これが通常の野生機能off状態のさくら。
今夜彼女は、コードカバーでまとめたプラグを見て、二またの蛇かと思ったらしいのです。
なんか部屋の隅でカチャカチャ音がすると思ったら、腰が引けたまま猫パンチを食らわせておりました。
空想上の敵と勇敢に戦っているんだな、と可愛く思っていたら、
内心では結構怖かったらしい。
物音がしたらアニメみたいにびょーんと飛び上がっておりました。
以後は周囲の様子を過剰にうかがう、びくびく猫に。
これが野生機能onのさくら。
耳を伏せてひげは下向き、腰は低くしっぽも立たせず。目は爛々、鼻はピンク。
見なれた洗濯バサミ(カーペットカバー止めに使用)すら異様に感じるらしく、バシッと叩いていた。
大丈夫だよ。もう怖いことないよ。
パニックに近いのだろうと思って、しばらくそっとしておきましたが。
いつもは飲みこむようにして一瞬で平らげるごはんすら、
辺りを見回しながら少しずつ食べていました。
これほどの反応が出たのは、やはり本能的に“蛇”出没と思いこんだからではないかと…。
今は普通のさくらに戻りましたけどね。
「あーねむねむ」
一方でのんきに椅子に座って食卓に向かうエル氏。
野生機能は…どこのスイッチ押したらonになるのよ。
「ぼくは、にんげんのおとこのこです。ぶんめいのこです」
そうかなあ…。この暑いのに毛皮着てるんだけど…。
先日、同じ日に来客が二組ありまして。
最初のお客さんは猫完全スルー。
まったく無関心で反応がなかったので、さくらとエルは途中から平然として、
むしろ自分たちからお客さんの荷物の匂いを嗅ぎに行き、その辺をうろちょろしていました。
次のお客さんご夫婦は、奥様のほうが猫大好きで、
撫でたり抱っこしたりしてくれたので、さくらはシャーシャー威嚇して猫パンチ。
エルも遠巻きに用心して、抱っこされたら鼻ぺろでごまかしていました。
猫ってなあ、ほんまに猫好きの人より猫無視の人に近づいていくんだよなあ…。
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