素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

新聞パンチ

2015年11月14日 | 日記
 昨夜から小5の孫が泊まりに来ている。関西文化の日の企画で多くの施設が無料で入ることができるのでどこかに出かけてもいいと考えていたが、あいにくの天気となってしまった。

 室内でちょっと気分発散をしたかったので『身体能力を高める 和の所作』(安田 登著・ちくま文庫)にある”新聞パンチ”を一緒にすることにした。この本は以前にもふれたが、能楽師の山本さんが能楽師の体の秘密を探りながら、運動能力を高める方法を紹介している。呼吸法や深層筋、特に大腰筋を刺激するトレーニングはジムで取り組んでいるピラティスと関連しているので参考になっている。

 その中のトレーニングに”新聞パンチ”がある。以前何度か試みたがうまくできないのでやめていたが、孫と競争ならできるかもしれないと再チャレンジした。やり方はいとも簡単。

 新聞紙一面分を用意し、①新聞紙の上橋を、利き腕でない方でつかみ、自分の顔の前あたりにぶら下げるように持つ。体から力を抜                      き、パンチを出す利き腕を胸のあたりに自然にかまえる。
            ②ストローをふくように口から息を吐き、息を吸う。このとき、丹田に力を入れ、肛門を引き締める。
            ③吸った息をおなかにぐっとためる。
            ④「ハッ!」という大きな声とともに息を吐き出しながら、新聞紙に向かってこぶしをまっすぐに突き出す。

  ←(イメージ写真)「なんだ、それだけのことか」という声が聞こえてきそうですが、新聞パンチを甘く見てはいけません。と警告している。

 たしかに、思い切りパンチを出しても、新聞紙がめくれ上がるだけで、破れたり穴があいたりしない。

 本の中に、安田さんが主宰する能のワークショップに参加して”新聞パンチ”を知り、実践した人の体験談がいくつか紹介されていた。

 能の謡の声もしっかり出るようになり、空手の稽古や試合でも集中力がついたという15歳の空手少年、剣道の稽古でもすごくイメージがふくらむようになり、前よりも打ち込みが鋭くなった気がしている14歳の剣士、47歳の時に始めたランニングタイムが上がり、真似をして新聞パンチを始めた小4の息子さんは習っている剣道や囲碁の練習や試合で集中力が増したという51歳の会社員など。

 さて私と孫は?30分余り奮闘したが、穴をあけることはできなかった。イメージをつかむために、新聞紙の真ん中に少し切れ目を入れてパンチをしてみたが、それだと孫は突き抜くことができた。私は無残にも「パシッ!」という大きな音は出るが、新聞紙の向こうにコブシは出なかった。

 2週間後、また泊まりにくるのでお互い練習してできるようにしておこう。と約束した。

 ポイントは2つあると安田さんは書いている。

1つは、下半身を安定させ、腕を自然にスッと突き出すこと
もう1つは、「必ずできる」とイメージすること

さて、どうなることか?孫の前でカッコよく決めたい。という邪心を捨てることからかな?


 
コメント
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