第1問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/5f/67421d6a4f32f10d6871919579e034ec.png)
3筋を押さえこまれました。反撃はどこから?
A 55歩 B 65歩 C 24歩
第2問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/e2/0026c0707fbb8c26acbcf2e0b8cfa729.png)
こういう手は逃してはいけません。
A 23歩成 B 88玉 C 56歩
第3問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/4b/331043a6af5f8dac90591424e0c1f91c.png)
どこを攻めますか?
A 66歩 B 44歩 C 86香
第4問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/14/37171f243590711e042a2b154f917cc7.png)
両取りに打たれました。受け方は?
A 79金 B 46角 C 65飛
20190101今日の一手
9月16日の名南将棋大会から、HさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
問題図の前、仕掛けから見てみます。
四間飛車に35歩の突き捨てからななめ棒銀の急戦です。しかし右46銀でななめ棒銀に出るのは、藤井システムの時くらいなのです。46銀~35歩というのが正しい指し方です。
35同歩に46銀36歩26飛。飛車を浮いて3筋の歩の突き出しに備える(16歩も働いている)というのは部分的には正しい指し方なのですが、やはり3筋が薄いです。左銀が48にある方が良いのです。
後手としては32飛35銀45歩
先手の3筋が薄いので、3筋に飛車をまわってさばくというのが強烈な反撃になったはず。
実戦は45歩で
こう指すのは32銀型の時です。33角成同桂35銀22飛
22飛のところで64角を打てばまあまあ指せていたはずです。ここから66角32飛24歩同歩同飛53角と進んだのが問題図です。
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩損ですが持ち歩があるので損得なしと見ます。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は24飛66角で2枚、これに35銀が加わるかどうか。もう一つ前に出れば攻め駒です。
後手の攻め駒は53角1枚。
総合すれば互角です。
☆ 大局観として
2人とも棋力は同じくらい(名南将棋大会は少人数のクラスに分けています)ですが、振り飛車党というのは案外に定跡に詳しくないもので、居飛車が定跡を研究してあれば(初段前後までは)有利になりやすいものだと思います。居飛車党は1つの定跡だけ詳しければよいわけですから。
互いの序盤がぎこちなくて、現在は形勢互角です。
急戦の将棋は居飛車の玉が薄くて攻撃力があります。右辺の戦いで互角よりは少し得をできるかどうかというのが勝敗につながります。この場合は48銀ではなく79銀なのですから先手の玉が少し堅いです。端攻めを考慮すれば美濃囲いに劣らない場合もあります。79銀よりは68銀のほうが少し堅いかもしれません。(と中原先生がどこかで言っていました。)
さて局面は銀取りですから、取らせるか逃げるかひもをつけるか。順番に見ていきますが、形勢互角以上ならば自然な手を心がける方が良いです。
○ 34銀が一番自然でしょう。
銀を逃げながら攻め駒に使えるわけですから。34同銀同飛22飛24歩
飛車の成り合いではまずいので24歩を打っておきます。43金33飛成同金同角成
までは必然に近いと思います。33に竜を残すと44角打があるので飛車から行くのが正しいです。これで後手の飛車は逃げるところに困ります。62飛65桂26角53銀
飛車を取り返せば(歩切れが面白くないですが)先に桂を取っている形です。馬を守りに使えるのでまあまあの形勢です。
△か× 44銀だと
44同角同角同銀同飛22飛24歩43銀
これは先手の失敗です。
銀を取り返さずに21飛成として後手は43銀と打ち
34歩25桂同飛34飛
このくらいのわかれです。銀歩歩と桂の交換で竜を作っているのは駒得とは言えず、振り飛車ペースですがまだ戦えなくはないです。
あるいは44銀を同銀として同じような順になるかもしれません。
どちらの図が良いかは後手が選べるし、少し後手が良いのでしょう。
○ 26銀はおかしな感じがしますが
とりあえずは銀にひもがつきました。37歩成に備えているという意味もあります。21飛成は避けにくいので後手は42金。34歩22歩では先手の飛車が狭いので、21飛成12飛
桂香を取らせないように受けて、15銀(か17銀かも)32銀27竜
互いに我慢し合います。先手は竜を作っただけ駒得で、43金36竜35歩・・・というような長い戦いになりそうです。
× 57角も銀にひもをつけていて
たまに見る筋ではありますが、37歩成同桂36歩21飛成37歩成34銀
31飛(か31歩か)同竜同角43銀成同金41飛42角34歩
うまく攻めているようでも27飛~47と が厳しいので後手が指しやすいか。
△か× 実戦は34歩でした。
35角23飛成22歩
と進んだのですが、22歩では22銀として33歩成23銀32と同銀左
ならば後手有利でした。
戻って22歩から
33竜同飛同歩成28飛
ここで43と57銀52と58銀不成同金同飛飛成68金同角成同銀69金
と進むと後手の1手勝ちなので
68銀と受けて
後手は43銀を逃げきれないので形勢互角に近いのですが、角の働きに差があり、37歩成もあるので後手が指しやすいです。
最初のほうに戻って、34歩35角の時に23飛成ではなく21飛成
とすれば23飛成22銀という変化を回避できます。44銀打33歩成同飛
互いの角や竜の位置に違いはありますが、銀歩歩と桂の交換で竜を作っているという図です。どれも後手もちの変化だと思います。
△か× 最初に21飛成として
35角34歩でも同じことです。
☆ まとめ
形勢が悪くなければ自然な手を考えた方が良いというのが基本だと思います。
44銀が思い浮かぶかもしれませんが、後手が待ち構えているところでしょう。角銀の総交換は先手玉の薄さが目立ってしまいます。(飛車を取られる変化もありそうでした。)
であれば34銀が自然な攻めで、後手の53角の目標が消えるのです。
形勢が思わしくないと感じていたならば、26銀と引くのが粘りの手です。34歩と21飛成を楽しみにして、不利な変化がないことを確認して指します。