☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜20170724
昭和56年5月、木村義徳先生と第38期棋聖戦です。

大山先生は四間飛車ですが、急戦に52金左とするのは珍しいですね。

木村先生は左46銀です。32飛とか12香とかが普通の受け方ですが、32銀と引くのは力戦志向。

木村先生はすぐに35歩と行きました。これは45歩があるので、37桂と備えてからゆっくり攻めるのが定跡なのですが(右46銀では定跡、左46銀でも定跡かな?)

そのまま決戦にはならず、少し収まります。

これで先が長いと思ったら

端の突き合いを生かして12歩がありました。12同香に11角の筋です。

大山先生は飛で取って戻り

飛車交換。こういうのは美濃囲いは堅くても、銀が浮いていて先手で飛車を打てるので、やや居飛車よしです。

木村先生は少し凝った感じで攻めますが、こういう歩は手筋です。

手順に厳しく迫ります。

大山先生は端攻めで勝負、ですが63香があるので危険です。

木村先生は角を切ってから63香を決行。大山先生は角打ちで返します。木村先生はここで71銀から攻めるのですが、この図を見ていると63桂成でも71銀があって、どちらでも取れませんね。ということは63桂成の形なら72成桂と取れるわけで、それなら勝ち筋でした。

竜を切って攻めるわけですが、72成桂同金の形で61竜を決め手にしたら先手の勝ちでした。

結局は後手玉に詰みがなく(ならば99香を捨てずに66歩か66銀なら難しかった)

大山先生は84香が打てれば、後は駒を渡しすぎないように寄せればよいだけです。

1手渡しても詰めろがかからず

投了図。
木村先生はうまく攻めていたのですが、終盤でわずかに届かず。後で振り返ってみると簡単な寄せを逃しているわけですが、対局中に気が付くのは難しいものなのです。
大山先生は力戦が多いので、こういう普通の急戦は経験が少ないかもしれませんね。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:木村義徳8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 5八金(49)
14 7一玉(62)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 6八銀(79)
18 4三銀(32)
19 2五歩(26)
20 3三角(22)
21 3六歩(37)
22 8二玉(71)
23 5七銀(68)
24 1四歩(13)
25 1六歩(17)
26 5二金(41)
27 6八金(69)
28 6四歩(63)
29 4六銀(57)
30 3二銀(43)
31 3五歩(36)
32 4五歩(44)
33 3三角成(88)
34 同 銀(32)
35 3四歩(35)
36 同 銀(33)
37 5七銀(46)
38 3三角打
39 6六角打
40 2二飛(42)
41 3三角成(66)
42 同 桂(21)
43 1五歩(16)
44 同 歩(14)
45 1二歩打
46 同 飛(22)
47 2四歩(25)
48 2二飛(12)
49 2三歩成(24)
50 同 飛(22)
51 同 飛成(28)
52 同 銀(34)
53 2一飛打
54 3二銀(23)
55 3一飛成(21)
56 4三銀(32)
57 3四歩打
58 同 銀(43)
59 3三龍(31)
60 4三銀(34)
61 5五桂打
62 5四銀(43)
63 3四角打
64 9五歩(94)
65 2二龍(33)
66 5一金(52)
67 1一龍(22)
68 9六歩(95)
69 6一角成(34)
70 同 金(51)
71 6三香打
72 同 銀(54)
73 同 桂(55)
74 3三角打
75 7一銀打
76 9三玉(82)
77 6一龍(11)
78 同 銀(72)
79 9六香(99)
80 9四歩打
81 同 香(96)
82 同 玉(93)
83 9五歩打
84 同 玉(94)
85 6六銀(57)
86 8四香打
87 7七金(68)
88 9八飛打
89 8八金打
90 6九角打
91 同 玉(78)
92 8八飛成(98)
93 9六歩打
94 9四玉(95)
95 7九金打
96 9八龍(88)
97 8二銀(71)
98 4九飛打
99 5九銀(48)
100 2四角(33)
101 4六歩(47)
102 同 歩(45)
103 投了
まで102手で後手の勝ち

後手番大山先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜20170724
昭和56年5月、木村義徳先生と第38期棋聖戦です。

大山先生は四間飛車ですが、急戦に52金左とするのは珍しいですね。

木村先生は左46銀です。32飛とか12香とかが普通の受け方ですが、32銀と引くのは力戦志向。

木村先生はすぐに35歩と行きました。これは45歩があるので、37桂と備えてからゆっくり攻めるのが定跡なのですが(右46銀では定跡、左46銀でも定跡かな?)

そのまま決戦にはならず、少し収まります。

これで先が長いと思ったら

端の突き合いを生かして12歩がありました。12同香に11角の筋です。

大山先生は飛で取って戻り

飛車交換。こういうのは美濃囲いは堅くても、銀が浮いていて先手で飛車を打てるので、やや居飛車よしです。

木村先生は少し凝った感じで攻めますが、こういう歩は手筋です。

手順に厳しく迫ります。

大山先生は端攻めで勝負、ですが63香があるので危険です。

木村先生は角を切ってから63香を決行。大山先生は角打ちで返します。木村先生はここで71銀から攻めるのですが、この図を見ていると63桂成でも71銀があって、どちらでも取れませんね。ということは63桂成の形なら72成桂と取れるわけで、それなら勝ち筋でした。

竜を切って攻めるわけですが、72成桂同金の形で61竜を決め手にしたら先手の勝ちでした。

結局は後手玉に詰みがなく(ならば99香を捨てずに66歩か66銀なら難しかった)

大山先生は84香が打てれば、後は駒を渡しすぎないように寄せればよいだけです。

1手渡しても詰めろがかからず

投了図。
木村先生はうまく攻めていたのですが、終盤でわずかに届かず。後で振り返ってみると簡単な寄せを逃しているわけですが、対局中に気が付くのは難しいものなのです。
大山先生は力戦が多いので、こういう普通の急戦は経験が少ないかもしれませんね。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:木村義徳8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 5八金(49)
14 7一玉(62)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 6八銀(79)
18 4三銀(32)
19 2五歩(26)
20 3三角(22)
21 3六歩(37)
22 8二玉(71)
23 5七銀(68)
24 1四歩(13)
25 1六歩(17)
26 5二金(41)
27 6八金(69)
28 6四歩(63)
29 4六銀(57)
30 3二銀(43)
31 3五歩(36)
32 4五歩(44)
33 3三角成(88)
34 同 銀(32)
35 3四歩(35)
36 同 銀(33)
37 5七銀(46)
38 3三角打
39 6六角打
40 2二飛(42)
41 3三角成(66)
42 同 桂(21)
43 1五歩(16)
44 同 歩(14)
45 1二歩打
46 同 飛(22)
47 2四歩(25)
48 2二飛(12)
49 2三歩成(24)
50 同 飛(22)
51 同 飛成(28)
52 同 銀(34)
53 2一飛打
54 3二銀(23)
55 3一飛成(21)
56 4三銀(32)
57 3四歩打
58 同 銀(43)
59 3三龍(31)
60 4三銀(34)
61 5五桂打
62 5四銀(43)
63 3四角打
64 9五歩(94)
65 2二龍(33)
66 5一金(52)
67 1一龍(22)
68 9六歩(95)
69 6一角成(34)
70 同 金(51)
71 6三香打
72 同 銀(54)
73 同 桂(55)
74 3三角打
75 7一銀打
76 9三玉(82)
77 6一龍(11)
78 同 銀(72)
79 9六香(99)
80 9四歩打
81 同 香(96)
82 同 玉(93)
83 9五歩打
84 同 玉(94)
85 6六銀(57)
86 8四香打
87 7七金(68)
88 9八飛打
89 8八金打
90 6九角打
91 同 玉(78)
92 8八飛成(98)
93 9六歩打
94 9四玉(95)
95 7九金打
96 9八龍(88)
97 8二銀(71)
98 4九飛打
99 5九銀(48)
100 2四角(33)
101 4六歩(47)
102 同 歩(45)
103 投了
まで102手で後手の勝ち