花にまつわる幾つもの話

子供時代の花にまつわる思い出や、他さまざまな興味のあることについて書いていきたいと思ってます。

天然石標本~天青石~

2010年07月27日 | 天然石標本
もはや猛暑を通り越して、酷暑の日々が続いています。
このまま日本は熱帯になるんじゃないかって
たまに思ったりもします(苦笑)


さて今回からは、うだるような暑さの中
一服の清涼剤として、しばらくの間
青い天然石についてご紹介したいと思います。


青い石は天然石通にとってまさに魅惑の世界。
その中でも名実ともに文句なく美しいのが
天青石――セレスタイトです。


青い発色の原因はストロンチウムが含まれるため。
ストロンチウムは熱発光という現象を持ち
セレスタイトを粉末にして火にくべると
炎が赤く染まります(=この作用を『炎色作用』と言います)
この性質を利用して作られたのが
この時期よく目にする花火です。


『Celestite』
 Majunga,Madagascar産





どことなく水晶を彷彿とさせる姿形
透きとおるブルーグレイの色合いは
セレスチャル・アクアマリン
(天空のアクアマリンの意味)
というフォールス・ネームがつくのも
無理からぬほどです。





以下は、購入した際、添付されていた説明文です。

『古い地質時代の炭酸塩岩にはストロンチウムに富むものが多く、
再結晶などによって天青石を含む団塊が形成されることになる。
この際、鉱物組合せは非常に単純になる傾向がある』





裏面から見た画像です。
母岩の白っぽい部分がかなりはっきり残っています。


天青石が日本でよく知られるようになったのはマダガスカル産の
高品質な石が大量に出まわったおかげだと言われています。
値段も手頃で、天然石コレクター初心者にはぜひともお勧めの一品です。


ただこの石も劈開性が強く、衝撃で容易に割れてしまうので
宝石加工にはあまり向かないようです。


次回の更新は木曜日を予定しております。

ここのところ火曜、木曜更新が続いていますね。
コメント
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