「面倒くさい！」それが脳のSOS!

　サントリーウエルネスの情報誌「美感遊創」vol.157にあった特集のタイトルである。古賀良彦（杏林大学医学部精神科学教室教授）さんの話である。高齢になるともの忘れなど脳の記憶力のことがよくとりざたされているが、記憶力は脳の機能の一部にすぎず脳の「総合力」を高めることに目を向けるべきだと指摘している。

　そのカギは情報処理能力の強化だという。注意力（気づき）・段取力（判断）・行動力（行動）の３つが情報処理能力を支えている力で、これらの情報のリレーのスピードが情報処理能力を左右する。それは年齢に関わらず大きな個人差がある。

　「面倒くさい」という気持ちに身を任せ、創意工夫も刺激もない暮らしをしていると、注意・集中を必要とする情報処理能力は加齢とともに衰えやすくなる。日常的にできる小さな創意工夫をいつも考えながら、積極的に生活習慣を工夫し、継続していくことが脳の「総合力」を高める。という指摘は私自身の経験からも首肯できる。

　「面倒くさい」と思ってもいいが、次に「それはありがたいことだ」と思い直し「する」ことを心がけている。

　その情報誌にある北原照久の言葉にもつながる。「感謝しながら毎日を送り、いい出会いを引き寄せる。”今さら”ではなく”今から”という気持ちが人生を楽しくさせる１」　日々心がけて実践していきたい。