自分の欲しいそば粉が見つかって、そば粉の主たる購入先を変更することは前向きな話であるが、世の中そうというばかりではない。
実のところ、4月にちょっとした事があって、よく購入させていただいているそば粉やさんに行き辛くなっていた。嫁にその事を話すと、私なら絶対買わないと、井月庵より過剰な反応を示した。
第三者(とは言え、嫁であるが)に自分より激しい反応を示されると、何やら、自分がダラシノない、意気地のない人間の様に思えてくる。
とはいえ、ここひと月ほど思い悩んだ結果、新たに去年の暮れに試しに購入したそば粉屋さんをメインにしようと決めた。
井月庵の住んでいる近辺にも、そば粉の製粉業者さんは5、6件あるが、誰かに「ここがいいよ」と勧められれば、試してみようと思うのが人情である。
二段を受験するのであれば、1kg(そば粉800g、割り粉200g)打ちということもあり、そば粉も「練習用」と割り切ることも必要であろう。食べ物であり、趣味のそば打ちであれば、フトコロの許す範囲でできるだけ良いものを常用したいが、そのために練習量を減らすのは現在の目的には合致しないと考えた。
半年ほど前までは、1kgや1.25kgを一月に2回ほど、そば打ちしていた。が700gの初段練習をした結果、先週、久々に1kg打ってみると、思いのほか時間がかかった。
まずは、時間を気にせずに弱点を見つめて、丁寧に確認するそば打ちをここ数回は行ってみようと考えているが、1回のそば打ちに1時間30分も掛けていてはどうかと思う。
さて、1kgのそば打ちに際して、寸法シートを作成してみた。
700gの時もそうであったように、これが最終目標の完成形でもなく、まずは、これを自分のそば打ち基準にしてみようというわけである。皆さんがこれを見て、参考にされる(そんな人はいないか。)のは自由であるが、井月庵が「そばで遊ぶ、そばに遊ばれる日々」の紆余曲折の一環であることはご承知願いたい。
そば粉は、インターネットで7日夜に注文したら、9日には手元に届いてしまった。
日本の流通システムとは恐ろしい。直接、店頭に購入に行けば、今回の様に嫌な思い(?)もすることもあるが、製粉業者の肉声を確認することもできる。これが、「居ながらにして居ない」もしくは「存在しないが、存在する」ということであろうか。
そういう意味では、日本人の誰しもが、最早「知恵の完成」を見ている時代と言えなくもない。(どうでもいいか。)
段位認定試験を千葉県まで受けに行って、更に良いことがあった。
それは、「そば大学」のパンフをもらったことである。以前からその存在は知ってはいたが、「気づいた時には終わっている」講演の一つであり、足代を数万円も出して行く、そこまでの酔狂さは無いものと思っていた。
が、軽自動車で休日にETCを使ってみると、新東名や外環の影響だろうが、以前よりはるかにスムースに行ける。そんなに疲れない。ということが解った。
嫁は電車にしろと言っているが・・井月庵のこずかいには厳格な制限があり、どこぞの政治資金の様に領収書があれば、出してもらえるほど甘くない。
今年は、勢いで講義を聞きに行って見ようと、申し込んでみた。
そういえば、知事の書籍購入の中に「江戸流そば打ち」の本があったそうであるが、喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか、なんとなく、そば打ち趣味の品位まで落とされた気がして、迷惑な気がした。
井月庵ごときでさえ、そう感じたのであれば、きっと関係者、住民、クレヨンしんちゃんはもっと迷惑と感じているのかもしれない。
手習いは、ぶっかけの「つゆ入り」そばで、サッパリと頂くとしよう。