古物商  showa 土花亭

          効率性や利便性だけで埋め尽くされた今の時代。少しだけ時計の針をゆっくりと進めてみませんか。

精工舎コメット目覚まし時計

2022年11月29日 | 時計

精工舎のコメットが入荷。。。外装の状態は悪く当然?不動状態。

時計側は振ってみると微かに動くが直ぐに止まる。原因は油切れか内部でゼンマイが切れていると思われる。

一方、目覚まし側はベルも鳴り動くのでこちらは問題ない。

早速、分解に取り掛かると直ぐに時計側のゼンマイが破断していることに気が付く。

以前の「救出作戦終了」の折のコメットは目覚まし側のゼンマイが切れていた。まぁ~、ニコイチにすれば良いのですが

取り敢えずは切れたゼンマイを安全のため拘束しておくことに。(因みに、この状態でも時計はゼンマイの余力で少しだけ動く)

ゼンマイの入れ替えをしたいところですが、ゼンマイの手持ちがなくこのまま組んで行くことに。

(以前のコメットもそのままの切れた状態で、目覚まし時計のゼンマイは中々、入手しにくいのが現状)

洗浄と磨き作業が終わった部品たち。

塗装が剥げていた裏側のケースはこの際、塗装を剥離し下地事態を磨いて仕上げることに。

表側のケースは塗装の劣化はあるものの、剥離まではしていなかったのでこのままにしておく。(それも又、趣)

文字盤は珍しく蛍光塗料も残っていて状態は良い方で一切、手を加えてない。

組み立ても終わり一応は見栄えも良くなり、人前にも出せるようになったコメット。

裏側はこのような仕上がりで、入荷した時(2枚目掲載写真)を考えると見違えるようである。

昭和20年代の「コメット」。今ではあまり見掛けないようになりました。

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ヴィンテージピッケル・EVERNEW 1号(その2)/1960年

2022年11月08日 | 雑貨

久しぶりに「ヴィンテージピッケル」を仕上げる。(相当な手間を掛けて・・・)

元はこんな状態。

元はこんな状態だったが、仕上げて行く過程でその刻印から「EVERNEW 1号」と分かるヴィンテージピッケル。

当時のピッケルは今のとは違い趣があります。

丸環のストッパー部分。

EVERNEW 1号(その2)/1960年: 価格応談

以前のヴィンテージピッケル

ヴィンテージピッケル・EVERNEW 1号/1960年

ヴィンテージピッケル・ICEMANSHIP (2)/1950年

 

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高千穂製作所製:オリンパス顕微鏡

2022年10月28日 | 雑貨

昭和初期の未だ「㈱高千穂製作所」だった頃の「オリンパス顕微鏡」。

100年、1世紀近い時間の経過とともにやはり金属部の劣化、木部の汚れは仕方ない。

一応は付属品をはじめ揃っているように見受けられるが、やはりレンズの汚れと黴や反射鏡の一部腐食は有る状態。

気になるのはやはり光学機器の金属部の艶落ち。

木箱の洗浄とともに出来る限りの磨き作業。今まで汚れで隠れていた木箱の「OLYMPUS TOKYO」の文字も浮かび上がる。

「制作本店川外(名古屋)」のエンブレム。木箱の制作メーカーなのかは不明だが、流石に光学機器用の保管箱ともなると

相当、造りが良い。

そして、廓大倍数票には「昭和8年」の記載。(白い部分はこれ以上の損傷防止のための当て紙で補強)

錆びていた専用の鍵も磨きを掛け、鍵穴にも注油し問題なく使えるように。

廓大倍数票も規定の位置に戻す。

戦前の昭和初期、このような光学機器がいくら程したのかは不明ですが相当、高かったことは間違いなさそうです。

高千穂製作所製:オリンパス顕微鏡(昭和8年・1933年)/非売品

 

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白井度量衡器製作所製:精密化学天秤

2022年10月24日 | 雑貨

「イシダ製上皿天秤」の次は「白井度量衡器製作所製:精密化学天秤」。

結構、汚れている状態で先ずは洗浄から始める。各金具類は出来るだけ取り外し洗浄に掛ける。

写真の「五円玉大」の金具はどうしても外れず、このままの状態で洗浄することに。

大分、奇麗になったところで磨きに掛ける。

木部についても洗浄したものの、天場のインクではない薬剤によるものなのか大きな染みが気になる。

仕方なくサンドペーパーで天場の塗装もろとも落とすことに。

新たに塗装も終わり仕上がったところ。

天場の染み跡は分かるものの、以前よりは良くなった。

以前、この場でもご紹介した「精密化学天秤/白井度量衡器製作所製」と同機種。

鼈甲系の上皿に専用分銅も揃っている。

 

白井度量衡器製作所製:精密化学天秤(年代不明)/非売品

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イシダ製上皿天秤

2022年10月19日 | 雑貨

先ずは上蓋にあるネジの受け側の修復から。。。

残っている片側の受け側から型をとり、いつもの「プラリペア」で修復して行く。塗装までは必要もなく機能すれば

OKというレベルで留めておく。

修復が終わったところで、漏れたオイルの洗浄とケースのクリーニングと磨き作業。

2年おきの校正検査が平成16年で止まっているということは、18年ほど前までは現役だったことになる。

本体右側面には調整用の蓋が備わる。

蓋を開けて、調整ノブを廻すことが出来るのと、オイルの確認も出来る。

ダンパー用タンクのオイルの量が漏れた分、少なくもあるがこれについては又、適当なオイルでも入れようと思うも

粘度も分からないため、現状の赤いオイルが美観上も良く、暫くはこのままの状態にしておく。

(但し、秤の針が静止するまで少し時間が掛かる)

創業:明治26年「石田衡器製作所」。その後、現在の「株式会社イシダ」となり現在に至る。

京都に本社を置く計量機の老舗で計量器類メーカーとしては国内最古参となります「ISHIDA」。

 

イシダ製上皿天秤(年代不明)/非売品

 

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