後手が工夫する番ですが、
82玉の前に44歩を突けば、46歩には45歩同歩同飛と動けます。タイミングをずらしたとしても、88玉82玉46歩72銀47銀45歩同歩同飛で良いでしょう。先手は47銀型をあきらめて、36歩82玉25歩72銀96歩94歩88玉52金左78金と待ちます。後手は22飛
45歩を突いてもたいしたことはないので、向い飛車に転じるのが常套手段ですね。今度は44銀~35歩とはできないので、68金右24歩同歩同銀
これは「逆棒銀」と呼ばれる攻め方です。居飛車の受け方は37桂ですが54角
右翼に手をかけてこなかったので、嫌な感じです。従来は55角43金46歩
ここは36角ではなくて65角がしゃれた手で、23歩同飛66銀27歩
65銀28歩成32角22飛打
23角成同飛と進んだ局面で
評価値は-221の後手もちです。でもAIは先手の間違いを指摘してくれます。
66銀ではなくて66歩が正しく、27歩23歩同飛65歩
28歩成32角22飛打23角成同飛
67歩65銀の形よりも、77銀65歩のほうが玉が堅いというわけなのでした。31飛38と32飛成には14角くらい。
47銀54金23竜同角22飛
12角24飛成55金38銀
これくらいが相場で、評価値は+95、何とか先手の利を保っています。でもちょっと不満ですね。
もっと戻って後手の54角には55角ではなくて
56角のほうが良いと指摘します。23歩同飛34角のねらいですから、25歩(か43金)と受けるわけですが、46歩と突けば65角がないので36角
45歩33桂
47銀にも45桂が利くので、29飛45桂同桂同角同角同歩
角桂をさばき合いました。王手飛車の筋がちらつきますが、39飛33銀とした方が得(74桂を打っても、後で38角が両取りになる)で、それから74桂を打ちます。
取れば55角が王手銀取り。ゆえに92玉95歩74歩94歩
まだ82玉とは逃げられません。44角93歩成同桂94歩85桂93歩成81玉92歩
この図の評価値は+413の先手有利です。
まだまだ後手有利に持っていくのは難しいです。序盤で1手損しているし、向い飛車にして2手損ですからね。