素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

動物との共生

2013年11月19日 | 日記
 中禅寺湖、華厳滝の帰り道、いろは坂を下っていると「アッ鹿や!」の声、見ると鹿が一頭道路近くの斜面で草を食べている所だった。ヘアピンカーブの連続なだけにすぐに見えなくなった。見たの見逃したのとちょっとした賑わいになった。すると私の後ろの女性がボソッと「鹿なんか奈良公園に行ったら、見たくないと思っても見ることができるのに」とつぶやいた。

 そこから、ひとしきり鹿談義になった。今の鹿も他所からの観光客から見れば「かわいい」で」済まされるが、地元の人たちにとっては深刻な被害をもたらすものとして見えるかもしれない。山ひとつ向こうの尾瀬でも鹿による植物の生態系破壊が近年問題になって来ていると聞く。ボソッと言った女性は法隆寺の近くにお住いの方で、奈良公園の鹿の交通事故が激増しているということを嘆いておられた。

 「罪は人間にあるか動物にあるか」という問いが浮かぶのだが、やはり人間の身勝手さが招いたと言わざるを得ない。今日の埴沙萠(はに しゃぼう)さんの絵日記の中の言葉は味わい深い。

裏山のコナラも黄葉していますが、もう枯れ色になりはじめています。今年は紅葉が
きれいで無い・・・などとヒトはかってなコト言っていますが、木は、今年の四季の
環境に応じた生活をしているんですよね。


 動物も同じ、人間の都合でいじってきた環境に応じた生活をしているに過ぎない。添乗員の方が「日光の猿が凶暴になっているので気をつけてほしい」と話を継いだ。観光客が無責任に餌をあげることが積り重なって餌付けをしてしまったのが原因らしい。奈良公園の鹿がものすごい勢いで迫ってくるのと同じこと。知恵がある分性質が悪い。同様のことが知床半島のヒグマでも起こりつつある。

 また身近な所では公園に住みついている野良猫への餌やりも問題化している。イノシシや猿による農作物の被害は年々増えて深刻になっていると報じられている。

 動物との共生について真剣に考えないといけない時代となった。
コメント
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