大石直嗣先生の「1冊ですべてわかる角交換四間飛車その狙いと対策」から、これまでの検討で抜けている変化を取り上げていきます。
普通の角交換四間飛車で
先手はとりあえず矢倉の形に組みました。後手は向い飛車を採用せず、玉を囲っていきます。
52金左に対しては46歩が利きます。というのは44歩47銀45歩同歩同飛に32角があるから。
こういう反撃がなくて、46歩42飛となるのは先手の作戦負けになる可能性が高いです。ということで戻って駒組が続き
先手は腰掛け銀から穴熊に組み替えます。
こりあえずここまでで駒組は完了で、本には45歩同歩同桂と攻めなさい、とあるのですが(形勢は難しい)。AIに聞いたところ、48飛15歩68金右
もう少し固めておくほうが良いと。後手からの攻め筋としては、16歩同歩35歩同歩16香同香36歩
という手段はあります。でも11香成37歩成18飛
あっさり指して先手有利です。評価値は+793、かなり勝ちやすそうですね。
ということで後手から動くわけにはいかず、
12香などと待って(有効な手が無い)45歩と仕掛けられます。45同歩は同桂44銀43歩から角を打ちこまれます。評価値では+500を超える、先手の好調な攻めが続くのです。後手としては26角47飛35歩
局面を複雑にする方が優りますが、44歩同銀43歩同飛32角
先に桂を取られます。最善は42歩のようですが、21角成36歩43馬同歩32飛
37歩成を同飛ではなくて46飛31歩34飛成。
飛1枚は角と交換で良いです。と金は作られているものの、穴熊には遠いです。評価値では+450ほどの先手有利。
他の変化でも取り上げましたが、後手としては何もしないと(角を交換していても)居飛車穴熊を相手にして分が悪い戦いになるようです。