バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

アルペンルート・乗り物と温泉てんこ盛りの旅(4)@富山

2010-10-02 09:51:43 | ☆バスde温泉(東海・北陸)

アルペンルート・乗り物と温泉てんこ盛りの旅(3)@富山の続きです

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ホテルの前から朝一番の路線バスで出発。富山地方鉄道のふそう車です。天気がいいので、今日は予定通り黒部峡谷を下流から攻めてみることにしましょう。

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富山地方鉄道は地鉄と呼ばれていて、鉄道やバスのほか、富山市の都心部に路面電車も走らせています。

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地鉄の富山駅から宇奈月温泉行きのローカル電車に乗ります。電車は地方私鉄では珍しい、中古車ではなく自社で発注されたもので、この形式は昭和36年から39年にかけて造られたもの。かなりのベテランではあるが、丁寧に使われており、それほど古さを感じない。転換クロスシートは快適です。各駅にこまめに停まりながら富山平野をのんびりと。

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電鉄黒部駅のあたりから向きを変え、山に向かって進んでいき、およそ1時間ほどで宇奈月温泉駅に着きました。

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宇奈月温泉で、今度は黒部峡谷鉄道に乗り換えます。関西電力グループのこの鉄道は、冬場は営業休止することであまりにも有名。軌間は762㎜の、いわゆるナローゲージのため、車両はどれも実に小さい。

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電気機関車もかわいらしく、そのスタイルがスイスの登山鉄道風でお洒落です。でも、オレンジ色と茶色の配色は、そこらへんで見かける関西電力の事業用車両と全く同じです。関西人には日常そのもので、正直、萎える。

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窓ガラスつきの客車もあるが、こんな日ならオープン型の車両のほうが見晴らしがよく、吹きっ晒しの風も気持ちいい。意外に乗り心地も上々で、客車特有の発車時のショックが全くない。

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その秘密はダンパー付きの連結器にあるのでしょう。

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車窓(といっても窓はないが)の右や左に絶壁や奇岩、ダムや発電所が現れ、時が経つのを忘れさせてくれます。写真は出し平ダム。

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直角にそそり立つ岩肌は、ねずみ返しの岩壁と呼ばれる絶壁で、猫に追われた鼠ですら登るのを諦めると言われています。絶壁の足元にある駅が猫又駅で、猫もまた追うのを諦めるから猫又とか…

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黒部川第二発電所は昭和11年竣工の建物で、モダニズム建築の旗手、山口文象の作品とのこと。その端正な美しさに目を奪われます。

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全く飽きることを感じさせない1時間15分、早くも終点の欅平駅に着きました。とりあえず帰りの列車の予約と、切符の購入を先にしておくことにします。こんな場所で積み残されたら目も当てられないからね。

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平という地名なのに、平らなところは殆どありません。山肌にへばり付くように建てられた黒部川第三発電所の上に駅施設を構築したようです。この駅からは関西電力黒部専用鉄道が延びているが、我々一般人は乗ることはできません。

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この欅平から黒部川上流へは、一般人の歩ける道もなく、支流の祖母谷川に沿って上流を目指す道があるのみ。この道でちょっとだけハイキング気分を味わうことにします。

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えげつないオーバーハングは、人喰い岩と呼ばれているそうです。この道を歩いている途中、地元の軽トラックとすれ違いました。でもこのトラック、下界と繋がる道のないこの地へ、どうやってここにやって来たのでしょう。峡谷鉄道の貨車に積まれて来る以外、方法はないと思うのだが…そもそもガソリンはどうするの?

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再び峡谷鉄道に乗って、今度は渓谷を下ってゆきます。今度もオープン型の客車で、絶景を堪能。が、列車がトンネルに入るとともに著しい冷気が襲ってきて、乗客の中にはガタガタ震えている人もいます。真夏ならいいが、紅葉シーズンでは窓付きの車両を選ぶか、かなりの厚着をするほうがいいでしょうね。

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宇奈月駅で味のある凸型電気機関車を発見。どうやら貨物用のようです。

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時間の都合で入館を諦めたが、宇奈月駅の直前に黒部川電気記念館があり、黒部の電源開発の歴史を紹介しているようです。記念館の玄関には峡谷鉄道の初期の電気機関車が展示されています。L型のこの機関車、有名な草軽電鉄のジェフリーとよく似ていますね。

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宇奈月温泉駅に現れた地鉄電車の車両は、これも地鉄オリジナルの14760形。地鉄では車両のカラーリングを順次オレンジとブルーグリーンの塗り分け(立山から乗った車両の色)に変更しているようだが、どう考えてもこっちのほうが垢抜けているように思うのだが…

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新魚津駅で地鉄からJRに乗り換えます。ローカル電車でのんびり富山まで行くことに。

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車窓には立山連峰が広がっています。さっきまであの上にいたのですね。

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富山駅は今だ跨線橋の残る懐かしい佇まい。それでも北陸新幹線の着工に先行して、一部で高架化工事も始まっているようです。北陸新幹線は東京と長野を結んでいる新幹線を、富山、金沢、福井を経て大阪に達するもので、一部、工事は始まっているが、福井・大阪間はルートすら決まっていません。

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駅で車中で食べる弁当を探します。富山の駅弁といえば鱒寿司があまりにも有名だが、百貨店やスーパーマーケットの駅弁フェアで簡単に手に入れることができるのでパス。ホタルイカや白えびなど、富山の食材が散りばめられた富山湾弁当にしました。治部煮、ウマウマ。鱒寿司ウマウマ。白えびのかき揚げ、激しくンマイッ!

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あとはサンダーバードで大阪まで一直線です。今回の旅ではトラブルらしいトラブルは無かったなぁ…満足感に浸りながらシートを倒すと、大阪駅まで気を失ってしまったように熟睡してしまいました。

  • 訪問日:2007年9月13~15日
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