今日の棋譜20190106
昭和38年11月、升田幸三先生と第2期十段戦第3局です。
矢倉の出だしで
升田先生の陽動向い飛車です。
大山先生は右46銀の急戦で応じ
升田先生は飛車をまわり角を引き45歩、強く返します。
銀ばさみのようで45銀は簡単に死にません。角筋を通されて
退路を作られ
また銀ばさみになったようでも
角筋が通ると死なないのです。
34銀には同銀同飛11角成33角というのが自然な感じですが、大山先生は銀をかわし
33角には24歩同歩33角成同飛24飛23歩。23歩を打たせる形は居飛車が指しやすいです。
居飛車はこのラインに角を打つことができるのです。
53飛には55銀、
升田先生も左銀を使えば25飛で
24に引くようでは銀の働きに差が出ました。5筋で銀交換は、攻めの銀と守りの銀の交換です。
香を取れば大山先生がはっきり有利です。
55香も利いて
金得になりました。
飛車は見切って寄せに行きます。
47と を無視して金を取り
61銀同玉63銀としばれば、43馬もあるので受けなしです。
投了図。
升田先生の32手目45歩が無理だったということになるのですが、先手の角が68銀で使えるようになったというのが大きいのでしょう。先手は銀の動きで2手損ですが、後手の62銀～63銀の価値が小さく、84歩も無駄です。
升田先生相手には大山先生が直線的に攻めている感じがします。そのなかで銀をぶつけられて45手目56銀を選ぶところは先を急がない大山先生の手なのかも。銀の働きに差が出ました。
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# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時：1963/11/19
手合割：平手
先手：大山十段
後手：升田幸三9段
手数----指手--
1 ７六歩(77)
2 ８四歩(83)
3 ７八銀(79)
4 ３四歩(33)
5 ７七銀(78)
6 ４二銀(31)
7 ２六歩(27)
8 ６二銀(71)
9 ４八銀(39)
10 ６四歩(63)
11 ３六歩(37)
12 ６三銀(62)
13 ５八金(49)
14 ４四歩(43)
15 ５六歩(57)
16 ４三銀(42)
17 ６八玉(59)
18 ３三角(22)
19 ７八玉(68)
20 ２二飛(82)
21 ５七銀(48)
22 ６二玉(51)
23 ４六銀(57)
24 ５二金(41)
25 ３五歩(36)
26 ３二飛(22)
27 ２五歩(26)
28 ７二玉(62)
29 １六歩(17)
30 ５一角(33)
31 ３八飛(28)
32 ４五歩(44)
33 同 銀(46)
34 ３五歩(34)
35 ６八銀(77)
36 ３三角(51)
37 ５五歩(56)
38 ５四歩(53)
39 ２八飛(38)
40 ５五歩(54)
41 ３四歩打
42 ５一角(33)
43 ５五角(88)
44 ３四銀(43)
45 ５六銀(45)
46 ３三角(51)
47 ２四歩(25)
48 同 歩(23)
49 ３三角成(55)
50 同 飛(32)
51 ２四飛(28)
52 ２三歩打
53 ２六飛(24)
54 ３六歩(35)
55 ７七角打
56 ５三飛(33)
57 ５五銀(56)
58 ３五銀(34)
59 ２五飛(26)
60 ２四銀(35)
61 ４五飛(25)
62 ４三歩打
63 ５四歩打
64 同 銀(63)
65 同 銀(55)
66 同 飛(53)
67 １一角成(77)
68 ３三桂(21)
69 ５五香打
70 ３四飛(54)
71 ５二香成(55)
72 同 金(61)
73 ４六飛(45)
74 ５三香打
75 ５七歩打
76 ３七歩成(36)
77 ２一馬(11)
78 ４五銀打
79 ４一銀打
80 ４六銀(45)
81 同 歩(47)
82 ４七と(37)
83 ５二銀(41)
84 ５八と(47)
85 ６一銀(52)
86 同 玉(72)
87 ６三銀打
88 ６八と(58)
89 同 金(69)
90 ６九銀打
91 同 金(68)
92 ３八飛成(34)
93 ５八銀打
94 投了
まで93手で先手の勝ち
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