第1問
一番おとなしく受けました。
A 67歩 B 65歩 C 63歩
第2問
6筋は我慢したので、他に主張を作ります。
A 56歩 B 55歩 C 75歩
第3問
駒得なので手堅く受けます。
A 33桂 B 33銀 C 43銀
第4問
駒得を広げていきます。
A 66桂 B 55桂 C 65桂
第5問
これはどう指すか聞いた感じの手です。
A 49銀 B 98飛成 C 55馬
20190125今日の一手
9月30日の名南将棋大会から、YさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
銀角交換で先手の駒得です。ただし穴熊では金銀の価値が高くなっているということもあり、評価は控えめに。
玉の堅さは同じくらいとみる(金銀3枚で守っている)のですが、遠さでは後手が優ります。
先手の攻め駒は71飛97角と持ち駒角で3枚。
後手の攻め駒は78飛は微妙ですが数えておきましょう。68銀45桂と合わせて3枚です。
総合すれば互角です。
何手で詰めろかを数えてみると、後手玉は42角成~41飛成で詰めろ、現状は3手すきです。
先手玉は69銀不成~58銀成で詰めろ。現状は3手すきです。
先手番なので先手有利です。
☆ 大局観として
形勢は互角に近く、寄せ合いは先手の1手勝ちかというところです。ただ後手の穴熊は遠いというか深いので、金銀を打って守る粘りが利くかもしれません。寄せ合いは慎重に読んだ方が良いです。
先手玉は舟囲いのようになっていますが、横から攻められるのには案外に堅いです。
受けを考えるのもありそうです。先手は駒得、後手の攻め駒は3枚、78飛の利きが止まっている瞬間ですから。
△ 72飛成は自然な駒得です。
69銀不成(2手すき)59金引57歩成
69金とする余裕はないです。42角成48と同金左56桂
後手玉に詰み筋がないですね。先手玉は詰めろなので寄せ合い負けです。
先手の工夫は42角成ではなく89角
受けに回ってどうか。48飛成同金左56歩
歩切れなので58歩と受けられません。銀を埋めるのではじり貧、42角成48と同金57歩成
これも先手玉が詰めろです。
であれば56歩を同角
と取って角を使います。56同と42角成同金同竜31銀打
この図が結構難しくて、駒を渡すと後手の57桂成が47と からの詰めろになるかもしれないのです。駒を渡さずに詰めろというのも難しく、形勢不明です。
○ 42角成から
攻めると次の41飛成が詰めろになります。つまり2手すき。後手は取るしかなく、42同金31角
32金22角成同金72飛成ではだめ(次の31銀が詰めろ)なので、31同銀同飛成33角と受けるくらいです。32銀
(これ以外にも寄せ方はありそうですが)32同金同竜22銀72竜
次の32金が詰めろなので後手玉は2手すきのままです。駒を取って(攻め駒は4枚)、後手玉は2手すき先手玉は3手すきなので先手が勝てるでしょう。
○ 実戦は55角でした。
後手は守る手が見当たりません。69銀不成に42角成(詰めろ)同金31金(詰めろ)61角
これで難しいのです。72飛成同銀32銀同金同金44銀
詰めろが続かなくなって先手Hさんの寄せ合い負けに終わりました。
途中31金がまずく、22角成
角2枚を切ってしまう(どちらから切っても良いです)のが実戦的です。22同玉31銀33玉42銀不成同玉72飛成
合駒か33玉か変化は多いですが、これならば詰めろが続くでしょう。難しくないです。
○ 受けるほうを考えてみます。56歩は
後手の57歩成の攻め筋を避けた手です、69銀不成59金引57桂打
というくらいか。69金は少し怖いので、39金58銀成同金同飛成76角
69竜に53銀
というのが良いのでしょう。(72飛成52歩は今一つです。)76角がよく受けに働いています。
△か○ 68同金は
68同飛成に58銀と埋めるのですが67金
67同銀57歩成ではつぶされます。42角成同金59金打
金を取って埋めれば受けきれている感じがします。
× 67金は
69銀不成に56金
金をかわして56歩を取ってしまいます。これならばまあまあですが、
67金に57歩成
57同桂同銀成に89角
という粘りが利くかどうか。48成銀同金同飛成同玉57歩59歩28銀
強襲をくらって危ないです。
○ 67角は
後手の飛車を逃げるところがありません。69銀不成78角同銀成72飛成
角桂と飛銀を交換したというやりとりです。78成銀が働かないので、先手の攻めのほうが明らかに速いです。
○ 89角でも
同じことです。
☆ まとめ
寄せ合いを考えるならば
72飛成と銀を取るのでは1手パスのようなものです。後手に61に駒を埋められることがなければ必要がないのでした。
42角成(41飛成が詰めろ)42同金31角と攻めて、61角などの受けが間に合わないのです。穴熊の粘りがあるのでしっかり読まねばなりませんが、後手に金を渡さないので寄せやすいはずです。
実戦の55角も良い手でしたが、角2枚を切って寄せてしまえばよかったのです。
受けるのならば、駒を打つ方が手堅い原則で、67角か89角から考えます。ちょうど後手の飛車が逃げられないのでした。
先に受けるほうが手堅いというのももう一つの原則で、72飛成と攻めてから受けるよりも簡単です。
他にも56歩や68同金から受ける手もありました。