中川区下之一色は名古屋市の南西部、新川と庄内川にはさまれた一帯で、昭和30年代までは漁師町として栄えました。
漁港の町らしい細い入り組んだ路地を歩くと、町が漁業で栄えた当時の大正~昭和の面影を残す町並みが随所に残っています。
国道1号線の下之一色の信号を南へ入ると、メインストリートの本町通にある下之一色商店街で、その中央あたりに正色市場があります。
正色市場は市内に残る公設市場としては最古級のもので、破風のアールデコ風の装飾が時代を物語っています。
■市場の「正色」というのは下之一色の「下之一」の文字を組み直した略称。近くには「正色小学校」もあります。
◆正色市場/愛知県名古屋市中川区下之一色町北ノ切10
竣工:大正10年(1921)
構造:木造平屋建
撮影:2012/06/22