北へふたり旅(49)

「8月最後の週。月曜から3泊4日で北海道旅行を考えています。
きままな2人の自由旅、という形でお願いしたいのですが。
移動はすべて鉄道でお願いします」
「8月27日から4日間、個人型のフリープランですね。承知しました。
宿泊地のご希望はございますか?」
「1日目は函館。2日目と3日目は札幌を考えています」
スーパーマーケット内、JTBの窓口は今日も空いていた。
待つ必要もなく「どうぞ」と、いつもの女の子に案内された。
「函館ですと市内のホテルと、ちかくの温泉におすすめがございます。
どちらをとりましょうか?」
「温泉?。函館に温泉があるのですか?」
「北海道の三大温泉の一つ、湯の川温泉です」
「移動は?」
「鉄道は函館までです。その先はバスかタクシーの移動になります。
函館駅から温泉まで、20分から25分ほどです」
温泉と聞いてこころが動いた。
しかし。鉄道が接続していないと聞いて躊躇した。
2人ともうまれてはじめての鉄道旅だ。
移動が複雑化すると負担がおおくなる。疲れすぎないか心配になる。
「市内でホテルをとってください」
函館市内のホテルのパンフレットがひろがる。
函館で観光したいのは朝市と、赤レンガ倉庫と函館の夜景。
「それでしたら、こちらがおすすめです」女の子がひとつのホテルを指ししめす。
「ただし。追加料金がかかります」とほほ笑む。
「追加料金?」
「はい。こちらは7000円が追加されます」
基本料金と追加料金・・・なんだそれ?。
なるほど。パンフレットをよく見ると料金別にホテルがランク分けしてある。
(一泊目です。しょうしょう奮発しても大丈夫。
そのかわり連泊の札幌は、規定料金のホテルにしましょう)と妻がささやく。
「じゃそこ。ラビスタ函館べィで」
「承知しました。空きがあるかどうか確認してみます」
女の子がパソコンを操作する。
季節や曜日の条件により、ホテルの値段は変動する。
「とれました。8月27日。
ラビスタ函館べィ お二人様。
ご希望通り、喫煙室が確保できました」
驚いた。
健康増進法で禁煙が進む中、喫煙営業しているホテルがいまだに有った!。
妻と娘はいまだ愛煙家のまま。
「やめたいんだけど・・・」苦笑しつつ、いまも娘と2人で煙草をふかしている。
ダメもとで喫煙室を希望した。
しかし函館でトップランクのホテルで、喫煙室を確保できるとは
驚いた。
健康増進法で禁煙が進む中、喫煙営業しているホテルがいまだに有った!。
妻と娘はいまだ愛煙家のまま。
「やめたいんだけど・・・」苦笑しつつ、いまも娘と2人で煙草をふかしている。
ダメもとで喫煙室を希望した。
しかし函館でトップランクのホテルで、喫煙室を確保できるとは
夢にも思っていなかった。
この結果に妻はおおいによろこんだ。
ついに妻はいつも空いているこのJTBの、熱狂的大ファンになった。
(50)へつづく
この結果に妻はおおいによろこんだ。
ついに妻はいつも空いているこのJTBの、熱狂的大ファンになった。
(50)へつづく