鍼治療は、「痛そう」だとか、「怖そう」などと言う人が、しばしばおられます。
しかし、注射から比べれば比べ物にならないぐらい、痛みなどは殆ど感じられません。
ましてわれわれらが行っている「経絡治療」は、
「そんな弱い刺激で効くはずがない」
などと、知らないのに知ったかぶりをして悪口を言う鍼灸師も、残念ながら少なくありません。
そのような鍼灸師に限って、たとえば腰痛・肩凝りなどで来られている患者さんが「風邪ひいた」などとなると、
「風邪に効くつぼに鍼しておきます」
などなど言うくせに、自分が風邪をひいたら薬を飲むとか病院に行くとかで、自分のちょっとした風邪すら鍼灸で治すことが出来ない鍼灸師も、けして少なくありません。
「鍼灸師であるならば、最低限自分の風邪ぐらい自分の鍼灸治療で治せ」
というのが、私の持論です。
さて、話が反れました。
元に戻します。
鍼灸治療で使われる鍼は、日本では通常細いものから、1番から5番までがよく使われます。「鍼灸師を
1番鍼の太さは0.16ミリ、5番鍼の太さは0.24ミリです。
髪の毛の太さは個人差がありますが、太いもので0.15ミリだそうです。
1番鍼の太さは、髪の毛よりもほんの少し太い程度ということです。
注射針は、献血で用いられるものだと、18ゲージから16ゲージだそうです。
ゲージという単位は、数値が小さくなるほど太くなります。
18ゲージで外形が1.2ミリ、内形が0.94ミリとのことです。
鍼治療で使われる鍼の太いもの、つまり5番鍼が0.24ミリですから、18ゲージの注射針の中に入ってしまう太さということになります。
鍼の長さですが、日本でよく使われるものとして、1寸3部でやく4センチ、1寸6部でやく5センチです。
それらの鍼を命一杯刺す鍼治療もありますが、経絡治療の場合、皮膚面に接触程度で行うことが多いです。
時に刺激に敏感な人や小児に対しては、最初から皮膚面に接触するだけの目的で使われるものもあります。
「てい鍼(テイシン)」といって、爪楊枝のような形で金属の棒のようなものを使い、つぼに当てて気の調整をする訳です。
こんなものまともに刺したら穴が開いて出欠します。(笑)
写真を載せることが出来たらいいのですが、ご存知のように私は全盲ですので、それが出来ませんから、てい鍼の写真が載っていると思われるサイトを、紹介しておきます。↓
http://www.shinkyu-itiba.com/shopdetail/010000000003/order/
また、「円鍼」というものも、よく使います。↓
http://www.shinkyu-itiba.com/shopdetail/010000000007/order/
当院では、てい鍼・円鍼以外の通常の鍼ですと、1寸3部1番の銀鍼・ステンレス鍼を使うことが多いです。
いずれにしても、注射をするイメージからは程遠いということですね。
ただ、中国で使われている鍼は、かなり太いです。
よくテレビ番組などで、見ている人達に感心を向けさせる意味なのか、太い鍼、長い鍼を使ってそれを強調させるようですが、われわれ経絡治療家からすれば、非常に迷惑極まりないことです。
なお、これを書くにあたり、東洋はり医学会の点字機関誌「経絡治療」
平成25年7月号で岩下秀明先生↓
http://www.soray.jp/
↑が書かれた、
「患者向け分かりやすい経絡治療『鍼 -気を整えるもの-』
を参考にさせていただきました。
にほんブログ村 札幌情報
にほんブログ村 鍼灸(はり・きゅう)