名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋問題集20191119

2019-11-19 | 大山将棋研究

後手番中原先生の手を考えます。

第1問

 

中原先生は自然に指しやすくなる順を見つけました。

A 67歩成  B 85歩  C 88歩

 

第2問

 

駒得を広げるのですが、気が付きにくい手順です。

A 13角  B 69竜  C 57金

 

第3問

 

あっさり寄せてしまいました。

A 28金  B 48飛成  C 58金

 

 

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大山将棋研究(1412);中飛車に65歩急戦(中原誠)

2019-11-19 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191119

昭和45年10月、中原誠先生と第9期十段戦第2局です。

大山先生の中飛車です。

中原先生は右四間飛車でしょうか?

大山先生の56歩は、63銀には55歩ということでしょう。中原先生は早くも65歩と仕掛けます。これは取れないので

大山先生は57銀~78金。これで何事もないようですが

中原先生は8筋の歩を伸ばして、77角に86歩同歩88歩。88同金とは取れないので

88同角しかなく、横歩を取ってしまいました。67歩成~79飛成があるので

77桂の受けに(86歩同歩67歩成同金86飛が良さそうですが、86歩に68飛ではっきりしない)67歩成同金74飛。大山先生は無理に受ければ68金(84飛78金)ですが86歩(同歩87歩)78金87歩成同金86歩も困っています。

55歩には84飛、87飛成を受けることができません。

79角から88飛は苦しい受けです。

86歩89歩で一旦落ち着きますが、先手から竜を取れず、後手からはいつでも飛を取れます。

銀を立ったら66歩から

66同金に88竜同歩78飛。69歩が普通で88飛成~87歩成で少し悪い、ではなくて68竜同歩57角が王手金取りです。67金もだめ、59金ならば一応受かって、88飛成~87歩成で悪い、

と考えていたら大山先生は57角で桂を取らせて67金。先手は取れました。

72飛を打ったところで44桂。角筋が止まるから45銀65桂84角61歩、まだ決め手はないかなあと見ていたら

73竜56桂同金。これで銀桂交換だけだからまだ難しいです。

58銀同金同竜に64竜、これは55角や67竜を避けたもの。

67金に角を逃げることができずに48銀。駒損が広がり苦しいです。

中原先生は69竜の王手から57金。竜を取るしかないので

飛桂と角金金の交換で大きな駒得です。

金は54に引き上げて

46桂には99角成。自然に駒得が広がります。

馬を引けば交換するくらいで

飛の打ち合い。59金には63飛成でゆっくりです。

大山先生は63飛成を避けて76角の王手から67金。これは薄い受けなので

中原先生は28金と送って28同玉48飛成39金59銀。大山先生はここで投了でした。48金同銀成39飛と指す気もないと。

 

中原先生は飛角だけの攻めですが、うまく竜を作れました。そこから駒得を広げていくのが何気ない手順ですが難しいと思います。中原自然流はわかっていても真似をしにくいですが、なるほどと思わせます。大山先生はちょっと変わった指し方をして、それに惑わされる棋士が多かったのですが、中原先生は惑わなかったので世代交代していきます。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/10/27
手合割:平手  
先手:大山十段
後手:中原誠8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 6八銀(79)
6 6二銀(71)
7 5八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八銀(39)
12 1四歩(13)
13 1六歩(17)
14 5二金(61)
15 3九玉(48)
16 6四歩(63)
17 5六歩(57)
18 6五歩(64)
19 5七銀(68)
20 6六歩(65)
21 7八金(69)
22 8五歩(84)
23 7七角(88)
24 8六歩(85)
25 同 歩(87)
26 8八歩打
27 同 角(77)
28 8六飛(82)
29 8七歩打
30 7六飛(86)
31 7七桂(89)
32 6七歩成(66)
33 同 金(78)
34 7四飛(76)
35 5五歩(56)
36 8四飛(74)
37 7九角(88)
38 8七飛成(84)
39 8八飛(58)
40 8六歩打
41 8九歩打
42 7四歩(73)
43 6八角(79)
44 7三桂(81)
45 5六銀(57)
46 6六歩打
47 同 金(67)
48 8八龍(87)
49 同 歩(89)
50 7八飛打
51 5七角(68)
52 7七飛成(78)
53 6七金(66)
54 8八龍(77)
55 6三歩打
56 5一銀(62)
57 7二飛打
58 4四桂打
59 7三飛成(72)
60 5六桂(44)
61 同 金(67)
62 5八銀打
63 同 金(49)
64 同 龍(88)
65 6四龍(73)
66 6七金打
67 4八銀打
68 6九龍(58)
69 4九桂打
70 5七金(67)
71 6九龍(64)
72 5六金(57)
73 6五龍(69)
74 5五金(56)
75 7四龍(65)
76 5四金(55)
77 4六桂打
78 9九角成(22)
79 5四桂(46)
80 同 歩(53)
81 5三歩打
82 4二金(52)
83 5四龍(74)
84 4四馬(99)
85 同 龍(54)
86 同 歩(43)
87 7二飛打
88 6八飛打
89 7六角打
90 2二玉(32)
91 6七金打
92 2八金打
93 同 玉(39)
94 4八飛成(68)
95 3九金打
96 5九銀打
97 投了
まで96手で後手の勝ち

 

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20191119今日の一手(その951);きれいな寄せ方

2019-11-19 | 今日の一手

20191119今日の一手

昨日の問題の少し後です。

形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

昨日の一手の回答、でも一手ではないですね。

84角を75に引いて王手です。後手のすべての応手に対しての寄せ方を問いました。

もちろん62玉43竜は簡単ですから、①64桂②64歩③64銀④64銀打⑤64金の5通りに対しての寄せ方、次の一手×5問です。

 

一応形勢判断をしておくと

銀(歩)と角の交換で、竜VSと金2枚の作り合いです。少し先手の駒得かもしれませんが、終盤なので駒割りは互角に近いと思っておいてよいです。

玉の堅さは先手のほうが堅いです。この評価は重く見ます。

先手の攻め駒は34竜65角75角51金56桂で5枚。

後手の攻め駒は39飛と持ち駒金銀桂で4枚。

総合すれば先手もちです。

 

大局観としては、合駒を使わせて後手の攻め駒を3枚にしようと思っていました。実際はどれに対しても寄り筋があります。

 

 

①実戦は64桂です。

これは後に76桂からのとん死筋を見ている攻防手です。どう寄せますか?(実戦は23竜22歩同竜56銀同角57と と進んで、今日の問題図です。)

64同角同歩45桂

42玉は43竜同金33金で詰み。(見えなくて41金52玉32竜42歩44歩とやってしまいそうですが。)62玉か63玉は43竜で簡単です。

対局中は角を切る寄せを考えていなくて、合駒を使わせて詰めろを逃れにくくするつもりでいました。

 

②64歩は

これは面倒そうですが、74角(詰めろ)同歩65桂

42玉41金52玉32竜42歩64桂

63玉は43竜同歩53金、62玉は43竜同歩52金63玉53金、61玉も43竜同歩52金。64同銀しかなくて同角から53桂成を見て受け無しです。

 

③64銀は

64同角同歩44銀

金を取れるので簡単です。

 

④64銀打が一番面倒そうです。

とりあえず23竜としてしまいそうですが、なんと83角成34金61馬

これがきれいな寄せ方です。34馬と取られてもよい詰めろ逃れは32飛くらい。65桂42玉64角同歩43銀

32飛を取って34馬で勝ちです。

 

⑤最後は64金

64同角同歩(同銀は44金)63金

63同玉43竜53合54角とできるので簡単です。

 

竜を逃げない寄せ方がありました。先手玉が詰まないのでできたことです。終盤では玉の堅さの評価が大きいということがわかります。

 

 

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