素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

一寸先は闇

2015年11月15日 | 日記
 10日前にあったコスモス国際賞授賞式の帰りに一輪ずつ蘭の切花をいただいた。つぼみが日毎に花開いていき玄関を艶やかにしてくれている。
 今年の受賞者、ストックホルム・レジリエンス・センター所長のヨハン・ロックストローム博士(49歳)は記念講演の中で、9つのプラネタリーシステム(気候変動・海洋酸性化・成層圏オゾンの破壊・窒素とリンの循環・グローバルな 淡水利用・土地利用変化・生物多様性の損失・大気エアロゾルの負荷・化学物質による汚染)のバウンダリーを評価した結果をグラフに示し、気候変動、窒素循環、生物多様性の損失がすでにバウンダリーを超えてしまっていると熱く語られた。

 そして、月末の30日から12月11日まで、フランス・パリで開催される気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)、京都議定書第11回締約国会議(CMP11)が非常に大切なんだと締めくくった。

 この会議は、京都議定書に続く、2020年以降の新しい温暖化対策の枠組みが、すべての国の合意のもとにどのようにつくられていくかがポイントとなるという。温暖化のリスクを減らすには産業革命前からの気温上昇を2度未満に抑えることが必要。約160カ国の削減目標では足りない。

 そこで、COP21では各国が追加削減を迫られるが、意見にはなお隔たりがある。首脳会議でも先進国首脳は「野心的な削減目標を立てるべきだ」と主張したのに対し、新興国からは「先進国の資金や技術の支援が欠かせない」との主張が目立っている。

 そういう人類の未来にとって重要な会議をひかえているパリでのテロである。人類の抱えるもう1つの課題も見せつけられたような気がする。会議自体をさらに複雑なものにした。

 一寸先は闇。今後の動きを注視したい。
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