知り合いが最近、入手したという「精工舎製へそ形目覚まし時計」のレストア。
決して写真がピンボケというわけでもない朽ちた状態。
薄汚れたガラス風防越しに精工舎の文字とロゴマークが存在する。
この手の精工舎製の「へそ形目覚まし時計」の製造開始は明治32年頃で昭和初期までの約30年間
製造販売されたロングセラー品。
この個体は文字盤が初期型のローマ数字ではなく算用数字であること、そして精工舎の「S」マークロゴに
風防ガラス押さえがギザギザリングではなくフラットリングであるため大正から昭和初期の後期型と推測できる。
それでも約100年前の時計に間違いないため何とか蘇らせてあげたい。
現状では発条(ゼンマイ)自体は生きているようで、目覚まし(アラーム)は時を進めると反応しベルはなる。
ただ、肝心の時計はゼンマイを巻いて本体を振っても動く気配はない。
欠品部品としてはアラーム用ゼンマイ巻きは非オリジナルで後、アラーム時刻設定ノブが欠品状態。
早速、機械を取り出すため分解して行く。
機械を観ると一応は健全のようで、ヒゲも良い状態。
これは何とか蘇ると判断し、クリーニングと注油を繰り返し何とか初動確保。
そして、この機械のテンプは本体より下方へ出っ張っているため吊るし状態で暫く様子をみることに。