前回、紹介した「精工舎スリゲル8号」の整備が完了、組み立てて行く。
各金具類は洗浄磨き及び再使用出来ないビスは新品(真鍮マイナスビス)に入れ替える。
文字盤のセルロイドは歪があったため出来る限りの修正を行い、24時間支は消す。
よくよく観ると消した跡は分りますが、普通には違和感はありません。
そして、純正オリジナルではなかった剣(針)の内、手持ちのユンハンス型短針のみ入れ替え。
これだけでも雰囲気は純正オリジナルに近づきます。
後は3ケ所のハトメを新品(真鍮製)装着。
各丁番の洗浄磨き具合も写真で確認できます。
振り子室の「SEIKOSHA」金文字も残っております。
残念なのは振り子室の扉部分にクラックが1本入っております。(赤丸部分)
当然、これ以上広がぬよう接着の後、目立たぬよう補修してあります。(上の写真でご確認ください)
上宮飾りのレリーフも新品当時の輝きを取り戻しております。
実物は小ぶりな宮型で、欅の木目が大変美しい時計です。
精工舎スリゲルシリーズの内でも人気の「8号」。
既に1世紀近い経年を考えれば、又とない逸品です。
精工舎スリゲル8号 その2/大正期:¥60,000円(送料別)