さむーい日の夜は、部屋ん中を十分暖めて、お気に入りの椅子にもたれ、
あったかーいコーヒーかココアをすすりながら、あったかーい曲を聴く。
そう、そばには薪ストーブがパチパチと音をたてる。
湯気で曇った窓ガラスの向こう側では、
時の経つのを忘れたようにしんしんと降る雪。
こんなシーンの中で、こころ静かに聴いていただきたい曲。
フィーピー・スノウの
『 サンフランシスコ・ベイ・ブルース 』(1974)年 です。
この曲はフィービーのデビューアルバムに入っている曲ですが、
「ブルースは最高ですね。」 と私が思えるようになったのは、
32年前にこのアルバムと出会えたからにほかなりません。
ジャニス・ジョップリンのようにパワーや躍動感はないけど、
緩やかに、ながれる様に歌う彼女の独特な歌いまわし、
何故か知らぬ間に、スーッと近づいて来て、
いつの間にか心の中にしみ込んでいる・・・。
そんな魔法の様な彼女の歌声です。
哀しいブルースをこんなに明るくきれいに歌えるのは彼女だけかも。
アルバム一枚聴き終わったときには、みごとに打ちのめされた
という観がしました。
長い年月が経ってもいまだに大好きな一枚です。
誰かに一枚だけプレゼントするとしたら、私はこのアルバムを選びます。
アップルくん