素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

「エゴドキュメント」なかなか良かった!

2021年12月11日 | 日記
 NHKスペシャル、難しいテーマと向き合うことがしんどく、最近は見るのを避けていた。しかし、太平洋戦争開戦の日を前に4日(土)・5日(日)に放映された『新・ドキュメント太平洋戦争1941』前編・後編は是非見ておかねばという思いが強かった。

事前のPR『もし80年前、太平洋戦争の時代にもSNSがあったなら、人々は何をつぶやいたのだろうか?今、研究者たちが注目するのが、戦時中に個人が記した言葉の数々「エゴドキュメント」だ。膨大な言葉をAIで解析。激動の時代を生きた日本人の意識の変化を捉えようとしている。

 1941年12月に始まった太平洋戦争。長きに渡った戦争で国は焦土と化し、日本人だけで310万もの命が失われた。なぜリーダーたちは判断を誤ったのか。そして、なぜ多くの市民が大国との戦争に熱狂したのか。それを解き明かす鍵が、近年発掘が進むエゴドキュメント。個人がつづった日記や手記だ。表現の自由が制約された時代。誰にも言えなかった本音が記されている。会社員や学生などの市民。最前線の兵士。国のかじ取りを担う指導者たち。ひとりひとりの視点から、新たな戦争の姿が浮かび上がる。個人の視点から歴史のうねりを追体験していくシリーズ「新・ドキュメント太平洋戦争」。第1回は「開戦」。国家を破滅へと導く戦争の入り口で、日本人の多くは歓喜した。しかし、時計を巻き戻すと、開戦の前年、社会には戦争とほど遠い空気が漂っていた。都市部ではアメリカブームに沸き、ハリウッド映画やジャズが流行した。国の指導者たちも、国力で圧倒的に勝るアメリカとの戦争を避けようとしていた。なぜ、わずかな期間で急激な意識の変化が生まれたのか。開戦の前年から太平洋戦争に至る道のりを、市民と国の指導者のエゴドキュメントから探っていく。』
にグッと惹きつけられたからだ。

 戦時中の人々の残したものを初めて読んだのは高校生の時。カッパブックスの『きけわだつみのこえ』だった。日本戦没学生の手記は心に響いた。大学時代は古本屋で当時出版された雑誌やそれらをまとめて復刻した本などを見つけ出し読んだ。最近では、文藝春秋に掲載された田辺聖子さんの「十八歳の記録」。

 その日、その時の心情を綴った日記や手記には他の書物では味わえないリアル感がある。当日は孫が遊びに来ていたのでゆっくり見ることができなかったので録画しておいた。

 今日の午後、やっと一人でゆっくりと見る時間ができた。看板に偽り無しで、「エゴドキュメント」なかなか良かった。新しい発見もたくさんあった。続編を期待する。
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