素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

カラス一斉に出没

2021年05月11日 | 日記
 4月7日(水)、「カラスに注目」というタイトルでブログを書いた。しかし、それ以来カラスの動向に変化はなかった。「姿を見かけないなあ」という状態が1ヶ月余り続いたのである。去年の出来事はたまたまで毎年あるわけではない。と思い始めていた矢先、変化は突然やってきた。
 昨日、久しぶりに保育園への迎えを頼まれたので17時前に家を出た。その時はいつも通りの感じだったが、17時45分過ぎに孫を車に乗せて帰ってくると家の前の電柱や近所の屋根の上にカラスが見張り番のようにとまり、上空では鳴き声をあげながら群れ飛んでいるのである。
 孫も喜んだが、それ以上に私は「やっと出て来たか!」と喜んだ。日没が近づいていたのでほどなくすると裏山の方に向かって帰って行った。ざっと数えても30羽以上の群れだった。
 今日は日の出とともにカラスの鳴き声で目が覚めた。着替えてすぐ屋上にあがると隣近所の屋根やアンテナ、電柱や電線にたくさんのカラスがとまっていた。
 
 一日中、カラスの鳴く声を聞きながらの生活となった。鳴き声を分析している専門家がテレビに出ていたことがあったが、何を伝えあっているのかわかれば面白いだろうなと思った。いつまでこの賑やかな日が続くのだろう。巣ごもり生活の退屈しのぎにカラスと付き合うことにしよう。「3密」とは無縁のカラスがうらやましい限りだ。
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黄砂の時は夕陽

2021年05月10日 | 日記
今日はかなりましだが、一昨日と昨日は黄砂がひどかった。皮肉にもそういう日の夕暮れ時は部屋から眺める景色は美しい。
黄砂と美しい夕陽、相反するものが織りなす光景である。コロナ禍と五輪も似ている。
 昨夜、国立競技場で陸上のテスト大会があった。片や東京都の感染者が1000人を超えた。大阪の医療現場の悲惨な状況もニュースで流れた。福岡、愛知が追加されて緊急事態宣言の延長が正式に決まった。三重県にもまん延等防止重点措置が出た。一方連休に実家の様子を見に行った弟の話では伊勢神宮近辺は渋滞で大変だったとのこと。先日は、札幌市でマラソンのテスト大会があった。直後のニュースで北海道で「まん防」の要請がなされえた。高齢者へのワクチン接種が始まったというのに、医療従事者へのワクチン接種は2割にとどまっているとのこと。病からの復帰で、五輪の内定が決まった池江さんに東京五輪への中止を発信してほしいとのツイッターが届いたとのこと。それは筋違いの極みもいいところ。緊急事態宣言延長なのに大規模商業施設やイベントへの要請内容は緩和などとにかくちぐはぐである。この先、大規模なワクチン接種とオリンピックの準備、本番が並行して進行していく風景が広がるだろう。一昨日、昨日の夕映えを見ながらふとそういうことを思った。 
 
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一年前と何が違う!?

2021年05月09日 | 日記
 「余禄」の昨年と今年のダブル書き写しも粛々と続けている。下の書き写しは去年の5月8日(金)の「余禄」である。書き写している途中で、今年のもののような錯覚を覚えた。状況が全く同じなのである。むしろ、去年の方がまだゆとりがあった。今は迷路に入っている。医療現場の崩壊、ワクチン接種の遅れと真近に迫ってきたオリンピック・パラリンピックがからみあって視界不良で出口が見えない。
 やっぱり去年の「余録」だと思ったのは大阪府知事にふれた部分。去年は勢いがあった。今は発言に力がないし、打つ手がないというのが伝わってくる。偶然始めたダブル書きだが思わぬ面白さがある。6月いっぱいでダブル書きは終了になるが、その頃にはもっとましな状況になっていることを願うのみ。
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似て非なるもの➁タンポポ

2021年05月08日 | 日記
 イチハツをいただいたNさんは、80代半ばになるが探究心旺盛な方だ。シニア自然大学にも通われていたから本格的である。4年前、枚方山草会は30周年を迎えた。その記念の会誌を発行することになったが、編集の中心となっていた方が着手した直後に脳梗塞で倒れた。そのため秋に発行する予定だった会誌の製作が暗礁に乗り上げた。妻から相談を受け、一肌脱ぐことにした。もともと冊子作りは大好きなので、構成その他すべて一任する。という条件で引き受けた。
 会員各自の山野草をめぐる寄稿がメインになったが、Nさんは「タンポポ」というタイトルであった。
 
 毎年、春の楽しみの一つに、私市にある大阪市大植物園のタンポポに会える事があります。木々が一斉にそれぞれの色に芽吹きます。この景を借景にして大広場一面がタンポポの花で埋め尽くされます。
 太陽の光をいっぱいに浴びたタンポポの広場は明るく希望と勇気をもらえる様に感じられます。
 何年か前に、タンポポ調査に参加しました。その時は在来種のカンサイタンポポと外来種のセイヨウタンポポ、それに交雑が疑われる雑種タンポポの割合を調査するものでした。
 外来種のセイヨウタンポポは、1900年頃北海道で発見されてからたちまち日本全土に広がりました。カンサイタンポポが春、『有性生殖』するのに対してセイヨウタンポポは殆んど1年中『無融合生殖』で種が出来ます。
 両者は交雑しないと思われていましたが、研究が進みDNAでも解析され、はっきりと交雑が確認されました。かなりの割合になっているとの事です。
 カンサイタンポポは、4,5月に、高さ10~15㎝ほどの細い花茎で花を咲かせて種を付けますが、セイヨウタンポポの花は大きくしっかりとした感じで、沢山の種を付けます。
 外見上一番大きな違いは花の下の総苞外片(そうほうがいへん)がカンサイタンポポはしっかりと花を包んでいますが、セイヨウタンポポは大きく反り返っています。雑種は一部反り返ったり、まばらに反り返ったりといろいろですが、ある程度判断できます。
 一面に咲く植物園のタンポポは交雑しているのでしょうか?あちらこちらで総苞外片を確認するのですが、雑種らしき物は見つからず、そんな訳は無いと思いながらDNAなど判らない私には全部がカンサイタンポポに見えます。
 4時半の閉門の頃には「お疲れ様」と静かに花を閉じて見送ってくれます。


 Nさんの原稿を打ち終えるとスペースができた。そこで気を利かせて適当にタンポポの写真を挿入して体裁をと問えて、Nさんに最終チェックをしてもらったら、タンポポの写真にクレームがついた。Nさんはカンサイタンポポを主役にしたいと思って文章を綴ったのに私が使用した写真はセイヨウタンポポだった。そこからNさんのタンポポの違いについての講義を受けた。よく目にするタンポポだが見る人が見れば全部同じではないということがわかった。まさに似て非なるものである。
 2年後にこの記事を夕刊で見つけた時、Nさんの話を思い出し切り抜いて大事に保管している。知らない世界を教えてもらった懐かしい思い出である。
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似て非なるもの①

2021年05月07日 | 日記
朝、鉢植えの花を写真に撮っているとウォーキングに出かけるMさんが通りかかった。「この花は何だったかな?」と訊ねられた。「イチハツやと思います」と答えた。妻が枚方山草会の会員さんのNさんからいただいたものだ。「アヤメ、カキツバタ、ショウブ、アイリスよく似たのがありますな」「何度説明してもらってもなかなか区別がつかないですよ」「まあ私なんかは綺麗やな!と思えばそれだけでいいのだけど」「私も基本それやからなかなか覚えられないかな?」という会話を手短くかわして別れた。お互い濃厚接触を避ける習慣が身についてしまった。
 
会話をきっかけにイチハツ、アヤメ、ショウブ、カキツバタを整理してみることにした。

 ☆①あやめと菖蒲、杜若の見分け方で、もっとも分かりやすいのが花びらの付け根
    あやめ・・・・・・・網目状   菖蒲・・・・・・・・・黄色      杜若・・・・・・・・・白い筋

 ☆➁あやめと菖蒲、杜若の育つ場所
    あやめ・・・・・・・陸地    菖蒲・・・・・・・・・水辺      杜若・・・・・・・・・水の中 

 ☆➂花の咲く時期
    あやめ・・・・・5月中旬~下旬 菖蒲・・・・・・・6月~7月中旬  杜若・・・・・・・5月中旬

 イチハツはアヤメの仲間で、一番早く咲くということから「一初」という漢字になったり、アヤメと違って花びらにトサカのような白い突起があり、それを鳶の尾に見立てたのか歳時記には「鳶尾草」とある。また「一八」もある。


 古来より茅葺き屋根の上にイチハツを植える風習がある。イチハツの強く根を張る性質を利用し、両側から葺いた茅のつなぎ目を根で固定し補強するのと火事や大風を避ける魔除けのためだといわれている。


 アヤメ科の外国種の総称としてアイリスもある。ジャーマンアイリスなどジムへの道すがらよく見かける。緊急事態宣言も31日まで延長となった。似て非なるアヤメ、ショウブ、カキツバタ違いを観察しながら過ごしてみることにしよう。
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