第1問

問題で出しても当たらないでしょうが、こう指すのが升田先生の感覚なのですね。
A 47金 B 47銀 C 95歩
第2問

45歩同歩79角成をねらわれています。
A 68角 B 69飛 C 87飛
第3問

これで間に合うと読みました。
A 74歩 B 84歩 C 77桂
第4問

少し読めばわかります。
A 52と B 26飛 C 48桂
第5問

先手玉は詰めろです。
A 39桂 B 59飛 C 25桂
20190119今日の一手
9月30日の名南将棋大会から、HさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
先手の香歩歩得で成香と と金を作っていますから駒得です。
玉の堅さは(相手の駒を考慮しないで)先手玉のほうが堅いです。
先手の攻め駒は83と と持ち駒銀桂桂香で5枚。十分にあります。
後手の攻め駒は64角が入るかどうかで1枚。
総合すれば先手優勢です。
☆ 大局観として
先手が3つの要素で上回っているので次の手も簡単なように思うのですが、後手からの46歩~47歩成というのが厳しいねらいです。
これに対応するか、寄せ合いを目指すかというのが最初の分岐点です。
先手の攻め駒は多いのですが、小駒だけなので66角や89飛が働かないと(早くは)寄せにくいです。
常識的には後手の攻め筋を防ぐのでしょう。駒得なので受けに回っても良いのです。
○ 角取りにするのが強い受け方で56桂
を最初に考えたいです。角が消えれば(移動してもらえば)先手優勢です。後手は角を逃げずに46歩48金引までは良いとして、37歩成同銀36歩とするのが最善です。そこで64桂
37歩成同金98飛成38銀
89竜には72角51玉33角成42金24馬
飛車を取られても24桂を外せるのが大きくて寄せ合い勝ちです。
後手としては飛車を取らずに36歩
これで先手玉は詰めろです。72と同金同桂成同玉83角
後手玉を追っていきます。83同玉86飛というのは詰みます。62玉61金53玉45桂42玉33角成31玉24馬
やはり24桂を外してしまえば先手玉が詰まず、詰めろも難しいです。
今の変化が難しい(王手飛車取りが嫌だ)と思えば銀を取られた時に37同玉
と取ります。36銀28玉47歩成に72と同金同桂成同玉86飛
後手玉は詰めろで、持ち駒が豊富ですから一手一手でしょう。
戻って最初の37歩成を同玉だと
47歩成同玉19角成と角を逃げられて、86飛45香58玉98飛成88歩48香成同金36桂
まだ先手が良さそうですが、少しまぎれています。
こちらを先に書くべきかもしれませんでしたが、後手としては46歩48金引に37歩成ではなく47歩成の王手のほうが普通の手で
64桂48と同金98飛成
これは先手玉が詰みにくいのです。72と同金(51玉ならば詰まないけれど)同桂成同玉83角
今度は銀1枚余計に持っている(38銀の合駒に使わなかった)ので後手玉が詰みます。
ややこしい変化はあるのですが、いずれも先手が勝てそうな変化でした。
○ 48金引と先に逃げて46歩
の時に56桂と打つならば同じ図になります。
× 48香と数を足して受けてみると
46歩同金45歩には56桂
しかないでしょう。46歩64桂同歩86飛45桂
先手玉は詰めろですが、72銀51玉33角成42金24馬
24桂を抜けるので先手の勝ち筋です。
後手としては56桂に46角として
46同香98飛成86飛37金
18玉38金72と同金81飛成71銀88歩37歩成
これは後手の1手勝ちです。
×か△ 58桂としても
ほぼ同じです。46歩に同桂45歩
というのは46歩が桂に替わっただけで桂馬を損しています。(ここで56桂ならばまだ先手有利かも。)
よって46歩に同金45歩56桂46角
46同桂98飛成86飛37金18玉38金72と同金81飛成71銀88歩37歩成
46にあるのが桂か香かの違いだけです。
× 35銀としても
46歩に同金は35飛と取られます。46歩に同銀45歩
は46歩が銀に替わって大損です。
△ 55桂と捨てると
捨てる駒としては銀取りでもあるし、2枚ある桂を捨てるのが正しいです。
55同歩84銀97飛成(98飛成は99飛がある)65香
先手が少し有利くらいですが、先手玉が比較的に安全なので考えやすいかもしれません。
△ 65香だと
65同飛56桂
というのは98飛成がないので受けやすいのです。46歩48金引37歩成同銀36歩64桂37歩成同金
となればわかりますね。
ということで65香にも46歩
48金引37歩成同銀36歩64香
というのは64にあるのが香か桂かの違いです。64桂のほうが(最初に56桂のほうが)攻めに働いていますね。しかし形勢は先手よしでしょう。
× 実戦は39玉と
角筋から玉をかわしたのですが、46歩48金引37歩成同銀36歩26銀47歩成同金98飛成
飛車取り詰めろをかけられて負けになってしまいました。
× 99香は98飛成のほうを受けた手ですが
46歩48金引47歩成には55桂
しかないでしょう。38と同金上37銀同金直同歩成同金に55角
36桂打を見て後手の勝ち筋です。
× 99飛も
交換してもらえば、あるいは98歩を打ってもらえば得かもしれませんが、99香の時と同じで
後手が勝つでしょう。
△か○ 攻め合いで86飛として銀を取れば
86同角ならば84角85飛87香
先手玉が堅いままなので楽勝です。
やはり46歩と取り込まれて
72と(72銀もあるか)同金81飛成62玉48金引47歩成55桂
48と61銀(48同金71金打は互角)38と同金37銀18玉
先手玉は詰まず、後手玉は詰めろです。後手は詰めろ逃れで55飛か55角か55歩か。後手玉は詰まなくても上に追っていって詰めろ逃れの詰めろがかかりそうで、ちゃんと指せば先手の勝ちになるようです。
☆ まとめ
角筋は止めにくいものです。(飛車の縦の筋は止めやすいけれど、横の筋は止めにくいかもしれません。)
受け方としては
間に小さな駒を打つあるいは移動する ;普通の受け
攻撃対象にされた駒(玉とか飛とか)を移動する ;かわす受け
角取りで返す(この時に近づけて受ける手筋が出てきやすい) ;強い受け
の3通りでしょうか。この場合は終盤戦ですから、強い受け、角取りで返すことから考えます。65香もあるのですが、56桂ならば角を取ると金取りあるいは72と があるので有力です。
実戦のかわす受けも良さそうに思えましたが、98飛成が詰めろになるので失敗です。
55に駒を捨てるのは非常手段ですが、後手の角筋が止まれば考えやすくなるかもしれません。