ヤブラン

　ヤブランは、日本各地で普通に見られる常緑性の多年草。藪に生え葉の形が欄に似ていることから「ヤブラン」と呼ばれているが、地方により、テッポウダマ（福島県）、ネコノメ（新潟県）ジャガヒゲ（岐阜県）、インノシポ（鹿児島県）などとも呼ばれているみたいで、馴染み深い植物である。ほぼ一年中同じ草姿を保ち、性質が強く、丈夫で手のかからない植物である。耐寒性と耐暑性が強く、日なたから日陰まで幅広い環境に適応し、病害虫の被害もほとんど見られず、土質もあまり選ばない。

　我が家でもほったらかしだが、今年も長い穂を伸ばし薄紫の花を沢山咲かせ、暑さの中清涼感を与えてくれている。
　

その姿に触れるとなぜか宮沢賢治の「雨ニモマケズ　風ニモマケズ　雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ　丈夫ナカラダヲモチ　慾ハナク　決シテ瞋ラズ　イツモシヅカニ　ワラッテヰル」というフレーズが頭に浮かんでくる。

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