今日はなんだか微妙な予報だったのと早起きができそうになかったので山には行かず。家人の誕生日になにもしなかったので、お昼にいつもよりちょっとお値段のいい回転寿司(一皿が100円じゃない!)に行ってきました。美味かった・・・でもお寿司ってバランスの悪い食べ物ですね。
帰国から2か月。やっとチンボラソの山頂に立ちました(笑)。
◆1月7日 吹雪のち晴れ チンボラソ山頂~下山~キト~
出発の時は良かったお天気も安定せず、雪が舞ったかと思うとまた月が見えたり。稜線に出たところで小休止する。結構疲れていてまずいなと思う。アンザイレンも慣れないセカンドであるというのがどうもストレスだ。ロープ裁きに手間取ってよっちゃんに迷惑をかけてしまう。稜線から西峰まではほぼまっすぐ登るようで、次第に傾斜がきつくなってくる。風も結構出てきて、雪が吹き付ける。視界が開けないのでどこをどう登っているのか分からない。
<ペース配分失敗した-。開き直りの笑?顔。まだこのときは雪が「舞う」程度でしたが・・・>
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2パーティほどが先行してラッセルしてくれているが、ここ数日に降った雪が結構深く、歩きにくい。やはり最初のハイペースが私にはダメージだったようだ。途中から後ろにいた平岡さんが先に出てくれる。歩きながらハイドレーションから給水するのだが息が乱れるので結構きつい。でもそれを怠るとホースが凍るし、さらにダメージが大きくなる。マウリシオが休憩のたびにお茶と食べ物を分けてくれ、少しでも余分な動きをしなくても済むように配慮してくれる。まだ自分でできるのだがなんだかすごく嬉しかった。さらに「大丈夫?君がペースを決めればいいんだよ」と言ってくれるのだが飛行機の時間が気になって仕方がない。あたりは完全に吹雪で、先頭グループのヘッドランプが何とか確認できる程度だ。夜明けに向けて気温はどんどん下がるし、風は強いしで消耗度は増す。なんとなく傾斜が緩んできたのでまもなく西峰が近いのかな、そうしたらしばらく休めるかな、と期待する。やがて先頭集団が折り返してきた。どうやらウィンパー峰は諦めたらしい。この吹雪じゃどっちにウィンパー峰があるか分からない。我々も西峰止まりなのか?それが嬉しいのか悲しいのか分からない。とにかく風から逃れたい。
だだっ広くよく分からないところで先行パーティがたむろしており、そこがどうやら西峰のピークらしい。視界はゼロ。平岡さんが立ち止まっている。我々もとりあえず歩みは止めるが寒い。超寒い。風を遮るものが何もない。少し前から相当トイレに行きたくなっていたのだが、この烈風の中でトイレに行くのは不可能だ(涙)!トイレを我慢すると頭痛になるし高度障害も進行してしまうのだが・・・。ダウンミトンもしているのにそれでも手が冷たい。よっちゃんが「メガネの内側が凍って前が見えない!」と困っている。拭いてもすぐに凍るのだそう。「kana-catさん、前が見えないからロープ張ったまま歩いてもらっていい?」もちろんですとも。
あまりに寒いのでザックも下ろさず震えていると平岡さんとマウリシオが相談する声が聞こえる。どうやら我々はウィンパー峰まで行くらしい!平岡さんの声色には引き返すつもりはまるでないようだし、マウリシオも全くためらう様子も見せず「じゃ、行こうか」とトップを買って出た。え、行くの?この風の中を?視界もないしトレースも殆どないよ?と思うも尋ねるまもなく出発。なんといっても動いてないと寒いのだ!
<西峰で。これとって特徴がない場所で、ここで引き返すのはすっきりしない・・・ですね>
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<ウィンパー峰へ、出発。風、横殴り。>
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西峰からウィンパー峰まではすこーしだけ下って平原をしばらく歩いた後、また少し登る。ウィンパー峰のほうが少しだけ高いのだ。ルートを探りながらのラッセルになったので少しペースが落ち、その間に私は随分回復。でも寒い。風が痛い。内心では「トイレー、トイレー、トイレに早く行きたいな~」と唱えながら歩いていた。とはいっても、ハイドレーションは飲み続けないと凍ってしまう。トイレを気にしながら少しずつ飲んでいたような気がする。
マウリシオはゆっくり、でも確実に歩みを進めていく。ときおり周囲を見渡しているようだ。私には何にも見えないが、彼にはわかるようだ。やがて少しずつ登り始め、周囲も夜明けが近くなってやっとぼんやり見えてきた。といっても目の前にまだ登るべき壁がうっすら見えるだけだが。ラッセルが大変であろうマウリシオの足を引っ張らないように、頑張って付いて行く。
空が近づくたびにもう終わりかな?と何度か期待するが足元はまだ微妙に登り。それもやがてなくなり、視界が空で一杯になってきた。もうまもなく頂上だ。思わず振り返って後続の人たちにガッツポーズをして知らせる。やがてマウリシオの歩みが止まり、我々を振り返る。
丁度夜明け、最高のシチュエーションでウィンパー峰に到達!頭上は晴れ、雲海がオレンジ色に染まってとってもきれいだ。小屋を出てから約8時間。トイレのこともすっかり忘れ(笑)、皆と抱き合って喜ぶ。Oさんは前回西峰で引き返しているし、私とよっちゃんもリベンジだ。西峰でも登頂したことにはなるけれど、リベンジするからには一番高いウィンパー峰に立ちたい。誰もがそう思っていたはずだ。ギリギリの日程でトライする可能性を探ってくれた平岡さんと、そのために諦めて下山してくれたもこさん、Iさん、ひーちゃん、そして無事山頂に連れてきてくれたマウリシオに本当に感謝。我々のすぐ後を付いて来たパーティもマウリシオに「ナイスガイディング!」とお礼を言っている。多分我々が行かなかったら西峰で引き返すつもりだったのだろう。
相当寒かったけれど、自分のカメラもなんとか引っ張り出して撮影。頑張れて本当に良かった。
<最高の夜明け>
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<チームCCCのみんなで>
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<後ろに影チンボラソ>
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<マウリシオと。ナイスガイディング。本当にありがとう。>
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<よっちゃんと。よっちゃんが強引に(笑)誘ってくれなかったら私はここに居ませんでした。初めてご一緒してから6年。一緒にリベンジできて光栄でした>
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<平岡さんにとってもらった写真。さむそーでしょ。こんなになったの初めてですわー。ヤッケのフードの下に、ヘルメット、フリースのフード、目出帽で頭でっかち(笑)>
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下山開始。しばらくしていくつかのパーティとすれ違う。西峰まで戻る頃にはすっかり明るくなっていたが、風は全く収まらない。山頂で写真を撮っている間にハイドレーションが凍ってしまったのでザックに仕舞う。少し下れば風が避けられるかと思ったけれど、全然ダメだし思ったより急でとてもゆっくり立ち止まれない。山頂からしばらく水分補給を怠ったせいか下りなのにちょっと呼吸が苦しい。トイレをガマンしているのも良くないようだ。リカバーしなければならないが後は帰るだけだからまあいっか、と我慢できるところまでして(ほんとは良くないと思う)、傾斜が弛んだところで休憩を貰った。ところがこの稜線、朝は日が当たらないのよね・・・長休止したかったのだが寒いのでさっさと行動再開。カスティージョ手前まで来てようやく日が当たってきた。あと少しでアイゼンもロープも外せるだろうとそのまま下りたら今度は暑くて叶わなくなったが、落石ポイントなので当然立ち止まれない。うーん難しい。最初にアイゼンを装着したところより少し下でようやく休憩。危険地帯を抜けたのでマウリシオもほっとしたようだ。そこから後は小屋まで三々五々下山。8時間もかけて登ったのに、下山はあっという間、3時間ほどだった。
<ウィンパー峰から西峰へ戻る途中の様子>
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<平岡さんとOさん>
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<あまりに寒かったのでヘッドランプのスイッチも凍りついてしまい、押しても消えず・・・>
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<がんがん下ります!>
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<あと少し!>
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小屋に戻ると登山者の替わりに観光客でごった返していた。隅っこになんとかスペースを見つけて休憩する。思ったより早い下山だったので、残っていた食材を温めたりして朝食を頂く。もう食べる量をセーブしなくていいんだわ、と思うとすっごく!嬉しい。あとはやっつけで荷造りして、カレル小屋まで下山。
お迎えの車でキトへ向かう。途中のアンバトでマウリシオとお別れ。当初は空港へ直行の予定だったが、道路も混雑しなかったので午後3時、ホテルで他の皆と合流。笑顔で迎えてくれて本当に嬉しかった。先に下山した悔しさは消えないと思うけど、でもチンボラソの頂上はチームでゲットしたものだから。ホテルにはセバスチャンと奥さんのアリーも来てくれ、無事を喜んでくれた。
<ウィンパー小屋で。ちょっと放心状態・・・か?>
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<アンバトで、マウリシオとお別れ。これからも世界中のお客さんをチンボラソに案内してあげてくださいね>
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ヤッケを着たまま飛行機に乗りたくないので、見苦しくない格好に着替え、荷物も無理やりダッフルバックに押し込む。先に下山したひーちゃんが心配して私の分もお土産を買っておいてくれたので、ありがたく頂いた。空港のゲートで、セバスチャンと、さらに南へ向かう平岡さんご夫妻とお別れ。多分きっとまたお会いするのにお別れは寂しい。そして休暇が終わってしまうのもとっても寂しい・・・。
2度目にしてやっと登頂できたチンボラソ。予想よりとっても大きくて登り甲斐のあるいい山でした。
帰国から2か月。やっとチンボラソの山頂に立ちました(笑)。
◆1月7日 吹雪のち晴れ チンボラソ山頂~下山~キト~
出発の時は良かったお天気も安定せず、雪が舞ったかと思うとまた月が見えたり。稜線に出たところで小休止する。結構疲れていてまずいなと思う。アンザイレンも慣れないセカンドであるというのがどうもストレスだ。ロープ裁きに手間取ってよっちゃんに迷惑をかけてしまう。稜線から西峰まではほぼまっすぐ登るようで、次第に傾斜がきつくなってくる。風も結構出てきて、雪が吹き付ける。視界が開けないのでどこをどう登っているのか分からない。
<ペース配分失敗した-。開き直りの笑?顔。まだこのときは雪が「舞う」程度でしたが・・・>
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2パーティほどが先行してラッセルしてくれているが、ここ数日に降った雪が結構深く、歩きにくい。やはり最初のハイペースが私にはダメージだったようだ。途中から後ろにいた平岡さんが先に出てくれる。歩きながらハイドレーションから給水するのだが息が乱れるので結構きつい。でもそれを怠るとホースが凍るし、さらにダメージが大きくなる。マウリシオが休憩のたびにお茶と食べ物を分けてくれ、少しでも余分な動きをしなくても済むように配慮してくれる。まだ自分でできるのだがなんだかすごく嬉しかった。さらに「大丈夫?君がペースを決めればいいんだよ」と言ってくれるのだが飛行機の時間が気になって仕方がない。あたりは完全に吹雪で、先頭グループのヘッドランプが何とか確認できる程度だ。夜明けに向けて気温はどんどん下がるし、風は強いしで消耗度は増す。なんとなく傾斜が緩んできたのでまもなく西峰が近いのかな、そうしたらしばらく休めるかな、と期待する。やがて先頭集団が折り返してきた。どうやらウィンパー峰は諦めたらしい。この吹雪じゃどっちにウィンパー峰があるか分からない。我々も西峰止まりなのか?それが嬉しいのか悲しいのか分からない。とにかく風から逃れたい。
だだっ広くよく分からないところで先行パーティがたむろしており、そこがどうやら西峰のピークらしい。視界はゼロ。平岡さんが立ち止まっている。我々もとりあえず歩みは止めるが寒い。超寒い。風を遮るものが何もない。少し前から相当トイレに行きたくなっていたのだが、この烈風の中でトイレに行くのは不可能だ(涙)!トイレを我慢すると頭痛になるし高度障害も進行してしまうのだが・・・。ダウンミトンもしているのにそれでも手が冷たい。よっちゃんが「メガネの内側が凍って前が見えない!」と困っている。拭いてもすぐに凍るのだそう。「kana-catさん、前が見えないからロープ張ったまま歩いてもらっていい?」もちろんですとも。
あまりに寒いのでザックも下ろさず震えていると平岡さんとマウリシオが相談する声が聞こえる。どうやら我々はウィンパー峰まで行くらしい!平岡さんの声色には引き返すつもりはまるでないようだし、マウリシオも全くためらう様子も見せず「じゃ、行こうか」とトップを買って出た。え、行くの?この風の中を?視界もないしトレースも殆どないよ?と思うも尋ねるまもなく出発。なんといっても動いてないと寒いのだ!
<西峰で。これとって特徴がない場所で、ここで引き返すのはすっきりしない・・・ですね>
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西峰からウィンパー峰まではすこーしだけ下って平原をしばらく歩いた後、また少し登る。ウィンパー峰のほうが少しだけ高いのだ。ルートを探りながらのラッセルになったので少しペースが落ち、その間に私は随分回復。でも寒い。風が痛い。内心では「トイレー、トイレー、トイレに早く行きたいな~」と唱えながら歩いていた。とはいっても、ハイドレーションは飲み続けないと凍ってしまう。トイレを気にしながら少しずつ飲んでいたような気がする。
マウリシオはゆっくり、でも確実に歩みを進めていく。ときおり周囲を見渡しているようだ。私には何にも見えないが、彼にはわかるようだ。やがて少しずつ登り始め、周囲も夜明けが近くなってやっとぼんやり見えてきた。といっても目の前にまだ登るべき壁がうっすら見えるだけだが。ラッセルが大変であろうマウリシオの足を引っ張らないように、頑張って付いて行く。
空が近づくたびにもう終わりかな?と何度か期待するが足元はまだ微妙に登り。それもやがてなくなり、視界が空で一杯になってきた。もうまもなく頂上だ。思わず振り返って後続の人たちにガッツポーズをして知らせる。やがてマウリシオの歩みが止まり、我々を振り返る。
丁度夜明け、最高のシチュエーションでウィンパー峰に到達!頭上は晴れ、雲海がオレンジ色に染まってとってもきれいだ。小屋を出てから約8時間。トイレのこともすっかり忘れ(笑)、皆と抱き合って喜ぶ。Oさんは前回西峰で引き返しているし、私とよっちゃんもリベンジだ。西峰でも登頂したことにはなるけれど、リベンジするからには一番高いウィンパー峰に立ちたい。誰もがそう思っていたはずだ。ギリギリの日程でトライする可能性を探ってくれた平岡さんと、そのために諦めて下山してくれたもこさん、Iさん、ひーちゃん、そして無事山頂に連れてきてくれたマウリシオに本当に感謝。我々のすぐ後を付いて来たパーティもマウリシオに「ナイスガイディング!」とお礼を言っている。多分我々が行かなかったら西峰で引き返すつもりだったのだろう。
相当寒かったけれど、自分のカメラもなんとか引っ張り出して撮影。頑張れて本当に良かった。
<最高の夜明け>
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下山開始。しばらくしていくつかのパーティとすれ違う。西峰まで戻る頃にはすっかり明るくなっていたが、風は全く収まらない。山頂で写真を撮っている間にハイドレーションが凍ってしまったのでザックに仕舞う。少し下れば風が避けられるかと思ったけれど、全然ダメだし思ったより急でとてもゆっくり立ち止まれない。山頂からしばらく水分補給を怠ったせいか下りなのにちょっと呼吸が苦しい。トイレをガマンしているのも良くないようだ。リカバーしなければならないが後は帰るだけだからまあいっか、と我慢できるところまでして(ほんとは良くないと思う)、傾斜が弛んだところで休憩を貰った。ところがこの稜線、朝は日が当たらないのよね・・・長休止したかったのだが寒いのでさっさと行動再開。カスティージョ手前まで来てようやく日が当たってきた。あと少しでアイゼンもロープも外せるだろうとそのまま下りたら今度は暑くて叶わなくなったが、落石ポイントなので当然立ち止まれない。うーん難しい。最初にアイゼンを装着したところより少し下でようやく休憩。危険地帯を抜けたのでマウリシオもほっとしたようだ。そこから後は小屋まで三々五々下山。8時間もかけて登ったのに、下山はあっという間、3時間ほどだった。
<ウィンパー峰から西峰へ戻る途中の様子>
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<あと少し!>
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小屋に戻ると登山者の替わりに観光客でごった返していた。隅っこになんとかスペースを見つけて休憩する。思ったより早い下山だったので、残っていた食材を温めたりして朝食を頂く。もう食べる量をセーブしなくていいんだわ、と思うとすっごく!嬉しい。あとはやっつけで荷造りして、カレル小屋まで下山。
お迎えの車でキトへ向かう。途中のアンバトでマウリシオとお別れ。当初は空港へ直行の予定だったが、道路も混雑しなかったので午後3時、ホテルで他の皆と合流。笑顔で迎えてくれて本当に嬉しかった。先に下山した悔しさは消えないと思うけど、でもチンボラソの頂上はチームでゲットしたものだから。ホテルにはセバスチャンと奥さんのアリーも来てくれ、無事を喜んでくれた。
<ウィンパー小屋で。ちょっと放心状態・・・か?>
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<アンバトで、マウリシオとお別れ。これからも世界中のお客さんをチンボラソに案内してあげてくださいね>
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ヤッケを着たまま飛行機に乗りたくないので、見苦しくない格好に着替え、荷物も無理やりダッフルバックに押し込む。先に下山したひーちゃんが心配して私の分もお土産を買っておいてくれたので、ありがたく頂いた。空港のゲートで、セバスチャンと、さらに南へ向かう平岡さんご夫妻とお別れ。多分きっとまたお会いするのにお別れは寂しい。そして休暇が終わってしまうのもとっても寂しい・・・。
2度目にしてやっと登頂できたチンボラソ。予想よりとっても大きくて登り甲斐のあるいい山でした。
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