古物商  showa 土花亭

          効率性や利便性だけで埋め尽くされた今の時代。少しだけ時計の針をゆっくりと進めてみませんか。

アイデアル グレッシャム 13寸丸時計

2021年01月03日 | 時計

その独特な名称とT.T.式と呼ばれる6項目の特徴を持つ「IDEAL」。

大正11年のカタログ

先ずは文字盤の補色とスモールセコンド部文字盤の張替え。

文字盤のフォントからすると昭和初期のものと推測する。

スモールセコンド部については前のオーナーが手書きで作ったと思われる。

文字盤の修復時間を利用し、そのT.T.式の機械の調整。

確かに左右に少し傾けても時を刻み、通常の発条式(ゼンマイ)で見られる全巻き状態から

解放に近づくにつれ若干、時計が遅れるという現象は無いように思えることと、当時は「虫付」とか「小秒針付」

呼ばれたスモールセコンドも「1周60秒=1分」を守っているように思う。

(通常、掛け時計のスモールセコンドは正確ではない)

背板のラベルも残っていたので、劣化防止のためクリアーを吹き付け保護しておく。

(上部の愛知時計のラベルは後年、貼ったものと推測されこの辺りから廃業間もない頃と思われる)

各金具類はクリーニングと磨きを掛ける。そして、本体右脇にはゼンマイ鍵ようのホルダーを備える。

大正時代に創業の「小栗時計製作所」。

当時、画期的な時計を開発するも残念ながら終戦後間もなく廃業。短命な時計製造メーカーでした。

ほぼ70年以上経過していますが今でも「T.T.式」で元気に可動。

小栗時計製作所:アイデアル グレッシャム 13寸(文字盤10寸)/昭和初期 非売品

 

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コメント (2)
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