8月29、30日に、尾瀬沼と尾瀬ヶ原を歩いてきました。
その②では、晩夏の尾瀬を代表する青い花、サワギキョウとオクトリカブトをご覧いただきました。今回はこの時期の尾瀬ヶ原を代表するもうひとつの花、イワショウブなどをご覧いただきます。
■イワショウブ(別名ムシトリゼキショウ、岩菖蒲、チシマゼキショウ科イワショウブ属の多年草)
湿原に白い花がぽつんぽつんと咲いているのは、遠くから見ても目立ちます。晩夏の尾瀬の湿原を代表する花のひとつです。

分布:西限を伯耆大山とし、本州のおもに日本海側に分布し、亜高山帯の湿原や山稜の雪田の縁などの湿り気のある場所に自生する。
特徴:花茎の高さは、20~40cmになる。葉は根生し、形はアヤメのような線形で、長さは10~40cm、茎には小形の葉が1、2個つく。
花期は8~9月で、花茎の上に花被片が6枚の白色、ときに淡紅色を帯びた花を総状につける。花の中心に雌蕊が、その周りには花被片と同長の雄蕊が6本つく。花茎の上部から花柄まで腺状突起が多くつき、粘る。果実は蒴果で卵状楕円形、発生過程で生じる巨大な突起物を種子に有することが特徴である。
2日目は雨になりました。尾瀬では天気予報が晴れでも雨が降ることは珍しくありません。
雨粒がついたイワショウブも、それなりに美しいと思いました。



■ウメバチソウ(梅鉢草、ウメバチソウ属の多年草)
この花も秋の尾瀬を代表する花のひとつかもしれません。背丈が低いので他の草に隠れて遠目には見えませんが、木道脇によく見られます。
特に見晴から東電小屋に向かう途中で、この花がたくさん咲いているのを観ることができました。

分布:北半球に広く見られ、日本では北海道から九州に分布する。山地帯から亜高山帯下部の陽当たりの良い湿った草地に生え、地域によっては水田のあぜにも見られる。
特徴:根出葉は柄があってハート形。高さは10~40cmで、花茎には葉が1枚と花を1個つける。葉は茎を抱いている。花期は8~10月で2cmほどの白色の花を咲かせる。


■アケボノソウ(曙草、リンドウ科センブリ属に分類される二年草)
尾瀬ヶ原の見晴から東電小屋に向かう道で、東電小屋の手前の湿原でこの花を見ました。見つけると嬉しい花のひとつです。
牛首分岐付近にも咲いているのを見かけました。
分布:中国、朝鮮半島と日本の温帯から暖帯にかけて分布する。日本では北海道、本州、四国、九州に分布する。山地のやや湿り気のある場所や木陰に生育する
特徴:茎の高さは50~90cmで直立し枝分かれし、断面は四稜条があり四角形。根生葉は、大きな長楕円形で長い葉柄と平行する数脈があり、花期には枯れる。茎葉は卵状楕円形(卵形または披針形)、長さ5~12cm、基部はくさび形で先端が尖る。葉の脇から分枝して、長さ1~5cmの花柄がある白色(黄白色)の花を集散状円錐花序にまばらに付ける。花冠は深く4~5裂し基部で合着していて離弁花のように見える。裂片には直径1.5mmの黄緑色の蜜腺溝が2個あり、縁にはセンブリのような毛はない。また裂片には濃緑色の斑点が多数ある。開花時期は9~10月。萼も4~5深裂し、裂片は広倒披針形で花冠裂片より短い。果実は蒴果で花冠より少し長く裂開し、黒褐色で長さ約1mmの表面に細かい粒状突起がある種子を出す。



■ヒツジグサ(未草、スイレン科スイレン属に属する多年草)
もうこの花の季節が終わったかと思いましたが、まだたくさん咲いていました。
しかし、名前の通り未の刻(午後2時)に開くので(実際には正午頃に開く)、開いている花は観られませんでした。

■ゴマナ(胡麻菜、キク科シオン属の多年草)
尾瀬ヶ原の見晴付近で見かけました。高さが1mを越えるものもありますが、見かけたものは50cmほどでした。隣にチョウジギクが咲いていました。

■セリ科の花
名前を調べきれず申し訳ないですが、セリ科の花々を上げておきます。
この時期の尾瀬の湿原には、シラネニンジン、ドクゼリ、オオバセンキュウなどが咲いています。
最後の背の高い植物は、ミチノクヨロイグサ(セリ科シシウド属)のようです。




明日は、黄色い花をご覧いただく予定です。
その②では、晩夏の尾瀬を代表する青い花、サワギキョウとオクトリカブトをご覧いただきました。今回はこの時期の尾瀬ヶ原を代表するもうひとつの花、イワショウブなどをご覧いただきます。
■イワショウブ(別名ムシトリゼキショウ、岩菖蒲、チシマゼキショウ科イワショウブ属の多年草)
湿原に白い花がぽつんぽつんと咲いているのは、遠くから見ても目立ちます。晩夏の尾瀬の湿原を代表する花のひとつです。

分布:西限を伯耆大山とし、本州のおもに日本海側に分布し、亜高山帯の湿原や山稜の雪田の縁などの湿り気のある場所に自生する。
特徴:花茎の高さは、20~40cmになる。葉は根生し、形はアヤメのような線形で、長さは10~40cm、茎には小形の葉が1、2個つく。
花期は8~9月で、花茎の上に花被片が6枚の白色、ときに淡紅色を帯びた花を総状につける。花の中心に雌蕊が、その周りには花被片と同長の雄蕊が6本つく。花茎の上部から花柄まで腺状突起が多くつき、粘る。果実は蒴果で卵状楕円形、発生過程で生じる巨大な突起物を種子に有することが特徴である。
2日目は雨になりました。尾瀬では天気予報が晴れでも雨が降ることは珍しくありません。
雨粒がついたイワショウブも、それなりに美しいと思いました。




■ウメバチソウ(梅鉢草、ウメバチソウ属の多年草)
この花も秋の尾瀬を代表する花のひとつかもしれません。背丈が低いので他の草に隠れて遠目には見えませんが、木道脇によく見られます。
特に見晴から東電小屋に向かう途中で、この花がたくさん咲いているのを観ることができました。

分布:北半球に広く見られ、日本では北海道から九州に分布する。山地帯から亜高山帯下部の陽当たりの良い湿った草地に生え、地域によっては水田のあぜにも見られる。
特徴:根出葉は柄があってハート形。高さは10~40cmで、花茎には葉が1枚と花を1個つける。葉は茎を抱いている。花期は8~10月で2cmほどの白色の花を咲かせる。


■アケボノソウ(曙草、リンドウ科センブリ属に分類される二年草)
尾瀬ヶ原の見晴から東電小屋に向かう道で、東電小屋の手前の湿原でこの花を見ました。見つけると嬉しい花のひとつです。
牛首分岐付近にも咲いているのを見かけました。
分布:中国、朝鮮半島と日本の温帯から暖帯にかけて分布する。日本では北海道、本州、四国、九州に分布する。山地のやや湿り気のある場所や木陰に生育する
特徴:茎の高さは50~90cmで直立し枝分かれし、断面は四稜条があり四角形。根生葉は、大きな長楕円形で長い葉柄と平行する数脈があり、花期には枯れる。茎葉は卵状楕円形(卵形または披針形)、長さ5~12cm、基部はくさび形で先端が尖る。葉の脇から分枝して、長さ1~5cmの花柄がある白色(黄白色)の花を集散状円錐花序にまばらに付ける。花冠は深く4~5裂し基部で合着していて離弁花のように見える。裂片には直径1.5mmの黄緑色の蜜腺溝が2個あり、縁にはセンブリのような毛はない。また裂片には濃緑色の斑点が多数ある。開花時期は9~10月。萼も4~5深裂し、裂片は広倒披針形で花冠裂片より短い。果実は蒴果で花冠より少し長く裂開し、黒褐色で長さ約1mmの表面に細かい粒状突起がある種子を出す。



■ヒツジグサ(未草、スイレン科スイレン属に属する多年草)
もうこの花の季節が終わったかと思いましたが、まだたくさん咲いていました。
しかし、名前の通り未の刻(午後2時)に開くので(実際には正午頃に開く)、開いている花は観られませんでした。

■ゴマナ(胡麻菜、キク科シオン属の多年草)
尾瀬ヶ原の見晴付近で見かけました。高さが1mを越えるものもありますが、見かけたものは50cmほどでした。隣にチョウジギクが咲いていました。

■セリ科の花
名前を調べきれず申し訳ないですが、セリ科の花々を上げておきます。
この時期の尾瀬の湿原には、シラネニンジン、ドクゼリ、オオバセンキュウなどが咲いています。
最後の背の高い植物は、ミチノクヨロイグサ(セリ科シシウド属)のようです。




明日は、黄色い花をご覧いただく予定です。