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私はジャケット借りですからタイトルとジャケットの絵面は一瞥だけでセットレンタルに組み込んでそそくさと自動レンタル機の操作に行っちゃう人なので
家に帰って円盤をプレイヤーに入れて
本編前のロゴや何かの文字を見るまでどこの国の作品かなんてわからないわけでして
で、この映画も初めてプレイヤーにかけてロシア映画だってわかったんですが
まぁウクライナへのロシア侵攻以来あんだけ輸入されてたロシア映画もめっきり減りまして今や中国映画が大量にDVD化されていますが
この時期に映画の内容が第二次世界大戦とはいえロシアのプロパガンダ臭がプンプンする映画を見ても良いんだろうかって迷いましたがレンタル用のケースに(2021)って記載されてて
ロシアがウクライナに侵攻したのは2022年ですから、侵攻前に作られたプロパガンダならまぁいいかって言って自分を納得させての視聴でしたが
まぁつい2、3日前にはこれまたウクライナ製の対親ロシア派民とウクライナ兵とのクリミア占領後のドンバス内戦というかそんなウクライナ映画も見ていましたねぇ
さらにこの作品はアルバトロスがヒューマントラストシネマ渋谷の恒例企画興行<未体験ゾーンの映画たち2024>に出品者してる作品でもあったんですね。
邦題が「ザ・パイロット」の割にはもう最初の空中戦でドイツ軍に撃墜された
主人公が映画の大部分をいわゆる雪の山中をドイツ軍の追跡から逃れて
たった一人銃創を受けたまま逃げるサバイバル映画になり
ドイツ軍の他に群狼に囲まれ、雪と寒さと戦いつつ鍛冶屋さんやら、若き軍医に助けられて味方の陣地にたどり着く中で彼の命の代わりに助けた彼らは死んでいくんですね
そしてなんと壊疽のために両足切断に遭いながらも、リハビリに励みなんと再び空軍に復帰するというお話だった
一応この主人公は架空の人物で一応虚構のサバイバル映画ですが
そこはロシアの戦争映画ですから
最後には主人公同様に戦争によって足を失うものの、戦闘機乗りとして復帰した数人の実在の空軍パイロットの名前と足を失った経緯と復帰後の軍功の紹介で締めくくるという
もうプロパガンダそのものの映画でした。
2時間近い尺でドッグファイトも雪原サバイバルと空と陸と縦横に使った壮大な映画だったのは認めます
やっぱロシアはいろんな意味で大国ですよね
2021年製作、ロシア映画
レナト・ダヴレチャロフ脚本・監督作品
出演:ピョートル・フョードロフ、アンナ・ペスコワ、パベル・オサドチー、マクシム・エメリャノ、ニコロズ・パイクリゼ
前半、中盤、後半、とジャンルを変えての作りが良かったように思えます。
始めにパイロットとしての能力の高さを見せておいて、中盤では両足を失ってのリハビリの様子、そして再び義足で搭乗と、ちゃんと1人の人生を1本のドラマとして繋げていたのは見事だったと言うべきでしょうか。
義足のパイロットは彼だけの話かと思いきや、まさかあれだけの同じ境遇に陥った同胞が居たてのは驚かされました。
そうですよねロシア国家と映画は別物ではあるのですが
その別物を使ってプロパガンダをしでかすからそれが厄介
いやフィクションですがこれだけ過酷な人生を送ってもまだまだ戦闘機乗りにこだわる主人公の執念には酷寒の地でのサバイバルの原動力でもあったんですね
最後に出てくる実際の足をなくしたパイロットたちは彼ほどの過酷さは背負ってはいなかったのかな