルマ。
なんだかんだと永年のブログです。
風に向かう刻
14年遅れのお洒落は足元から。
いやはや。
このところすっかりこのパターンで恐縮ですが、今度は三か月ぶりのお久しぶりで御座いますm(__)m
期間中当blogに通っていただいた皆々様、コメントを下さったかたには合わせる顔が!
・・・blogなので顔ではなく合わせる記事?がないですね。
このご時世、長期の音信不通で想像される最悪のこととしてコロナの件がありますが、
幸いにして私自身と近しい人々にはそのようなことが無かったものの、
仕事上の関係がある方で複数名の不幸があり(必ずしもコロナとは診断されていませんが)、
丁度昨年の今頃の叔父の他界も思うに『季節の変わり目もありそんな時期なのかなあ』と感じるところです。
ともあれまずは生きていられるだけで充分に幸せなこと。どちら様もご自愛くださいませ。
と。ここからはトーンを変えていつもの感じで失礼致します!
今回の話題はこちら。 【 CBR1000RR 】 のバックステップ装着です♪
時は遡ること14年前。CBR600RRから乗り換えるときに始まります。
それまでNSRではTSRのバックステップ、CBR600RRではモリワキを使っていましたが、
CBR1000RRでは何を使おうかな・・・と思ったままあっという間に14年が過ぎました(笑)
実際純正のステップはメーカーフラッグシップのカテゴリでもあり作りがよかったこと、
そもそもが公道でステップをガリガリやるほどの根性も覚悟も私にはありませんので、
そういう意味でバックステップの必要性は私には薄く、あくまでドレスアップ目的だった ことも導入に期間を要した理由でした。
とはいえ純正は素のアルミ部品につき白錆も含めて色々とヤレて気になっていました。
泥&ダストだらけなのは洗車をさぼっている証拠としてひとまず置いといて。
御覧の通り全体的に草臥れており、ヒールガードなども摩耗でガリガリになっています。
また、途中何度かの転倒(キャンプ場で倒れたり、庭で整備中にスタンドをかけ忘れてコケたり、群馬のこんにゃく畑でこけたり)で、
曲がったペダルの修正なども経験している状態です。そういえばペグのナーリング加工も昔したっけなあ。
そんな状態のためまさに経年利用なりで、
長年気に入って乗っているセンターアップのSC57型CBR1000RRも新鮮味が薄れてこともあり、
このところ『今更だけど気分転換にバックステップもいいな~』と思い始めました。
が、私のCBRは旧車の2006年型。イマサラ選ぼうとしてもパーツなどない 状況。
どこの業界も車種は数年で新モデルに更新されますのでそれは致し方ないです。
今選べるのは MORIWAKI /STRIKER /AGRAS ぐらいでしょうか。その他はあまり聞かない海外モノ。
価格帯はどれも大体 60,000円~。これらの相場は意外と昔から変わりませんね。
そこで頼りになるのがオークションなどの中古ですが、
これもなかなかいいモノがなく、出ているのは明らかに廃車から取り外したようなものばかりです。
そもそも現役で気に入って使っているものを出品するわけがありませんし。
一時、腐食の少ないMORIWAKのものを某オークションで31,500円まで競ったりもしましたが、
これも転倒歴&修復歴ありで、それ以上競ったらば新品のほうがいいに決まっていますので諦めました。
本当はTSRの質実剛健なものが好みなのですがもう買えないですしね。
それでも気になるならあとは行くしかない!そこで私が決めたのはこいつです!!
中華バックステップ @16,000円(笑)
モデル名は 【 HF-23 】と書いてありました。
失礼ながらこの手の有象無象は本当に沢山あり、典型的な中華品であることは念頭に置かなければなりません。
工場が同じなのか、同国内業者同士のコピーなのかは不明ですが似たようなのばかり。
Ar●shi とか ●●RACING とか ブル●ス・鮫 ※この名前大好きです)とか最早どれがいいか商品ページでは判りません。
面白い事にこれらの商品はUpGarageなどの中古屋にほぼ新しい状態で処分されていたりして、
それがどれだけ製品に癖がある(=つけられずに諦めた)かを表しているものであります。
でも『まあ16,000円ならいいか。それになんとかなるだろ』ということで購入。
手配したのは週明け月曜でしたので、週内には有事に必要となりそうなカラーなども念のため購入しておりました。
それでは漸くやってきたこの週末に取り付け開始です。
開封するとそれなりにしっかりした梱包でした。
左右のステップはASSYで仮組済み。各々のパーツを接触しないように各々が緩衝材で包まれていました。
それでは部材を並べてみましょう。
私が購入したサイトでは黒/ガンメタ/ゴールドの3色が選べたのですが今回は黒。
レビューによるとこのアルマイトが弱くすぐに褪色するという話ですがそれはそれで(笑)
アップで見てみましょう。
率直な感想としては『切削の仕上げも悪くないし、アルマイトも綺麗にかかってるなあ』でした。
少なくとも1万円台の安物には見えませんね。
部材の厚みもベースプレートで10mm程度あり剛性も高そうです。
仮組状態で脱落するようなボルト類には抜け止めのOリングが嵌めてありました。好印象ですね。
しかしよりにもよって 【 MAD MOTO 】ってなんだ・・・?
ちょっと恥ずかしいので後で消そうかしら^^;
ペダルの軸にはフランジ付きタイプのベアリングが使われていました。
ノーマルはメタルだったと思うのでこのあたりは社外バックステップならではですね。
但し、ベアリングが死ぬ期間が早まりますので水進入防止のグリスアップはマメに必要です。
パーツの欠品もないらしい(この商品は説明書やパーツリストがありません)ことを確認しましたので、
環境的に清浄な部屋で動作確認がてら仮組をしておきます。
先述のベアリング周辺のグリス充填、調整に必要のないボルト類のネジロック塗布などを実施。
ペグについては締結トルクが強いとベアリングが動かなくなりますので調整の上で取り付けます。
下準備も終わったところでいよいよ車体への取り付けです!
【 右側(ブレーキ側)のバックステップ取り付け編 】
まずは古いステップを取り外してゆきます。
右ステップはRマスタシリンダーのステーとブレーキスイッチステーを兼ねています。
それらを取り外すとマスターシリンダー(左側のホース付きのもの)と、
ブレーキスイッチ(ピントの奥ですがアンダーカウルの隙間に垂れている樹脂のスイッチ)のみが残ります。
ではステップ本体を取り付けてみましょう。
(ブレーキ側の撮影忘れたので画像はシフト側のものです)
ベースプレートを付けてからステップを取り付ける構造ですが、
ベースに4つの穴が開いておりそれで【 4ポジション 】の選択ができるようになっています。
これ自体はどこのメーカーのものでも同様ですね。穴の数でポジション数が増えてゆきます。
取り付けそのものは寸法などに問題はなくすんなりと行きました。
ただ、この時点でいくつか問題があります。
まずはブレーキスイッチの処理の確認。
少々見辛い画像ですが、奥(ステッププレートの裏側)で光っている銀色の ”C” 型のパーツがスイッチステーです。
純正はフロント側から車体後方に向かって引っ張る構造ですが、
このステップの場合は 上から下に向かって引っ張る構造になっています。
純正のブレーキスイッチ配線はオイルフィルターの手前を通って、
スイングアームピボットとエンジンのアンダーマウントの間を通ってステップに向かっていますが、
そのままでは長さが足りず着きませんので、これを ”上回り”にしてやる必要があります。
スイッチのカプラー自体はシリンダーの右横、フレームに開いた穴のところにあります。
と。ここで気づく。『なんだこりゃ汚いなあ』※洗車サボりからの汚れのほうではありません
なんで今気になったかというと・・・これ 自分でやっていない のです。
というのも、これはETCのプラス電源をブレーキスイッチカプラー付近から取った形跡で、
ライコランドの東雲だったかなあ。ETCを導入したときにお願いした店舗さんでの作業です。
それから軽く10年。経年でビニールテープも剥がれてみすぼらしい事に。
剥いてみました。
そもそも私は カニ(エレクトロタップ)をその不確実性から使わない主義なのですが、
手軽なのでお店などではよく使われるものではあると思います。
但しライコさんの作業ではちゃんとケアもしてあり、緩み留めのタイラップを巻いてありました。
お蔭で10年超の期間を過酷なシリンダー横で耐えたところを見るに、まず問題はないとも言えます。
というわけで古いエレクトロタップを除去し再処理。
今回はスプライスを使って結線しなおし、絶縁テープで巻きなおしました。
よし。スッキリ!(結局掃除はしない)
気を取り直して配線を通します。
今度はスイングアームピボットの上から通し上回りしました。
本来ならばタンクを上げて車体ハーネスに沿わせて束ねるべきですが今回は割愛。
これでスイッチが上から届くようになりましたのでステップのステーに装着します。
少々見え辛いですが、
スイッチ下端をステップ側のぺダルにあるステーにスプリングで接続します。(赤い矢印)
そうしたらばペダルを踏んだ際にブレーキスイッチが作動するようにスイッチの引き代を調整するのですが・・・
何度やっても ”スイッチが作動する箇所 ”が変わり不安定になります。
最初は『スイッチ自体樹脂だし流石に劣化して接触不良でも出たかな?』と思ったのですが、
直前までノーマルステップで問題なく動いていスイッチですので、念のためバックステップ側を確認。
なんじゃこりゃ???こんなことあるのか(笑)
バックステップ側のステーが派手に曲がっております。バカにしてるとしか思えませんねこれは。
外してみるとこの有様でして、素材・形状ともに設計が不適切としか言いようがありません。
右足のブレーキ操作時の踏力でバネが伸びたときに、上方向に引っ張られるステーですがペラッペラです。
いくら私が飛ばしている走行中にリアブレーキを使わないとはいえ、
停車や坂道などでは使いますし、低速のUターンなどでも当然のように使います。
ブレーキランプは後続車へのアピールの為の灯火装置ですから、双方の安全上点かないという選択肢はあり得ません。
ちなみに接続する際のスプリングがバックステップにも同梱されていましたが、
”カットして長さを調整して使う設定” ながら、 ”最短でも長すぎる”為使えませんでした。
バネ定数自体は大きな差がないように感じますので、
敢えて純正スイッチの作動に最適化されているノーマルのスプリングを使っています。
バックステップ付属のステーがまるで使えないことがこれで判明しましたので、
テキトーに3mm厚くらいのアルミで剛性の高いステーを作成しておきましょう。
まあこんなもんか。
適当に余っていた端材を糸鋸でガリガリやったので直線が蛇行していますが(笑)
どうせペダル裏で見えない箇所なので気にしないでゆきます!
ついでにキットに付属していた怪しい皿ねじも排除しキャップボルトで取り付けし再セット。
これでステーが歪まなくなりましたので、
狙ったポイントで一発でブレーキスイッチが作動するようになりました。
続いてはこちらの処理。
SC57型CBR1000RRはセンターアップマフラーなので、
立ち上がるエキゾーストパイプがフレーム後端から車体の右側を通ってシート下に垂直に立ち上がっていますが、
ノーマルではそこに アルミの遮熱板+樹脂のカバー が取り付けられています。
これらの機能は言うまでもなく熱対策。ライダーへの熱の到達を防ぐことと、
ブレーキスイッチやマスターシリンダーなどに熱が届かないことであるものと思われますが、
公道用途では渋滞などによる熱の蓄積もあれば、
”子供や他人が触る” 可能性もあるため、ただカッコの為だけに外す気にはなりません。
ステップの取り付け自体は、アルミの遮熱板を外してしまえば簡単ですがひと知恵絞ってみましょう。
写真を撮り忘れてこの画像しかないのですが、
キットには ”メガネレンチ”のような40mm程度の中途半端な長さのステーが一本入っていました。
確認するとメガネ形状双方の穴の径は M6とM8のようです。
メーカーの想定としては恐らく先述の ”樹脂のカバー” を、
バックステップのボルトと共締めさせステートするのだと思いますがいずれにせよ中途半端であり、
他方の”アルミの遮熱板”にもそのままでは到底届きません。
新たにアルミ板などで雑なステーを作ることは私には可能ですがそれもめんどくさい。
ならばあるものを利用しよう♪ということでこんな感じで活用しました。
・ステップのポジション調整の4箇所ある穴のうち、余っているものを利用。(3つは必ず余ります)
・このステー自体はそこそこ剛性が高いので、適度に曲げてスペーサー兼用として利用
ということで、手持ちのM8のボルトとM6のボルト(横からアクセスする必要があるので六角ボルト)を使い、
最短距離でバックステップ側に引っ張る形でアルミの遮熱板を固定してあります。当然ながらガタなどなし。
これで機能面での問題解消が見えましたので右側ステップの取り付けは完了!
と言いたいところですが、機能とは別にどうしても気になった箇所があるのでもうひと作業。
これ、マフラーヒートガード(アルミの遮熱板)の単体での姿ですが、
中央を境に右側と左側の色味が違うのがお判りになりますでしょうか。
磨いてない左側 : 磨いてある右側
の状態なのですが、なにぶんアルミ地の板なので全体的に点錆びが&汚れが酷い状態でした。
折角取り外しましたのでこれを磨くことに。
最初はピッカピカにしてやろうかと思ったのですが、早々にめんどくさくなって挫折しました!
一通りの錆と汚れは落ちましたのでまあいいや。気にせず取り付けて今度こそ右側は完成です。
【 左側(シフト側)のバックステップ取り付け編 】
思いのほか大仕事となった右側に引き続き、今度は左側です。
ノーマルはこのような感じです。
ステップとシフトのリンクが ”別体” でシンプルな構造ですね。
これがまた難産だった右と同じで大変で・・・と思いきやあっさりとしたもので(笑)
ふつうに付きました!まさに奇跡!
構造としてはシフトぺダル側に直結のシフトアームがリンクを経てシフトを行う形式で、
どちらかというと古いオートバイに多いオーソドックスな構造ですね。
純正の直接リンクタイプに比べるとダイレクト感は欠けますが別に問題はありません。
リンク部についてはこんな感じの構造です。
現在は 正チェンジですが、組み換えによって 逆チェンジも可能な構造のようです。
但し公道では脳に刷り込まれた正チェンジのほうが楽で安全ですので、今回は正チェンジでゆきます。
NSRの頃は調子に乗って逆チェンジもしていましたが咄嗟の時に忘れるんですよね。
余談ですが、車体側のシフトアームのピロボールつきボルトは形状の問題で、
バックステップキットに付属のものを使用せず、純正状態で付いているものを使用しています。
それ以外についてはキットのものでOKでした。
尚、左側ステップの取り付けで唯一の加工はここでした。
遮音カバーのカット加工。(緑のラインでカットしています)
但し、社外ステップ装着時の遮音カバーの干渉はありがちな話で、
リンク構造が変わる社外ステップは、どこのメーカーのものでもカバーの取り外しか、
専用ステーを付属させて固定するポイントを純正状態から変更するように指定があるようです。
ただ遮音カバーについても、先述のヒートガード同様にカッコよさ以外取り外す合理的理由がなく、
SC57の特定ロットにあったような熱篭りによるジェネレータ焼けなども、
私のCBRでは対策済であるため残しておいてネガはありません。
そのため敢えて遮音カバーは残してある状態としています。
これにて双方の取り付けが完了。
ちなみに念のため買っておいたオフセット用アルミカラーなどの出番は左右ともありませんでした。
【 完成前後比較 】
≪右側≫
≪左側≫
いやーこれでスッキリです。
樹脂のヒートガードカバーだけ一部留めておりませんが、
ベースのアルミ遮熱板は固定されており、3点留めのうち2点が留まっていますので問題ない状態です。
ただ、見た目的に気にはなりますので後ほどブラインドナットを調達して仕込んでおこうと思っています。
肝心の操作感ですが今のところシブさや剛性面での歪みなども感じず良好です。
バックステップとしての効果も、私の場合は位置調整が一番前&下で丁度良く、
今までステップバーがふくらはぎにあたっていたのも緩和されてよい感じです。
そしてなにより見た目がいいです♪
お洒落は足元からとは言いますが、一部のパーツがフレッシュ且つ機能的な状態になるだけで気分が違いますね( ̄ー ̄)
最期に商品の感想としては、軽作業が必要だったとはいえ 16,000円 ならばお値打ちな気がします。
余談ですがヤフオクなどで 「新モデル」 と銘打って販売されている 25,000円クラスのそっくりな品がありますが、
画像を見るに、ヒールプレートとマスターシリンダステーのデザインが変わったことと、
ペグの形状が国産のステップにあるような半円筒形状になったことぐらいのようです。
半面、今回悩まされた ”ブレーキスイッチスプリングのステー ”は変わっておらず、正直+10,000円出すのは躊躇われますね。
さてさて。毎度記事が長めとなり恐縮ですが本日はこれまで!
またタイミングを見て更新させて頂こうと思っておりますので、今後ともよろしくお願い致しますm(__)m