「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

過去最大の借金にも危機感なし、3776人訪中事業に2300万円

2010-02-16 18:49:00 | ノンジャンル
川勝県政となって初の予算案が発表された。
税収大幅減が見込まれる中でその穴埋めに惜しみなく借金し前年並みの予算額1兆1,265億円を確保。
県の借金残高は年間予算の2倍を大きく超える(853億円増の)2兆4,856億円と、過去最大となった。
知事はこのことについて、予算は減らさない、県の経済のための義務、などと述べ、借金をしてでも金を使うことを強調したが、問題はその使い道だ。

相変わらず、静岡空港の利活用支援に6億円というお金を投じるばかりか、管理・周辺整備にも17億円も投じるというから呆れるばかりだ。

上海万博への3776人訪中事業に2300万円もかける一方で、今日の朝日新聞でも厳しい評価が書かれていたように、知事公約のこどもの医療費助成拡大は入院のみという限定つきで恩恵を受ける県民は少なく、しかも所得制限つきのため市町の事務経費負担の方が補助額を上回る可能性もあるという中途半端ぶり。
これについては、渡瀬浩こども家庭室長の「限られた財源の中、できる範囲で優先すべきところをやった」というコメントのとおり、空港という聖域が幅を利かせる中では本県においては医療や福祉の充実なんて望むべくもないということだ。
金がないから支払い時期が伸ばせるものは伸ばせ、金がないから出張するな、金がないから夜間会議の暖房は困難・・・、現場の四苦八苦をよそに8千万円のJAL利用者支援をする県。何を考えているのやら。

事業仕分けの成果も誤魔化しだらけ。
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/505.html
結局、廃止を求められた12事業のうち、名実ともに廃止となったのは1事業(県庁新聞事業)だけだった。

誤魔化しはこれだけでない。
本年度途中で空港部廃止で減った部局数も再び元に戻る以上に増加した。
その空港部廃止も2部局に看板を書き換え移管しただけの誤魔化しだったが、知事の会見でも責任逃れに使えたのに味をしめたのか、他の部局名も全面変更。
厚生部は3年ぶりに再び健康福祉部になり、建設部は交通基盤部だとか・・・
今年度までの不祥事が来年度ばれても、「もう、○○部はございません」(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/489.html)と逃げるつもりなのだろう。
だいたいが、必要以上に組織をいじるのは中身が無い時だ。まして名称の変更はその最たるもの。
コストもばかにならない。看板架け替えばかりか、システム上の移管処理、公文書の移管処理など事務経費負担も大きい。
費用対効果なんて全く考えていないのだろう。公約の「1円たりとも無駄にしない」が聞いてあきれる。

22年度予算を一言で評すれば、「問題先送り思考停止予算」ということになろう。
気づいたときにはJAL状態、手遅れだ。