名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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SS1-13 角道オープン四間飛車(44)

2023-09-17 | 基本定跡の研究

居飛車側の矢倉の形から位取りを見てきたのですが、

77銀とするところで、96歩94歩86歩とすれば銀冠志向です。話は同じようなことですが、後手が35歩同歩同銀と動けば、77角44角36歩

77角成を同桂と取って1手得です。このやり取りは双方に言い分があるので何とも言えません。

戻って、普通に駒組を進めると

この図で少し分岐します。本には88玉がちょっと危険で、35歩同歩同銀と動かれて

77角44銀

この場合は44角と合わせなくても良いのだと。69金が浮いているから、45歩に32飛36歩の利かしが入ります。33銀と引いて

後手ペースだと書いてあるのですが、この図の評価値は+246、先手ペースです。後手が角歩を手持ちにしているのですが、先手の手得で駒組を進めていけるので悪くありません。

戻って

単に45歩では面白くないから(実際は先手が悪くないのですが)、24歩同歩45歩としなさいと。

32飛には24飛と走るという意味です。でも55角同角同銀の図は

収拾がつかなくなってきています。AIの正着は77角で先手ペースを維持していますが、本には56歩64銀77角55歩

55同歩25歩54歩55歩53歩成。

53同銀55角64角22角成28飛成・・・という変化を書いてあるのですが、AIによると、と金を払わずに26歩と突きだせば後手ペース(評価値-160)です。

結論としては

この図で88玉としても先手が悪くはならないです。本には77桂のほうが無難で、83銀88玉72金78金74歩66歩35歩同歩同銀36歩44銀67金右64歩

駒組を進めて、ここで56歩を突いてしまうので評価値は0近辺の互角まで下がってしまいます。しかし65歩同歩24歩同歩56銀

と戦えば、先手ペースを維持できるようです。

先手は駒組の感覚を磨かねばならないようです。単に玉を固めるだけではだめで、攻撃力を持たせることが大切です。

コメント
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